二つの博物館を巡るため東京スカイツリー駅で下車する。前にこの駅を利用し、郵政博物館を訪れたが、大小の博物館がこの一帯に集中している。
□墨田区の概略□
西を隅田川、東を荒川に囲まれた地域である。区東部は、海抜ゼロメートル地帯となっており、墨田区のハザードマップでは、豪雨や河川氾濫の他、東京湾の高潮を含む水害が心配される。
江戸時代初期においては、江戸市街の東端は、隅田川までのため墨田区一帯は隅田川を国境に下総国に属し、葦の生い茂る湿地帯に農地が散在する江戸の郊外だった。しかし、1657年の振袖火事(明暦の大火)をきっかけに江戸の市街地は隅田川以東に拡大し武蔵国に編入された。明治期以降も都市化と工業化が進み、1894年(M27)には重要な交通手段である総武本線が開業し、多くの工場が立地し発展し錦糸町などは工場労働者の街として賑わった。そうした中で1923年(T12)の関東大震災では区域の大半が焼失し多大な焼死者を出した。さらに第二次世界大戦*(特に1945年の東京大空襲)によりまたもや区内全土は大きく焼失し廃墟と化した。戦後1947年には旧本所区と旧向島区が合併し、戦後復興により住宅と中小企業の工場が建ち並ぶ下町として発展してきた。2012年に開業したデジタル放送用「東京スカイツリー」は、墨田区発展の起爆剤として観光と防災都市のシンボルタワーとして世界的な観光都市を目指している。なお、墨田区の由来は、隅田川の堤の通称「墨堤」から墨を、隅田川から田を採った。候補には「隅田区」が多かったようであるが「隅」が当用漢字に無かったことや、「隅田川」の名称が当時の河川法で正式名とされてなかったことで実現しなかったようである。
♦たばこと塩の博物館♦
「たばこと塩の博物館」は、日本たばこ産業(JT)が運営する企業博物館である。私ぐらいの年代では、三公社五現業*1
の「日本専売公社」の方が馴染みがある。日本専売公社(当時)が1978年からタバコと塩に関する資料の収集や調査を行うことを目的に開設された。開設は、タバコ製造販売70周年を記念する事業の一環で、戦前から収集されていた様々なタバコや喫煙や喫煙具、世界中の岩塩など多くの資料が展示された。その他、刊行物の発行、肉筆浮世絵、浮世絵版画、版本など博物館は約3万点の資料を収蔵している。








□2F塩□
人間が塩を口にするようになったのは人類の誕生と関係しているが、当時は塩の感覚はなく狩猟・魚類・植物で賄われており、あえて塩を摂取することもなかったが、やがて定住するようになり農耕民族となり狩猟や穀物だけでは十分な塩分を摂取できなくなるとともに家畜にも塩分が必要となり塩づくりが始まったと考えられます。
日本では「古事記」や「万葉集」・「古今和歌集」に記述があるようです。日本での塩づくりは海水からとなりました。





□3Fたばこ□
たばこの起源は、新大陸(アメリカ大陸)にあると考えられています。16世紀はじめには、すでに数種類のタバコ属の植物が栽培されていました。コロンブスの大航海を経た16世紀以降、嗜好品である「たばこ」は世界中に広まります。日本では16~17世紀に渡来した、たばこが日本に伝えられた当初、喫煙やたばこ耕作は、風紀の乱れや失火、米や麦などの耕作の妨げになるとして禁じられました。しかし、禁令下においてもたばこは流行していったため、次第に容認され、嗜好品として広く親しまれていきました、また、たばこ盆やたばこ入れなどの喫煙具がつくられるなど、独自の喫煙文化が発展しました。
*1-国の特別な労働関係法(公共企業体塔労働関係法)の適用を受けていた、日本国有鉄道(現・JR)、日本専売公社(現・JT)、日本電信電話公社(現・NTT)の3つの公共企業体。郵政(郵政省)、造幣(造幣局)、印刷(国立印刷局)、国有林野、アルコール専売(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の6つの国営官庁企業の総称。1985年(S60)以降、三公社は民営化。五現業は、国有林野事業を除いて民営化または独立行政法人に移管。





「たばこと塩の博物館」から16分程で次の「すみだ郷土文化資料館」に着く。
♦すみだ郷土文化資料館♦
1998年(H10)に開館し、墨田区の歴史、そこに住む人達の郷土文化を後世に伝えるとともに、歴史、民俗資料の収集、保存、活用を図る施設である。








向島地域は、下町ということで寺社仏閣が多くあり、また、著名人の旧居跡なども点在していますが、戦災などで探すのに苦労するのではないだろうか。
また、墨田区は、震災・戦災で都内では最も被害のあった区ではないだろうか。戦後の計画的な復興事業が十分とはいえないため、さらなる、区民を守る防災が望まれる。
これにて博物館巡りを終了。
【参考資料】
・たばこと塩の博物館
・(財)塩事業センター
・ウイキペデア
・JT
・塩ナビ
・すみだ郷土文化資料館
《その他のPhoto》







