人生は、世話になっているあらゆる人々にたいしても、憤るように仕向ける。その人々の発する言葉によって。  感謝では何も片付かない。感謝は一面ではあるが、ただ感謝するだけなのは自己放棄である。あらゆる人々はじつに憎むべきものをもっている。この現実に直面しなければ何も真実なものは始まらない。これはたまたまの不運の不都合といったものではない。すべての人間はすべての人間にたいし罪をもっている。