歌舞伎を見始めて、まだ4年だけど、その世界にすっかり引き込まれ、ここ2年ほどは、夫と毎月劇場に出かけるようになりました。

昨日は、築地本願寺で行われた勘三郎さんの本葬。午前中から銀座に出かけて、14時からの一般焼香に行ってきました。本願寺の正門から続く長蛇の列を見た時には、ひっくり返りそうになりましたが、本願寺の塀に沿ってず~とず~っと歩いて、やっと最後尾!と思ったところは、実は最後尾じゃなくて、道路を渡った向かいにある公園にその続きがありました

その公園も、何事!?と思うほど、人で真っ黒に(黒いコートと黒髪で、公園が黒で塗りつぶされたかのようなイメージ)埋め尽くされていて、「ここが、最後尾です」の看板は、遠い向こうの方

この日私は、ブーツではなくて、パンプス。タイツではなくて、ストッキング。もちろんワンピース。寒さの中、ずっと立っていられるかどうか自信はなかったけれども、お焼香のために来たわけだし、ここで諦めたら意味がないと夫と2人で並ぶことに。時間は、14:30。

ボツボツと列は前に進んでいくものの、公園を出られたのは1時間後。やっと向こう側の列に行けると思ったら、大間違い。今度は、渡った向こうにある大きな駐車場をぐるりと囲む行列に接続し、なんと晴海通りに出てから折り返し

本願寺の中に入るまでに2時間 その後、本願寺の敷地内でも、蛇行に蛇行を重ねた長い列が続き、心が何度も折れそうに。一緒に行った夫と励ましあい?ながらも、寒さと足の痛み、空腹に耐えて、やっとご本堂の中に!

中では、勘三郎さんがお元気だった頃のテレビ映像が流れ、焼香客の涙を誘う。きちんと喪服を着てこられた方も多く、本当に惜しい人を亡くしたんだな~ってしみじみ。

お焼香を済ませ、会場を出ようとすると、そこには、勘九郎さんと七之助さんが。12時からの葬儀で、すでに大勢の方に挨拶をされているでしょうに、一般の焼香客全員をずっと立ったまま見送られている姿に感激。

5月の平成中村座で一緒に勘三郎さんと一緒に口上をつとめられた小山三のお姿も。哀しくて、別れがたくて、涙を流しながらずっとご本堂の中にとどまっていたファンの方もいらっしゃいました。

ご本堂から出てきた時には、時間はすでに17:30を過ぎ、外は真っ暗。



 

この日は、雲1つない青空。日が暮れた後は、キラキラ光る一番星とほぼマン丸いお月様が、カーン!と冴え渡る夜空にキレイでした。

勘三郎さんのご冥福を心からお祈りいたします。