人間は各々自分自身であればよい。そのことに覚醒させてくれるのが、裕美ちゃんの音楽だ。あのテンポがどこからでてくるか、そこに秘密がある。

 

 

 

 

 

 

美術や音楽に敏感なつもりの者も、すぐ他の在り方に容喙する者がいるが、「各々自分自身であること」に敬意を払うことができないのだから、美術や音楽に感じるべきものをほんとうに感じてはいない者たちである。人間が本物でなければ、感じる力にも限界があるのは当然である。本人たちがそのことに最も気づかず、逆に導者面をする。そういう者は全部不幸へ転落している。