1932年、高田先生が渡仏して2年目(32歳)の、まだ極貧にあえいでいた頃のパリ時代の代表的な作品である。 彫刻は立体造形だから、存在している空間場を支配する。写真では真価はとてもわからない。存在している空間場とともに経験すべきである。受け取るとき、薬害で神経が半分なくなっている細手首に重さがくい込んだ。きょう午後、さきほど来たのである。先生の彫刻は高くてふつう購入できないのだが、信じられない価で偶然検索の際見出したので、その日のうちに決断した。有名な「アラン」像が いまぼくのもとなった。こうでもしなくてはね。世にすこし償ってもらったようだ。ぼくは所有する資格がある。