人間の価値は、「在る」ことである。「在る」とは、「行為」でも「無為」でもない。「在る」とは「秩序」である。「秩序」を忘れないことである。

 

 真の彫刻は、「在る」ことの「秩序」を現わしている。「存在」を現わしているのであって、「無為」をも「行為」をも現わしているのではない。得られた「形」は、「存在の秩序」を、むしろ「存在という秩序」を、現わしている。 

 

 

 

秩序とは、内的秩序でしかない。勤勉の行為も、怠惰の無為も、そのなかに「形」など現わしていない。 

 

 

 

 

「在る」とは、諧和のなかに集中して生きていることである。