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きみはぼくにとってどういう存在であるか、いまいちどよくはっきり感じてみたい。きみとぼくに繫がりがあるとしたら、ふたりの質的差異などいかなる意味もなく乗り越えるような繫がりなのだ。そういう繫がりが、きみとぼくとの間でできてしまったようにぼくは感じている。「おなじ人間だから」ではむすびつかないことのほうが圧倒的にほとんどなのに、そのなかで、「おなじ人間だから」ということでほんとうにあらゆる差異を超えて結びつきができてしまうということは、それじたい奇蹟だ。 

 

 きみもおなじように、ぼくの存在のことをいまや感じているように、どうしても感じてしまう。 ぼくは妄想家ではなく冷徹な理性をもっている。その理性の上で、そういうことを感じているのだ。 それをぼくは感じるままに信じている。 

 

 

ぼくの感じる本質のままのきみを、現実のあるがままのきみを、ふたつともに受け入れている。 このふたつを きみというひとはひとつにしている。そこに「きみ」はいる。

 

 

 

 

2016.4.14