この記事は2023年6月6日に登った「甲斐駒ヶ岳」の登山レポートです!^^

 

名峰連なる「南アルプス」の中でも、「甲斐駒ヶ岳」は名山として特に名高い。

(↑2023年5月「日向山」から撮影)

 

夏場でも白く輝く「花崗岩」をまとい

美しいピラミダルな姿が多くの人を魅了する~!

(↑2021年7月山頂の西側から撮影)

 

特に山梨県側から見ると麓から2500mほどの標高差で立ち上がり、

まるで独立峰のような存在感でそびえ、古くから崇められる信仰の対象でもある。

(↑「鳳凰山(左)」と「甲斐駒ヶ岳(右)」釈迦ヶ岳から撮影)

 

2021年にも登っているが、その時と同様に今回も山梨県側の「尾白川渓谷駐車場」から出発!

 

日本三大急登の一つとして知られる「黒戸尾根」は長く険しい修験の道!

 

 

通常は7合目にある「七丈小屋」に宿泊して一泊で挑むのだが、

 

今回は往復コースタイム15時間オーバーの道のりを日帰りで登ってみた!(゜▽゜;)

 

信仰の対象の山だけあって、山域にも様々なモニュメントがあり

 

「竹宇(ちくう)駒ヶ岳神社本社」から始まる山行は、山岳信仰も体感できる独特の空気感!

 

山域にはお花も沢山咲いていた!( *´艸`)

 

 

雲が多めの空模様だったけど、周囲の山々の景色は遠くまで見えて圧巻!

 

 

自分の中でもチャレンジ的なロングルートは想像通り過酷だったけど、乗り越える価値のある素晴らしい体験が「甲斐駒ヶ岳」には待っていました~!( ̄▽ ̄)

 

コースはこんな感じ!

Start & Goal:尾白川渓谷駐車場 ①:笹ノ平分岐 ②:刀利天狗 ③:五合目小屋跡 ④:七丈小屋 ⑤:八合目御来迎場 ⑥:甲斐駒ヶ岳

 

総距離:18km 標準コースタイム:15時間10分
累積標高差:2695m コース定数:61

 

この山行の様子をYouTubeにアップしました!( ̄▽ ̄)

 

それでは出来事の詳細を時系列で!(*‘∀‘)

 

前日の深夜に東京から出発し、レンタカーで現地に向かうのは久しぶり!

途中で休憩を交えながら山梨県へと向かい、双葉SAで仮眠をとってまだ暗い3時半ころに動き出す。
 
この日最初のミッションは「道の駅はくしゅう」で名水を汲む事!(*‘∀‘)
山の中での水分補給に美味しい水!これもまた贅沢!
 
実は最初に予定していた目的地は南アルプスの南部に位置する「光岳(てかりだけ)」。
長野県の奥地「易老渡」から日帰りで日本百名山95座目の登頂を目指していたんだけど、数日前に通過した台風2号の影響で、予定していた登山口「渋沢ゲート」までの道が通行止め…^^;
 
と言う訳で急遽「甲斐駒ヶ岳」に登る事にしました~
登山口「尾白川渓谷駐車場」に着くと、めっちゃ美しい朝焼け!( *´艸`)
この日の旅のお供「FIT」くんは、いつもより長めの36時間で手配したので、返却期限も十分だ~
 
まだ暗い駐車場には車が数台。
「甲斐駒ヶ岳」だけではなく、山梨百名山「日向山」の登山口でもある駐車場。
既に停まっていた車はたぶんこの日登った登山者と、前日に七合目の「七丈小屋」に宿泊した人たちのものだろう。
 
駐車場から下って行ったところに「駒ヶ岳神社」がある。
甲斐駒ヶ岳のふもとにあるこちらは「竹宇(ちくう)駒ヶ岳神社」と言うらしい。
 
登山の無事を願って神社に参拝し、吊り橋を通って山へと入る。
とても美しい清流「尾白川」!甲斐駒ヶ岳は名水を育む山でもある。^^
 
沢沿いの道ではなく、一気に尾根へと上がるルートで登山開始!
 
徐々に日が登り始め、木々の合間からこぼれる朝日が美しい!(*´▽`*)
 
南アルプスの美しい森も、ますます映える。
 
 
そんな森を存分に楽しみながら、九十九折の急坂を登って尾根へ上がる。
 
こちらの祠から尾根道の始まり!('◇')ゞ
 
とにかく長い黒戸尾根、序盤は森を楽しみながら黙々と標高を上げる~
朝方は少し太陽が顔を出してくれたけど、天候は午後から下り坂の予報…
巻き進行を心掛けてどんどん登って行く。
 
少し斜度が緩んだあたりで、木々の合間から山頂付近が見えた!
まだまだめっちゃ遠い~(;´Д`)
 
辛抱強く登って行きましょう!
徐々にこの付近から「ヤマツツジ」の姿が現れる。
 
「笹ノ平分岐」に到着。
道標には山頂まで7時間の文字…
知ってはいたけど、やっぱり遠い道のりだ(笑)
 
トレランの人にこの付近で追い抜かれた。
なかなかのスピードで登っていて、このあと自分がヘロヘロになりながら8合目を目指している辺りで再びすれ違った。
鍛えれば自分もそんなスピードで登る事ができるのだろうか…^^;
 
長い道のりなので、行動しながら時々エネルギー補給!
 
ヤマツツジ満開ゾーンが華やか!(*‘∀‘)
 
こちらは「サラサドウダン」!
「ドウダンツツジ」の仲間で、なんだかとてもかわいい!( *´艸`)
 
緩急を繰り返す尾根道を登り、石碑が設置された広場的場所に到着。
座りやすい丸太も置かれていたけど、ここが「笹ノ平」なのかな?
 
黒戸尾根は「八丁登り」と呼ばれる急坂に差し掛かる…
土の斜面の急坂は滑りやすい箇所もありなかなか手強い…(゚Д゚)
 
苔むした大きな岩がゴロゴロ。
 
独特の景観も楽しみながら進むと、木々の合間からお隣にそびえる「鳳凰山」が見えた!
 
その左肩には「富士山」も!( ̄▽ ̄)
そらは雲が優勢でどんよりしているけど、眺望は悪くない!
 
徐々に森も深くなっていき、苔の緑も鮮やかに~
 
突然眺望が開けて、スリリングな痩せ尾根が登場!(;'∀')
 
マップに「刃渡り」とかかれた滑落注意の危険個所、

だけど、とにかく景色がダイナミックでテンション上がる!(*‘∀‘)

 

足元にはイワカガミも咲く尾根道!

 
ツツジもこの標高では「ミツバツツジ」に変化!^^
 
そして「黒戸尾根」が徐々に本気を出し始める。
ハシゴや鎖が連発するゾーン、しかしこの付近はまだまだ準備運動と言ったところ…
 
激坂は「刀利天狗」で一旦落ち着く。
 
ここにもイワカガミが沢山!( *´艸`)
 
シラビソなどの針葉樹が密集した樹林帯を登って行く~
 
苔むす森は神秘的な空気感で、木々にぶら下がる「サルオガセ」も良いね~^^
 
登山道は「黒戸山」の山頂を右側から巻いて進み、せっかく登ったのに五合目へ向けて一度大きく下る…
その「五合目小屋跡」付近から眺める「甲斐駒ヶ岳」の姿に気圧される。Σ(゚Д゚)
迫力が凄いんです~
 
今となっては小屋の形跡はないけど、岩に埋め込まれた古屋義成氏のレリーフがあります~
 
五合目から更に下って、この祠のある場所から始まる激坂は、まさに修験の世界だ~
 
 
岩壁には可憐な「クモイコザクラ」が咲き、頑張る登山者を見守ってくれる~
 
さあ!どんどん登って行くぞ~
 
この付近で標高は2200mくらい、長い道のりの疲労もあり少し息が切れるようになる…
 
谷底の見える木の橋!(;'∀')
けっこう怖いです~
 
甲斐駒ヶ岳の山域には、石碑や剣など信仰のモニュメントも多い!
修験の山気分が強まって、気合が入るかも~
 
激坂で一気に標高が上がるので、ふと振り返った景色もめっちゃスリリング!!
 
 
絶景に元気をもらいながら順調に進み、七合目にあたる「七丈小屋」に到着した。
甲斐駒ヶ岳登山の重要拠点で、自分は2021年の山旅の際に宿泊している思い出の地!^^
 
小屋から見る「鳳凰山」も素敵だけど~
 
少し登った所にある「テントサイト」の方が解放感があるので、
 
テントサイトで山頂アタックへ向けた休憩をとった。
 
この付近のシャクナゲはつぼみが膨らんでいるようだった。
咲くのはもう少し先かな~
 
付近の標高は約2400m、
6月だというのに桜が咲いていてテンション上がった~( *´艸`)
 
しかしその後の道のりで、自分は急激にペースダウン…
 
2500mオーバーを歩くのは久しぶり、

おかげで全然高地順応出来てなかった様子。

 

ヘロヘロになりながらも、周囲の絶景の撮影は忘れない…^^;

 

山頂の強烈な岩稜、荒々しい迫力がヤバい…

 
そんな眺めを楽しみながら、「八合目御来迎場」に到着!

 

ここから眺める日の出は、さぞかし素晴らしい事でしょう!( *´艸`)

 

八合目から山頂までの道のりは、岩場の連続で危険個所多数!

 
そりゃ~道標もひっくり返る(笑)
 
ここまでのようなハシゴではなく、鎖場や岩場がメインのスリリングなエリア!
 
鎖の先のプレートに「南アルプス、北アルプス 全山縦走記念」と書かれている…
それ、本当かい!?Σ(゚Д゚)
 
心が折れそうになるくらい険しい岩稜の眺め…
 
高度感もあり、一瞬のミスが大事故につながる要注意エリアを登る。
 
背後の景色は絶景…
 
空に向かって突き立つ、二本の剣を通過!
 
眺望抜群の岩場!
 
遥か遠くには北アルプスも見えた~!( ̄▽ ̄)
 
「御嶽山(左奥)」や「乗鞍岳(右奥)」の姿も見えるぞ~
 
ついに山頂の祠をロックオン!
 
山頂の直前には「駒ヶ岳神社本社」があり、
 
「大国主命(オオクニヌシノミコト)」を祀る石柱が絶景の中に佇む。
 
下の写真の左手は「鳳凰山」で、奥に「富士山」。

深い谷の奥には「アサヨ峰」があり、その奥には「北岳」「間ノ岳」が鎮座する。

 

 

「摩利支天」を左手に眺めながら分岐を通過して、

 
ついに長い道のりの終点「甲斐駒ヶ岳」へと登頂した!( ̄▽ ̄)
登山開始から標高2967mの山頂までは約6時間半。登りの標準タイムは9時間程度なので、自分の中では上出来です~!(*'▽')
 
花崗岩をまとった山頂からの、荒々しくも美しい景色を存分に楽しむ!
 
山頂からは中央アルプスもはっきり見えた!( *´艸`)
一番左の岩稜帯が「中央アルプス」で、その右奥が「御嶽山」、ずーっと右に行った奥の山は「乗鞍岳」。
 
甲斐駒から見る「八ヶ岳」も迫力満点!
 
少し前に登った「日向山」も、壮大な砂場「雁ヶ原」が確認できた!^^
 
日本標高第2位「北岳」と第3位「間ノ岳」、その右奥には「塩見岳」も見えた~

この日最初に行こうと思っていた「光岳」方面は、雲に覆われている雰囲気…

甲斐駒ヶ岳で正解だったって事かな??^^;

 

360度眺望の開けた圧巻の景色を存分に楽しみましたとさ~

 

下山に向けて、高カロリーの「コッペパン・つぶあん&マーガリン」!

疲れた体が喜ぶ美味しさ!^^
 
鳳凰山と富士山の眺めも迫力があり、
 
すぐ近くの「仙丈ヶ岳」も雄大だった。
2021年は、この山頂からその日のうちに仙丈ヶ岳まで縦走した。
よく頑張ったもんだ(笑)
 
山頂で30分程景色を楽しみ、わらじが奉納された祠に挨拶してから下山を開始した。
 
しばらくの間は壮大な絶景を楽しみながら下る。
 
降りていくのがもったいない気持ちになるけど、夕方には天候が崩れるという予報だったので、帰りも急ぎ足…
 
「ライチョウ」さんが登場!( ̄▽ ̄)
今年初のライチョウ!テンション上がるわ~!
 
道端に笠の落とし物??(゜゜;)
 
順調に下り七合目で再び一休み!
桜ゾーンが午前中よりも華やいで見えた。^^
 
登りに苦労した難所は、下りもてこずる…
疲れが出てくる時間なので、登りよりも注意して怪我なきよう降りるのです~
 
五合目付近には「シロバナノヘビイチゴ」が沢山咲いていた!
白く可憐な花がとてもかわいい!^^
 
午後になり少しだけ雨がぱらついたけど、長く険しい道のりを順調に下っていく~
さすがに距離が長いので、最後の1~2時間は駆け下りるのもしんどくなって、焦るのを途中でやめた。
 
緑の美しい森に癒されながら、少しペースを落として下り、なんとか尾白川沿いまで到着。
酷使した足の筋肉をクールダウンするために、清流「尾白川」の冷たい水の中にドボン!
気持ち良かったけど、想像以上に冷たいので冷やし過ぎには注意?(笑)
 
無事に戻れたことを神社に感謝して駐車場へと引き返す。
車に戻った辺りで雨が降り始めて、ほどなく本降りへ…Σ(゚Д゚)
急いだおかげで天候が安定しているうちに下山できてよかった。
 
消費したエネルギーを補給するために、昭和を感じる激渋のお店「ドライブインやまびこ」さんにピットイン!
 
メンチカツ定食で心も胃袋も満たされる~(*´▽`*)
 
そして「尾白の湯」で一日の疲れをしっかりと癒してから、
途中で何度か仮眠を取りながら、東京への帰路につきましたとさ~!
 
素晴らしい景色を楽しめて、良い一日だった~!( ̄▽ ̄)