人間というものは、もともとそれであるものに成れるのみである。
器量のない者が、志を起こしても、それ自体が迷いとなるのみ。
その志がほんとうであるかは、現状にあらわれている。
期待というのはそれ自体夢まぼろしである。
現状しかぼくは認めない。
人間の価値は、じぶんの現状をどれだけ磨けるかである。
現状を認められないならば関わらない。
期待とは、石炭がダイヤモンドになるのを夢みて、石炭に関わり、自分をおろそかにすること。
そういうことは いっさいしない。
現状を認められる者としか関わらない。
言葉など信用しない。
言葉は、もともとそれである者が、自分を想起するよすがであるのみ。
成るとは想起するのみ。
想起されるべきものは現状にあらわれているもののみ。