満開だった校庭の桜は風に乗ってヒラヒラと飛んでいき、花びらも残りわずかとなった
窓から入る空気が気持ちよくてつい授業などお構い無しに寝てしまう
キーンコーンカーンコーン
「理佐また寝てたでしょ~」
『愛佳だって寝てたでしょ、』
「いや、私今日寝てませーん」
『はいはい』
「ねぇ、理佐顔色悪くない?大丈夫?」
『大丈夫だよ』
「愛佳もそう思うよね?」
「うん、いつもの理佐じゃない」
たしかに身体がダルい気はするけど全然平気だし
と思っていたがふーちゃんと愛佳に強引に保健室に行かされた
案の定熱はあって、早退することに
親が来るまでベッドに寝てなさいと言われて2つある内の1つに寝転がった
もう1つのベッドはカーテンが閉まっていて、中に誰かがいるようだった
かすかに開いていた隙間を覗くと
栗色をしたサラサラの髪に色白の肌、パッチリとした目の女の子がいた
私はその一瞬で心を奪われた。
私には味わったことの無い感情だった。
数日後すっかり体調はよくなって学校に行けるようになった
学校に着くと「おはよう」よりも先に愛佳とふーちゃんにその子のことを言った
"理佐が一目惚れ!?笑"
なんてバカにされたけど、バカにされてもしょうがない
なぜなら、
今まで好きな人などいたことがないからだ
好きな人ができないんじゃなくて自分の目に止まるような人がいなかっただけだ
こんなこと言ったら怒られるか、、笑
あの子の名前を聞かれたって知らないし、ましてや何年生なのかもどの部活なのかもわからない
数週間後の昼休み
愛佳が購買へ昼食を買いに行くのに付き合わされた
購買の前で人が群がっている向こう側で見覚えのある人が歩いていた
『愛佳!あの人』
「え?、、え!?あの子!?」
『知ってるの?』
「え、逆に理佐知らないの?」
『え、うん。』
「ウチらの一個下の2年生で学校一可愛いって密かに人気ある由依ちゃんって子だよ」
愛佳とふーちゃん曰く、この学校で知らないの理佐くらいだと思う、だそうだ。
まぁ、あんなに可愛い子がいたらね、そりゃ人気になるよ
「ねぇ、理佐話しかけてみれば?」
『はぁ?無理だよそんなん』
「行きなって、いつ誰に取られるかわかんないよ」
『そ、そうだけど。だって一言も話したことないんだよ?そんなやつの相手してくれると思う?』
「んー、」
「んー、」
『、、、ほら無理じゃん!』
「ま、理佐なら行けるって」
『はぁ、?』
「理佐、あなたが思っている以上にあなたはこの学校でかっこ可愛いと人気なんだぞ?行けるよ」
「多分だけど、あの子も理佐のこと知ってると思うわ」
『えぇ、、』
「ま、ウチらも手伝うからさ、ね?愛佳」
「もちろん」
人が群がっている間を通り抜けてその子を追いかける
きっと、体育館の外にいくのだろう
体育館前の段差に座り空を眺めている由依ちゃんの姿はとても綺麗だった
『由依ちゃん、、だよね、?』
「、、っ、、はい。」
『隣、座ってもいい?』
「ど、どうぞ。」
『ここ気持ちいいね。暖かい』
「はい、」
『お昼ご飯食べないの?』
「食べます、、けど人混みが苦手で、、だから購買が空いてから行くんです、」
『そうなんだ、私なんかさ~お弁当持ってきてるのに友達に購買付き合わされてさ、ホントにお腹すいたっつーの笑』
「ふふっ笑」
『あ、笑った!』
「え、あ、すいません。」
『え!なんで謝るのさ、ずっと笑っててよ笑顔可愛いんだから』
いや、そんな、、、と言いながら赤くなった顔を両手で隠す由依ちゃん
純粋で可愛いそのしぐさが愛しくてしょうがない
『なんて呼んだらいい?』
「ゆ、由依で大丈夫です」
『由依ね~わかった!』
「私はなんて、、」
『みんな理佐って呼ぶから理佐でいいよ』
「え、いや、その、、呼び捨ては申し訳ないって言うか、、」
『いいよいいよ全然!逆にちゃん付けヤダもん』
「えぇ、、」
『ね?いい?』
「は、はい。理佐って呼びます」
『うん!』
キーンコーンカーンコーン
授業開始10分前のチャイムが鳴った
『やばっ、ご飯食べてないよウチら笑』
「あ、、」
『ま、いっか。なんとかなるよね、?笑』
「多分、笑」
『お腹鳴ったら由依も鳴ったかな~って考えとこ笑』
「私も、笑」
『じゃあ、お互い教室戻ろっか』
「はい」
『あ、明日もここ来てもいい?』
「もちろんです、理佐」
『え、ちょ、う、うん!』
急な理佐呼びに戸惑いが隠せなかった
はぁ、ドキドキしてるのバレそうだったよ
授業中も由依の事で頭がいっぱいだった
由依、お腹鳴ってるかな
明日何話そう
「ねぇ、理佐大丈夫?ご飯食べてないけど」
「ずいぶんお話が盛り上がったようで笑」
『う、うるさいわ。あ、明日由依とご飯食べる』
「え!?ちょ、あんたもうそんなに仲良くなったの!?てか、由依って」
「ついに理佐にも青春来たか~」
『冷やかしは結構でーす』
「ま、応援してるよウチらは」
「付き合ったら三組でデートしよな笑」
『話進むの早いから、まだ付き合ってもないし』
「まぁまぁまぁ、とりあえず頑張れ理佐~」
そう、愛佳には梨加、通称ぺーちゃん、ふーちゃんには虹花とそれぞれ彼女がいる
わたしはいつも惚気の聞き役だ
話す側になる日は来るのだろうか、、
それから毎日のように私と由依は昼休み話すようになった
昼食も一緒に食べたし、由依を人混みの購買に連れて行ってもあげた
いつも無いパンがまだ置いてあってそれに"美味しそう~"と目を輝かせていた由依が可愛すぎたのはここだけの話
『ねぇ、由依』
「ん?」
『今まで誰かと付き合った事はあるの?』
「なんで?」
『いや、その由依の恋愛事情を知りたいな~って』
「私はないよ、1体1で話すって私苦手だし」
『じゃあ、今まで告白された時全員振ったの?』
「うん。」
『好きな人は?』
「んー、それもいない」
『そっか、』
「って言いたいところだったけど今は、、いる」
『あ、そ、そうなんだ。』
「ん、私のはもういいから理佐は?」
『まぁ、いるはいるけど』
「いるんだ、、」
そう呟いて俯く由依
私が好きな人がいるいうことに落ち込んでいるようだった
『なんかダメだった?』
「いや、」
『私は由依の恋、応援してるよ?』
「やだ」
『やだ?』
「応援やだ」
『なんでよ』
「応援する側じゃやだ」
『じゃあ、どうすればいいの?』
「...し...あ...いい」
『え?聞こえない聞こえない』
「私の、、相手がいいの、、」
『私の相手、、?それって彼女ってこと、?』
首を縦に由依は振った
私が由依の彼女、、?
ってことは由依も私の彼女、、、
え、、嘘でしょ!?
『え!?本当に言ってる!?』
「ごめん、聞かなかったことにしといて」
『やだ』
「私もやだ」
『私の方がやだ。私、由依の彼女なりたいもん。由依のこと好きだもん』
「え、?」
『私が由依に話しかけたの由依のこと好きだったからだし、私から由依にいつか話そうと思ってた事だった』
「ホントに、、?」
『うん。だから、付き合ってください』
「うん!」
由依が今までで1番の笑顔でそう答えてくれた
この日をきっかけに私たちは付き合うことになった
「あ、理佐おかえり~今日はチャイム前に帰って、、って、え!?!?」
「なになになに、2人とも手繋いじゃって、え!?え!?」
『あの、付き合うことになったから報告だけしに』
「え~!!理佐!!やっとじゃん!!」
「理佐がまさかこんな可愛い子を連れて来る日がくるなんて、、」
『誰目線だよ笑』
「由依ちゃんだよね~?理佐がお世話になってます」
「あ、いえ、こちらこそ」
『ちょっと由依に触らないでふーちゃん』
「うわ!独占欲!私も由依ちゃんと仲良くしたーい」
『だめ』
「けちー」
「ま、お幸せにってとこだね」
「由依ちゃん泣かせたら許さんよ」
『泣かせるわけない』
「理佐いっけめーん!」
『うるさい笑』
_Fin_
長くなりましたすいません。
続編書こうか迷ってます、続編書くとしたらこの1、2年後を書きます!