注意書き:途中で そこいらをうろついている死霊どもよ(All You Zombies— ) 14 が誤ってふたつ存在しているので 21を飛ばして 22 としておきます。

 

 

第18場 1993年5月10日 アメリカ山岳部時間(MST Mountain Standad Time GMT-7)9時 ロッキー山脈地下基地司令部支所~秘密時空保安局職員居住区

 

 

あれからは寝坊はしてない。きっかり朝9時から仕事をしている。最近は言葉の勉強に費やしている時間がなぜか多い。コンビュータ関連用語もそうだが金融関連用語やゴルフ用語まである程度わからないと各時代に派遣している部下からの報告書が理解できないのでいろいろなものに目を通している。
今日は読みこなすのに一番苦労するマリアンからの定時連絡が入っていた。

 

1990年のニューヨーク、巨大金融グループゴールドマン・サックスの融資部門で働いているマリアンからの報告は株式相場とか倒産情報とかプライムレートだとかそういう金融的な動きばかりで面白みがないが、この日はロッドマン氏が買収予定だったニューヨーク五番街のビルの所有会社が別な投資家によって買われたことが書かれていた。なぜロッドマン氏がその物件から手を引いたのか? 資金繰りが予想以上に悪いと見て多額の融資をしているゴールドマン・サックスとしては今後の対応を上層部で協議している、対応が決まり次第報告しますと結んであった。

 

この頃既にロッドマン氏は自身の名前を付けた大きなビルをニューヨークにいくつも所有していてかなり羽振りのよい投資家、資産家の仲間入りをしていた。ロッドマンタワー、ロッドマンワールドタワー、ロッドマンインターナショナルタワー 、ロッドマンスカイタワーなどロッドマン氏の名前の売り込みは政治家並みで市長か州知事にでもなる気持ちがあるとかないとか、ときにはホラ吹き話のように大統領になるぞとか好き勝手に言い放題で上り調子だった。ちまたではホラ吹きロッドマンという言葉が流行語となりいいかげんなことを言うと「ロッドマンホラ吹き男爵イモ姉ちゃん大好き」とかなんとかロッドマンからはじまって適当な言葉のあやで楽しむざれごと遊びが流行していた。