とくにAKB48や乃木坂46、欅坂46のグループ系や単独で活動するアイドルアーティストに対してそれほど深く聴き込んだり、応援しようと思う気持ちはないがテレビ朝日の「ミュージックステーション」やフジテレビの「MUSIC FAIR 」などの音楽番組は欠かさずではないが、できるだけ見聞きするようにしている。
たまたま何かの機会に欅坂46の新曲のタイトルが「不協和音」というものだと知って未知の楽曲に対してめずらしく大きな期待を抱き、TVで聴くことを楽しみにしていた。普段から様々なジャンルのものを聴くが、一番好きなジャンルはクラシックで歴史的な厚みもあるが、近現代のものについてもスケール感がどうしても他のジャンルのものより大きいので最重要なものに位置付けしている。
「不協和音」というタイトルだけでなぜ強い興味を持ったのか?
それはポピュラー系の楽曲で「不協和音」というタイトルを付ければ詩としては人付き合い上の不仲であるとか隣人とのぎすぎすした関係とか仲間同士の微妙なズレとかいろいろと絡ませて表現しやすいこと、掛詞や日本語独特の言い回しで複数の意味を持たせることができること、そして曲としては不協和音の使用に留まらす、半音や微分音、変拍子など何でもあり状態でおもしろい曲ができるし、ヴォーカル面でもわざと音を外したり、歌う度に変則的に誰か任意の人間が違う動きを見せたり、叫んでみたり・・・実験的、冒険的な野心に満ちた曲で一回一回歌う度にどこかが違う、テンポもアレンジも手を加えて変化させ続ければ無限大に広がるスケールの大きな曲として強くアピールできる。
そんな感じで頭の中が妄想で渦巻いている体勢で4月14日の「ミュージックステーション」で欅坂46の「不協和音」を聴いた。
振り付け、ステージングについては門外漢ながらもひとつ芯が通った個性的なものでとくにケチを付けるつもりはない。センターの平手友梨奈さんの中間部のセリフ「僕は嫌だ」・・・強さがよく出ていて印象深い。詞は当然秋元康名義で音楽抜きで純然たる詩として読んでも強いメッセージ性があり筋が通ったものでタイトルの「不協和音」は音楽用語としてではなく仲間内の問題で詞だけを抜き出してあらためて読むと文学的にもいいもので共感できる。
゛不協和音で既成概念を壊せ゛
他にもいいフレーズがあるがここが一番好きなところだ。
問題の曲の方だが・・・普通のレベルで聴けばこのところの欅坂46のシングル曲の流れを受け継いだ革張ったかっこいいものだったが、ある意味でまとも過ぎて個人的には悲しかった。既成概念を壊したものではなく音楽的に常識の範囲に収まった無難なものだったからだ。