≪VA ! je n'ai plus besoin de ta race naïve,

Cher Serpent...  Je m'enlace, être vertigineux !

Cesse de me prêter ce mélange de noeuds

Ni ta fidélité qui me fuit et devine... 

Mon âme y peut suffire, ornement de ruine ! 

 

《 行け! わたしはもうおまえのごとき愚直者を必要としない、 

セルパン殿… わたしは自分に巻きつくのだ、眩暈者よ! 

わたしに その結び目細工を貸すのをやめよ 

おまえの わたしを避けて見抜くだけの忠実も… 

わたしの魂はそれで自足しうるのだ、廃墟という装飾品で! 

 

Elle sait, sur mon ombre égarant ses tourments,

De mon sein, dans les nuits, mordre les rocs charmants ;

Elle y suce lomgtemps le lait des rêveries... 

Laisse donc défaillir ce bras de pierreries

Qui menace d'amour mon sort spirituel... 

 

わたしの魂は知っている、自らの苦悩が彷徨するわたしの影の上で、

わたしの内奥から、夜な夜なに、魅惑の岩々を嚙むことを。 

そしてそこで長い間 夢想の乳を吸い… 

石玉の腕が気を失うにまかせる 

その腕は 愛で わたしの霊的定めを脅かしているのだ… 

 

 

 

 

 

 

 

 

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前に予告していたように、「海辺の墓地」のほかにヴァレリーの代表的な詩文を訳しておこうと思い、この詩文を訳している(訳さないで読めるものではない)のだが、どうしていま訳しているのかじぶんでもわからないまま、タイミングのようなもので訳しだした。なにか、人間の自意識現象を描出しているのはわかるが、毎日義務のように訳すべきようなものではないようだ。暇々で訓練として訳してゆけばよいようだ。