【埼玉】

ロマン・ロランとの交流資料 彫刻・文筆家の高田博厚 没後30年展

2017年6月16日

 

 彫刻家・文筆家の高田博厚(一九〇〇~八七年)の没後三十年展が、東松山市の高坂図書館二階大会議室で開かれている。戦前からフランスで活動し、小説家のロマン・ロランらと交流があった高田。没後三十年展では、高田の作品のほか、ロランが親子ほど年の離れていた高田に特に目をかけていたことが分かる書簡の写しなど、貴重な資料も展示されている。

 東武東上線高坂駅西口の約一キロにわたる「彫刻プロムナード」に高田の作品三十二体が展示されるなど、同市と高田の縁が深いことから、今回の没後展が企画された。

 高田は三十一歳で渡仏し、第二次大戦中もフランスで過ごした。

 ロマン・ロランとは深い交流を続け、一九三一年、ロランがインドの独立運動家マハトマ・ガンジーとスイスで一週間過ごした際、同席した。

 フランス文学者の高橋純・小樽商科大名誉教授は、フランス国立図書館で、第二次大戦中に高田が当局に没収されたロランからの手紙を発見。昨年、パリで開かれた「ロマン・ロラン生誕百五十周年国際シンポジウム」で発表し、反響を呼んだ。

 これらの手紙から、ガンジーとロランの会談では、高田一人だけがパリから呼ばれ、同席を許されていたことなどが裏付けられたという。

 これらの秘話を十七日午後一時から、松山市民活動センターで開かれる記念イベント「思索の灯(ひ)」で高橋名誉教授が講演。

 イベントでは、ほかに元NHKアナウンサー室町澄子さんらの講演とコンサートが開かれる。問い合わせは市社会教育課=電0493(23)2221=へ。(中里宏)

 

 

 

高田博厚によるロマン・ロランの彫像や、ロランが高田にメッセージを書いた本などの展示品=東松山市で

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