聞くところによると、悪魔は、善で優秀な人間を見いだすと、全力で潰しにかかり、自己意識に関しても、その人間が本来もつべき意識の反対のものをもたせようとするらしい。これが、集合容喙現象であるようだ。 そういう人間の生涯の最初から、この世の裏で、悪魔は策動していると、ぼくは思うに至っている。 だから、この世における評価とは無関係に、自分の自己評価をもつことは、精神安定のためにもきわめて重要であろうと思う。