この記事は2022年6月1日に登った「鳳凰三山」の登山レポートです!^^
 
甲斐の国から見る「南アルプス」、その景色の中で前衛峰的な位置にそびえる「鳳凰山」!
(双葉SA駐車場から撮影)
 
単体の峰ではなく「地蔵岳」、「観音岳」、「薬師岳」の三山の総称として、「鳳凰三山」と呼ばれる事の多い山で、名山が多い南アルプスでも存在感を発揮している。^^
 
一際目を引くのが「甲府盆地」からも見える尖峰「オベリスク」を擁する、標高2746mの「地蔵岳」!
 
三山の最高峰は標高2840.7m「観音岳」で、
 
2780m「薬師岳」まで続く稜線は花崗岩の岩稜や砂礫が白く美しく輝き、
実に見事な景観を作り上げている。
 
南アルプス北東部の「鳳凰三山」から見る、名山「甲斐駒ヶ岳」に大興奮!
(左が「アサヨ峰」、右が「甲斐駒ヶ岳」)
 
日本第2位の標高を持つ「北岳」、第3位「間ノ岳」、そして日本二百名山「農鳥岳」の「白根三山」を眺める景色も素晴らしく…
 
薬師岳の奥に鎮座する「富士山」という景色も、とても絵になる構図だった~(*´▽`)
 
南アルプスの深い樹林帯から始まる「ドンドコ沢コース」、
 
道中では4か所の滝を楽しむ事も出来て撮れ高たっぷり!(笑)
こちらは「南精進ヶ滝」!
 
レンタカーを前日夜に借りて、早朝5時に美しい朝焼けの「青木鉱泉」からスタートした一日!
 
自身二度目となる「鳳凰三山」登山は、ガスガスだった前回とは違い、見所盛り沢山で終始テンション上がりっぱなしでした~
 
コースはこんな感じ!
Start & Goal:青木鉱泉 ①:南精進ヶ滝 ②:白糸滝 ③:五色滝 ④:鳳凰小屋 ⑤:地蔵岳 ⑥:赤抜沢ノ頭 ⑦:観音岳(鳳凰三山頂上) ⑧:薬師岳 ⑨:御座石 ⑩:中道登山道入口
 
総距離:15.1km 標準コースタイム:11時間55分
累積標高差:2177m コース定数:49
 

この山行の様子をYouTubeにアップしました!( ̄▽ ̄)

 

それでは出来事の詳細を時系列で!(*‘∀‘)

 
本当は一泊二日で魅力あふれる三山をじっくり楽しみたかったけど、訪れたのは6月1日で、調べてみるとまだ鳳凰小屋も週末のみの営業だった様子。
付近の山から眺めて残雪もほとんど無さそうだし、5月後半から6月にかけて梅雨入りするまでの間は、鳳凰三山ベストシーズンの気がするけど、しょうがないので日帰りで挑む事に。^^;
 
韮崎駅から出ている登山口「青木鉱泉行」のバスも、夏期運行が7月16日からとなっていたので、アクセスの選択肢も自分的にはレンタカーの一択だった。^^;

前日の夜にレンタカーを24時間で借りて、そのまま出発して山梨県内のサービスエリアで車中泊。
今回の相棒は以前とは違う色のマーチ君!よろしくお願いします。^^
 
朝3時くらいに起きて車内で朝食を済ませ、登山口へ向けて車を走らせる。
徐々に白んでくる空、途中に少し未舗装のダートエリアがあるけど、青木鉱泉までの道は所々で「八ヶ岳」方面など素晴らしい景色も楽しめて悪くない。^^

 

朝焼けの美しい景色の中、青木鉱泉の有料駐車場に到着!

思ったより早く到着したので、少しだけ休んで朝の5時に登山を開始した。
ちなみに早朝出発の際は受付は時間外。帰ってくると紙がワイパーの所に挟んであって、下山後に駐車代を支払うスタイルとネットには書いてあった。
 
宿泊も出来る青木鉱泉から始まる今回の登山、標準タイムは約12時間と長め…
 
「青木鉱泉」の登山口は、水場やトイレ、飲み物の自動販売機もあって、登山口としては十分な場所です~!^^
良く調べずに来たけど、「青木鉱泉」は夏期のハイシーズン以外は金土日しか営業してないみたい。
立派で趣ある建物です!
 
今回も登りに使ったルートは「ドンドコ沢コース」!
なんだか楽しそうな名前で、ちょっとワクワクするのは前回と一緒(笑)
 
森の中を少し歩くと、景色の開けた沢沿いへと出る。
朝日がきれいだね!^^
 
そして前方を見ると大きな堰堤の奥に、雄大な峰が二つ見えた!!
写真中央が「薬師岳」で、右側が最高峰「観音岳」だろう。^^
 
堰堤の上へと続く階段を登って登山道は続く。
 
そして南アルプスの美しい森を歩く時間の始まり!
 
 
鮮やかな朱色のツツジもアチコチに咲いていた!^^
心も華やぐ春の季節!
 
緑の柔らかい広葉樹の森もとても気持ち良いな~
次第に登山道は斜度を増し、急激にドンドコ感が増していくけど、頑張って登りますよ~!^^
 
 
ロープの張られた岩場を通過した先、標高1600m付近に最初の滝が登場する!
 
ドンドコ沢三滝の一つに数えられる「南精進ヶ滝(みなみしょうじがたき)」!

落差は約40mとされ、二段に分かれて落ちる美しさと迫力を併せ持つ滝!^^
 

 

中腹にある滝壺っぽい窪みも美しい!(*´▽`*)

 
そこから道は更にドンドコ感アップ!('◇')ゞ
 
お次の滝は「鳳凰の滝」!
この滝は登山道から片道10分ほど外れるので、前回はスルーした場所。
せっかくなので今回は見てみようと左へ進むと、道は想像以上に不明瞭で荒れた箇所を通過…
沢の左上部にそれっぽい流れが見えたな~と思っていたら、どうやらこれは手前にある無名の滝みたいで、その更に上に「鳳凰の滝」があった。

もう少し上まで登れば、もっと滝の姿をきれいに撮影するスポットがあったかもしれないけど、川に落ちたりするのも嫌なので遠巻きに撮影。^^;

登山ルートから少し外れているし、大きな岩がゴロゴロしていて迷う可能性もある危険な場所なので、無理は禁物って事で姿だけ楽しんで来た道を引き返した。

 

登山道に戻った付近にこんな看板があったけど、

この看板から5分では滝をしっかり見る事ができる場所まで、たどり着けないと思うな~^^;
 
木々の合間から見える下界の景色も、凄みを増してきた。
 
そんな登山道をどんどん登って次に現れるのが「白糸の滝」!

標高1900m付近で、ドンドコ沢三滝の二つ目になるこちらの落差は約30mとの事です~

「白糸」という繊細な名前のイメージよりも、力強い迫力を感じる滝!

 

ドンドコ沢コースは所々スリリングな箇所も通過するので注意!

青木鉱泉から鳳凰小屋まででも標高差は1300mくらいある。一気に急坂で標高を上げる険しい道なので、焦らず着実に登りましょう!
 
「ドンドコ沢三滝」の最後の一つが「五色の滝」!

標高2200mに現れる落差50mの滝は非常に美しく、この日は下部に虹も確認できた!(*‘∀‘)

素晴らしい景色じゃないか~!

 

そして樹林帯はシラビソ等の針葉樹林へと姿を変えて、森の精霊の世界を感じる独特の空気感へ…

 
木々の合間から見えた富士山が、とんでもない存在感を放つ!( ゚Д゚)
さすがは日本一の山だ…
 
ここまで続いた急坂が一旦落ち着いて、前方にこの日最初の峰「地蔵岳」の姿を確認!

そのいただきに立つ尖峰「オベリスク」の姿に気持ちも昂る!

左手は三山の最高峰「観音岳」だろう。

 
少しの間楽園のような景色の中を歩き、「鳳凰小屋」へと向かった。
 
鳳凰三山登山の拠点として、多くの人が宿泊に利用する「鳳凰小屋」に到着!
本格始動は7月中旬らしく、この時期は週末以外お休みの様子です~^^;
 
水場はこんこんと湧いていた!
美味しいお水をありがたく頂戴し、パンを食べてこの先の「地蔵岳」アタックに備える。
 
あと1㎞と書いてあるが、この1㎞が登ってみるとすごく遠く感じます…(;´∀`)
鳳凰小屋から先の樹林帯には所々雪も残っていて、さらに急坂の斜度もかなりキツめ…
 
そして、その先に控える砂場地獄がとにかくしんどい…(;'∀')
花崗岩の岩が砕けてできた砂礫が積もった足場は、足を取られて歩きにくい上にズルズル滑る事もあり、一歩がとにかく重く感じた。
 
疲れたら麓に広がる素晴らしい景色を楽しみながら、呼吸を整えつつ登る…

今年初の2500mオーバーで、酸素の薄さに順応出来ていない事もキツく感じた要因の一つだろう…

 

やっぱり南アルプスは甘くない…^^;

 
それでも歩くごとにオベリスクは近づき…
 
無事に三山の一角「地蔵岳」の山名表記がある所まで到着!
標高の2746mとは、この場所の標高なのか、それともオベリスクの先端の標高なのか…^^;
 
付近にはお地蔵さんが沢山安置されていて、「賽ノ河原」とも呼ばれる。
 
そして賽ノ河原の奥へと進むと、西側が開けてド迫力の「甲斐駒ヶ岳」と「アサヨ峰」が登場!!
左が「アサヨ峰」で右が日本百名山でもある「甲斐駒ヶ岳」!
特に甲斐駒はカッコ良すぎてテンションが上がった~( ̄▽ ̄)
 
特に登る必要はないんだけど、今回も「オベリスク」へと挑戦してみる。

高さは18mとされ、先端部分は二つの巨石が相抱くように突き立っている尖塔…
本格的なクライミング技術を持たない自分では、とてもじゃないけど歯が立たない(笑)
途中まで登って足のすくむ景色を眺めて、十分満足です~^^;

 

いつか上に立つ事は出来るのだろうか…?(゜゜;)

 

ちょっと違う角度の岩からも風景を撮影!

 

ここから見る「八ヶ岳」、その左奥の「蓼科山」の景色も良いな~^^

 
オベリスクから降りて鞍部に戻る途中では「富士山」の美しい姿も撮影!( *´艸`)
 
そして次の峰「赤抜沢ノ頭」へ向けて出発!

この赤抜沢ノ頭へ登る道のりは、地蔵岳の迫力ある姿を撮影するにはもってこいのポイント!^^

 

なんとも素晴らしい景色ですな~!

 

そして「赤抜沢ノ頭」へと到着すると、そこには更なる絶景が待っている…

 
日本標高第2位の「北岳」と、第3位の「間ノ岳」、そして日本二百名山「農鳥岳」の「白根三山」がど~んと鎮座!!( ゚Д゚)
 
まだ雪が白く残る「北岳」の美しさたるや、「この景色を撮影するために登ったのでは?」と思うくらいの素晴らしさ!

 

三山ともに森林限界の上にあり、絶景を楽しめるという「鳳凰三山」。その情報は知っていたけど、予想を上回る景色に興奮が止まらなかった~( ̄▽ ̄)

 

背後にはオベリスク!その左には「八ヶ岳」、右には「金峰山」などの奥秩父の山々…

 
絶景を眺めながらパンタイムを楽しみ、それから再出発!
 
次の峰は三山の最高峰「観音岳」だ~!(*´▽`)ノ
けっこうしっかり下って、そこから登り返す道のりは険しい。
オベリスクがどんどん遠ざかる。
 
それにしても花崗岩の砕けた砂礫や、白い岩が明るく光る稜線の景色が美しい…
「鳳凰三山」は古くから信仰の対象でもあるけど、この「現世」とは思えない景色が、人々に崇められて神仏のように扱われるのも納得。そんな風景がずっと続く贅沢極まりない縦走路が「鳳凰三山」なのだ~( ̄▽ ̄)
 
しかし「観音岳」へ向けた登りは見た目以上に急でしんどい…(笑)
 
酸素が薄い事もあり大幅にペースダウンしながらも、広がる景色を眺めつつ頑張って歩いた。
 
通常は一泊二日コースだからね、一気に登ればきつくて当然か~(笑)

 

 

標高2840.7mで最高峰の「観音岳」に無事登頂!

素晴らしい景色の広がりに、しばし佇んで感動をかみしめる…

 

「南アルプス北部の展望台」、そんな表現がぴったりの、圧倒される眺めを動画でどうぞ~^^

 

「八ヶ岳連峰」の「赤岳」も今年は登り直したいな~

左奥に見える「蓼科山」も良い山だった。^^
 
南アルプス北部の山々の奥には、うっすら中央アルプスや北アルプスも見える。
 
そして次の峰「薬師岳」方面を見ると、その奥には「富士山」が鎮座!!
何という景色だ!( *´艸`)
 
絶景をたっぷり楽しんでから「観音岳」を後にして、最後の峰まで一気に駆け抜ける。
徐々に雲が優勢の空へと変化してきたけど、北岳の姿は最後まで美しかった~( ̄▽ ̄)
 
茶色っぽい山が多い南アルプスで、「鳳凰三山」や「甲斐駒ヶ岳」は例外的に「花崗岩」が白く輝く山。
そんな景色をたっぷり楽しみながら、絶景稜線を「薬師岳」まで歩いた。
 
標高2780mで三山最後の峰「薬師岳」に登頂!('◇')ゞ

この圧巻の眺望が見納めと思うと、少々寂しい気持ちになる…

 

素晴らしい時間をありがとうございました!(*´▽`)ノ

 
そして「青木鉱泉」へ向けて、稜線から降下を開始した。
 
 
下山に用いたルートは「中道登山道」。
序盤は樹林帯に雪も残り、少々苦戦…^^;
 
雪が消えてからも延々と樹林帯を下る道のりは非常に長く、下山と言っても油断は出来ない。
数少ない見所(?)の一つ「御座石」を通過!
 
ちなみに「薬師岳」から「青木鉱泉」まで、下山の標準タイムは「山と高原地図アプリ」上は約4時間となっている…
 
樹林帯の変化を楽しみながら下るが、さすがに飽きが来る距離だというのは否めない。^^;
 
 
途中からは心を無心にして、ひたすら登山道を駆け下りる…
 
山頂付近では空気の薄さからペースが落ちていた自分も、標高が下がると急に元気になり(笑)
 
 
美しい森の景色を時々撮影しながら、結果的に下山の道のりは2時間半ほどで踏破した。
 
廃屋が現れて、ほどなく「中道登山道」を脱出!
 
この登山口から30分強の林道歩きを経て、青木鉱泉まで無事に戻った。
 
青木鉱泉の駐車場に戻って車を確認したけど、駐車料金に関する紙などどこにも見当たらなかった…^^;
しかしそのまま帰るのはさすがに気持ち悪いので、受付付近へ行ってみると、
営業していない日ようにポストがあったので、情報を記入した紙と共に駐車料金800円を封筒に入れて投函し、帰路についた。
 
営業していたら青木鉱泉で入浴してから帰りたかった~^^;
 
帰り道の運転も思った以上に順調に進み、休憩に立ち寄った双葉SAで今回登った「鳳凰三山」の姿を撮影!
写真ではオベリスク分からないかもしれないけど、肉眼ではしっかり確認できました!^^
 
今年最初の南アルプス登山は素晴らしい一日に終わった。(*´▽`*)
この夏は南アルプス南部の百名山4座縦走も企画している!
いまから本当に楽しみだ~!
(*‘∀‘)