精神の自由 



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いわゆる贅沢や浪費といわれる過剰な欲は、真の欲ではなく、自我不在か、自我の圏から外に出てしまっている意識状態であり、自己疎外にほかならない。 自我(自己)を真に欲することは、それじたいのなかに節度(秩序)のあるものであり、これを意識しているかぎり、過剰や贅沢はありえない。驚くべく多産な芸術家の創造行為を、称賛はしても誰も やりすぎだ贅沢だとは言わないであろう。「創造」とはそういうものである。それは真に自我欲を貫徹することであって、そういうことを人間の自然は、隠れた倒錯的動機なしには、非難するようにはできていないのである。それが真の創造行為であるかぎり。 

 

 

自分の行動が、常に自我の創造欲にもとづくものであるという実感をもって生きる。 

純粋な欲望を肯定し実現することに生きることが、「人間」の自然(本性)である。

 

 

 

節度は内的なものであり、内的なものに目覚めなければ節度はない。