第27場 2014年12月31日 アメリカ山岳部時間(MST Mountain Standad Time GMT-7)23時30分 ロッキー山脈地下基地司令部支所~秘密時空保安局局長室


1980年代からダグラス・ホワイト副局長と秘書のメアリー・ステュアートを引き連れて執務開始予定の2015年直前の2014年の大晦日の夜遅くに飛んできた。飛び慣れていないメアリー・ステュアートは地下基地のジャンプ室でキョロキョロしていたがなぜかなつかしくほほえましく思えた。少し早く来た目的はロジャー・ウィリアムズ氏が言っていた゛秘密時空保安局局長室に隣接する場所の寝泊りできる空間゛を早く確認したかったからで本当に寝心地がいい場所なのかどうかわたしにとっては世の中がどうなっているのかより大問題なのだ。

 

秘密時空保安局局長室の前まで三人で行くと一人の人物が立っていて声を掛けてきた。
「ジョン・スコット局長、お久しぶりです。ウォーレン・マクレーンです。お変わりないご様子で・・・わたしばかりが歳を取ってしまって。」

ウォーレン・マクレーンという名前はロジャー・ウィリアムズ氏が2015年代の事務長の名前として出した瞬間、あのわたしが仲人した青年がこの年代には齢を重ねて事務長にまで出世していたのかと実父のような熱い気持ちが沸き立ってトランス状態になって倒れそうになったが今は予期した再会だったので落ち着き払って挨拶できた。
「新米局長だからお手柔らかにお願いしますよ、ウォーレン・マクレーン事務長殿。ロジャー・ウィリアムズ氏にうっかりあのー何という名前の機械なのかな、目覚まし時計の代わりのようなものの声に゛セクシーなマライヤの声゛でと深く考えずに答えてしまってすまなかった。黙っていればあの美しい奥さんの声が毎日聞けたのに。」
「ジョン・スコット局長、こちらこそ今後共よろしくお願いします。妻もあれから普通に歳を取っていますのでマライヤさんの声で正解だと思います。ロジャー・ウィリアムズ氏からお聞きとは思いますが局長室の横にあった物置を取り払って新規に局長専用の宿泊施設を作りました。一人用なので狭い部屋ですが、シャワーもあり、空調設備も整っていますので快適に寝泊りできます。ただ、有事にはマライヤさんの声で起きていただくようになりますし、大幅に寝坊された場合も同様でそれでも起きない場合は誰かが起こしに行きます。さあ、その部屋に行ってみましょう。」
ものの一分もかからない。瞬時移動できる場所、正しく秘密時空保安局局長専用寝室にふさわしい小ぎれいな部屋だった。
「ここでロウソクを使用したら規律違反かな、事務長殿。」
「局長、困らせないでください、そればかりはご容赦を。火の不始末による出火はこの地下基地では致命傷になりますので身分、階級に関わらずNGです。」
「どう考えても局長より事務長殿の方が有能かつ偉いような気がする。」
「局長、寝ぼけていませんか? 日付が変わって1月1日になりましたが、この深夜に執務するのですか、それともこの寝室でお休みになられて朝からのスタートということにしますか? 」
「年相応にぼけてはいるが寝ぼけてはいないぞ。今からバリバリと働きたいところだがそうすると秘書のメアリー・ステュアートも起きていないといけないだろう。彼女のためにも一旦寝て、朝9時から本格的な仕事始めとしよう。」