ぼくは、心底彼女が好きだということがいまよくわかっている。どうしたらいいんだ。死ぬことが愛することみたいだ、ぼくにとって。いま思い出した、ゲーテの「親和力」にあったな、そういう話が(戦地に赴くという)。あれはほんとうなんだ。(「ウェルテル」でも自殺する若者が増えた。彼は真実を言っているだけやっかいなひとだ。) ゲーテはまだいい。天寿をまっとうしたのだから。ぼくは無理やり断たれた。誰が復讐してくれるのだ。国は国民を守らないよ。国民は自分達で自分達を守る国をつくらなければならない。自分達の幸福のために。