ほんとうの美を感じることと、愛を感じることは同じだとぼくは思う。そういうときに人間は孤独へ決断する。孤独においてしか美も愛も保ちえないから。正確にいうと、美と愛を感ずる存在と「一緒きりの孤独」へと決断する。これは神聖なことであって、「神」を求めることと同じである。これが「自分の圏をもつこと」である。これは人間にとって必須のことであり、日本人がまだよく目覚めていないことである。もしかしたら最近はずいぶん目覚めているかもしれない。そうしたら「神」についてももっと別の態度もとれるはずである。そこがまだ心許ない。