テーマ:自分に向って
われわれが意識を外部に傾かせると、存在は悪魔が支配するものとなる。これを他律性と呼ぶことができる。
その心的本質は「不安」である。
われわれが意識を内部に留めると、存在は神が支配するものとなる。この主体的内面性においてのみ「神」は思念される。
その心的本質は「安心」である。
こういうことをぼくは繰り返し言っているのだ。
この主題はどこまでも深めることができる。
「良心からの自由」ということをぼくは言ったことがある。
良心の奴隷になるな。良心において神と悪魔が巧妙に格闘する。
すべては思い遣りから展開する。 思い遣りとはまず自分へのもの、自分の本心で愛する存在へのものである。
思い遣りとは単純に優しさではなく、もっと思慮深いものである。
孤独にかんがえよ。 かんがえることは孤独なものでしかない。 すべての反省は思い遣りの深化であり主体化である。 それは「集中すること」である。
自分の内面においてしか「神」は出会われない。外部の遮断を通して外部を捉え直す。主体性において外界を自己内面の窓とする。