愛する相手にふさわしくありたい、とはどういうことか。そう努力すればよい。努力の方向をまちがえないことだ。本来の自分らしくあること。愛するひとにふさわしくあること。このふたつは、どちらからどちらかが出てくるという関係ではもはやない。ふたつは「ともに」在る。両方ともに実現するのだから、安心していられる。自己内在的な秩序を超越している。超越的な秩序にふたりはいる。あとは、努力するじぶんを認めること。努力するとは、躓かないことではない。躓いても起き上がること、立ち直ること。くりかえし元の秩序に戻ること。それが秩序への忠実であり、そのような努力するじぶんをじぶんで認めること。相手はどう思っているか、認めているか、それは問うのがまったくナンセンスなこと。努力のなかにはないことだ。努力の前提としてじぶんを信じることがあるように、相手を信じる。それができなければ愛をやめればよい。 

 

 愛は、しるしを拒むことなく あらゆるしるしを超越している。