情報資源組織では図書館で扱う情報資源をどのように分類整理し、検索しやすくするかということについて勉強するわけですが、用語に慣れておらず理解に苦労しました。事前知識がない者にとって、配布されたテキストは判りにくいというか、言っていることは分かるのですが、あくまでテキストなので何かがスッキリしないのです。折り紙の鶴を細心の注意で綺麗に折って行っても、ちょっとした誤差が蓄積して白い裏が表に出てしまう感じです。折り紙自体が厳密に正方形でない場合もありますが。

 しかし、那須・蟹瀬『第3版 情報資源組織論及び演習』(学文社)を最初から読めば良かった!「第2章目録法」に明解に答えが書いてありました。

 

 「目録法という言葉は2つの意味で用いられる。一つは目録作成する方法のこと、もう一つはその方法を規則として集大成したものである。」(p.19)

 

 一般的に「法」は①方法、②規則(法律、法則)の意味を含むことを知っています。その上で専門分野を持つというのは、用語の定義・位置づけを含めて言葉を血肉にしていく行為です。逆の言い方をすれば、用語を早く身につけて次に行くべし。図書館学は、とにかく「法」が多いです。目録法、主題組織法、主題検索法、分類法、件名法、●●十進法などなど。新しい言葉が一挙に押し寄せて混乱し、私が方法と規則を理解したのはずっと後のことでした。

 

 さて、目録法では過去から現在まで利用されてきた主な3つの目録形態が登場します。それぞれが利用された中心的な時期、時代背景、役割・機能、特徴、標目、メリット・デメリット、作成方法、作成ルール、利用者、日本の例を一表にまとめておきました。(貼り付けたいですが細かすぎなので、日を分けて紹介したいと思います。)

 

1)冊子体目録

2)カード目録

3)MARC(Machine-Readable Cataloging、機械可読目録)with OPAC (Online Public Access Catalog、オンライン蔵書目録)

 

 3つの目録法があると言ってしまえば簡単なことではありますが、私は来し方の地道な努力の賜物に感嘆と郷愁を感じます。より便利な方法を求めて技術も発達します。おこぼれをただただ利用しているだけの自分。日々是感謝。