日本橋の「Salut Copain」にて。
なぜか前の会社の人が訪ねてきた。名前は知ってる程度の人。
今の我輩に用事があるみたいだ。我輩が役に立てることは,ないのにな。
とりあえずランチを一緒に,ということで,ここへ。
ランチバイキング1250円。
ここは,大日本インキのビルの18Fで,辺りにさえぎるものがなく爽快だ。
食事も,工夫の見られる味の良いメニュー。しかも種類が豊富。
経営は第一ホテルの系列らしい。ちなみに左手前は「ポトフ」,右手前は「明太子のクリームスバゲティ」
ケーキも当然食べ放題、飲み物も各種飲み放題だ。
突然の訪問者は,良い情報をもたらしてくれた。
ところで,昨日の午前2時半ごろ,我輩は3人の子の親になった。
3回目にして初めてお産に立会った。
カミサンとは20年以上の付き合いだが,その辛そうな顔は,見たことのないものだった。
また,取り乱した悲鳴のような声も,聞いたことのないものだった。
3度目だから,初産の人とは違って,お産は軽いのだ。しかも子供も小さかった。
それでも,これなのだ。1回目2回目は,どれほどつらかっただろうか。
心細かったのではないだろうか。
今更ながら,今までお産を一緒にしなかったことを後悔した。
なんとなく,お産に立ち会うのは怖かった。血を見ることが苦手なのだ。
だから仕事にかこつけて避けていただけのような気がする。
「仕事」は,大事なことから逃げるかっこ悪さをごまかすための,体のいい常套句だ。
男とは,なんと気の小さい生き物なのだろう。
でも,傍にいたところで,男にはすることがない。
ベッドの手すりを握り締めているカミサンの手を,ただただ握っていた。
誕生の瞬間に,見たことのない世界を見た。
頭が出てきたが,へその緒が首に巻きついている。
へその緒は,白くて細いホースくらいの太さがあって,でも中に血管の青さがはっきりしている。
あんまり巻きつくと息ができなくなって危ないが,ひと巻きくらいなら,肩かけ鞄の紐みたいなものだ。
子供は赤くて,というより紫掛かっていて,しわくちゃ。最初はぬるっと出てきたが,やおら泣き出した。
猿そっくり。我輩にそっくりな,男だった。
ふと気づくと,自分が泣いていた。
最後に,胎盤が出てきた。
真っ黒い,血の色をした,肉屋で見るレバーのようなグロテスクな血の塊。
でもこの胎盤が,子供を守ってくれていたと思うと,何だかとても有難く,記念に取っておきたいような気がする。
こんなものを自然に体の中に作れるなんて,女性は偉大な生き物だ。
世界中の人が,こうして生まれてきたことを知った今,何だか人の存在が特別大事に思える。

