”哲学”と言う文字列を目にして、‘そういえばヨーロッパで流行した神秘思想で、かなり影響力を持っていたものは何という名前だっけ’、と思い、Googleで幾つかのクエリを立てて検索する内に、それが“カバラ(Kabbalah)”である事を思い出した。この、カバラと言う語彙を認識したのは、未だ通読していない、ウンベルト・エーコの“フーコーの振り子”(原書はイタリア語)で出て来たからだ。そしてなんとはなく気になって居たので、何年か前に”カバラ“と言う語彙をWebで検索して、概要ですらそれほど簡単に知る事は叶いそうにないと知ったのだった。
また、こういう、或る種とりとめのない話題について、よく知らないが故に、たまに調べる時があり、名前すら忘れていたので、改めて数年前に調べたこれ(カバラ)やその他の幾つかの項目について調べてみた。そこで、“グノーシス主義(Gnosticism)”、“ヘルメス主義(Hermeticism)”、”神智学(thosophy)”、”ゴエティア(Goetia)“等の名を思い出し、調べる内に、ヘルメス主義とキリスト教が似ているとか、グノーシス主義には仏教の影響の可能性があると言う事も知り、恰も物体の表ではなく裏を見た気がしたのだった。
これらは実際、哲学と言うよりは宗教であったり、神秘思想であったりする訳だが、実証主義からすると検証可能とは言えないであろう部分、例えば宇宙の創造と言うからには、この宇宙の外部に世界があるのかとか、それを創造した神が居て、それが悪であると言われても、物質や宇宙の創造に善悪もないだろうと思うのだが、ともかく、とりとめがなくよく解らないものだ。
あまり他所見や寄り道をしない方が良いのだろうし、効率の良い人生を送れるのだろうが、私は今更ながら寄り道しかしていない気もする。ただ、それは何等かの学問を学び始めた時に幾つかの試行錯誤や基礎訓練をすると思うのだが、その過程と似てなくもない。誰にとっても人生の時間はそれほど長くはないので、私の試行錯誤では無駄が多過ぎて良くないと言うだけの話だ。そして更に面倒なのが、チャット型人工知能を使うと、AIの誤答を正しいと誤解して信じてしまったり、AIを使う事で、本来なら試行錯誤を経ながら習得しないといけないところを短絡してしまう結果、無駄なことをしなかった分、基礎的な分野の経験が足りなかったりすると言う事なのだが、今回のブログ記事を推敲するに際して、私はGeminiを使った。その理由は、”ゴエティア“と言う書物にカバラの影響があるのかどうかについて知りたかったからで、英語でその旨作文して、それをGoogleで検索に掛けても良かったのだが、チャット型人工知能だと日本語での応答が出来るのでやり取りを速く出来ると思ってそうしたのだった。また、的確なクエリを立てられず、漠然とした事について調べたい時は、そこに誤りが生じる可能性があっても、チャット型人工知能をよく使う。言わば、知識があっても理解をしていない人に問うようなもので、疑念が生じたら必ず自分で裏を取らねばならないが、最初に行う近似としては有効だと思うからだ。
ともあれ、それらの語彙についてブログに書いておけばそれらの名前を忘れた時に思い出す縁となると思い、記事にした。
そう言えば、最近また生き物の命を救った。偶然そうする事になったのだが、この地に来てから、それまでに無かった事が幾つか起きる様になったとは思う。