知性を欠いている者に、判断する自由すなわち人格力を与えたのは、天の大いなる誤りである。人間は自由すなわち人格において等しいから、知性を欠いて疑わない者の人格波動に、知性を有するゆえに自らの判断や信念を浮動させる度量をもつ者は、敵わないところがあるからである。にもかかわらず、これに苦しみながら、度量のある者は、みずからを貫く。これを評価する者は「神」のみであろう。ぼくは、「神」に、知性すなわち反省心を欠く誤信念者を、是非、裁いて欲しいと思う。こういう人間が安泰であることをぼくは絶対欲さないから。そういう「神」がいないなら、ぼくが措定し創造するのである。 

 

前々節で再呈示した、聖ベルナールが告発してくれたようなありさまが、人間のあさましい実体である。