2024年に入って台湾BLドラマにハマった、アラフォーゲイのkeyです。
今回は第11シリーズ目にあたる、HIStory3 圏套~ラブ・トラップ~のレビューをご紹介します。「けんとう」と読むようです。「わな」の意味みたいですね。
HIStoryシリーズはこの第3バージョンまでは同じシリーズ番号で2ストーリー作られています。今作「圏套」は火曜日、「那一天」は水曜日に放送されていたようです。なかなか日本ではないことですね。
例えは変かもしれませんが、「仮面ライダーシリーズ」が2日にわたって、それも別のストーリーラインで10話にわたって放送されていると考えたら、とても不思議なことだと分かります。それだけ人気シリーズだということですね。
総合スコア 20/30
①泣ける ★ ★
②ストーリー ★ ★ ★ ★
③リピート性 ★ ★ ★
④キャラ ★ ★ ★ ★
⑤セクシーさ ★ ★ ★
⑥おススメ ★ ★ ★ ★
メインキャスト
タン・イー(唐毅)
…クリス・ウー(呉承洋)
モン・シャオフェイ(孟少飛)
…ジェイク・スー(徐鈞浩)
チャオ・リーアン(趙立安)
…ケニー・チェン(陳廷軒)
ジャック(Jack)
…アンディ・ビエン(卞慶華)
メインCP①タン・イー(唐毅)
シンティエンモン(行天盟)というヤクザのボス。表の顔としては世海グループの紳士服店の社長を務めている。
メインCP②モン・シャオフェイ(孟少飛)
警察の偵査第三大隊(捜査3課)に所属する警察官。特徴的なのは右側頭部のくせ毛。
四年前の事件について諦めずに追いかけていて、犯人と目するタン・イーに何度も提訴されている。
※字幕では「フェイ」とのみ表記されることが大半。
サブCP①チャオ・リーアン(趙立安) 右側
シャオフェイの同僚で相棒。シャオフェイの暴走を身を挺して止めようとする。
※字幕では「チャオツー」と表記されています。
行天盟に所属しているタン・イーのボディーガード。
第1話のあらすじと、「4年前の事件」
4年前、行天盟のトップであるタン・グォドン(唐國棟)と警察官リー・リーチェンが銃殺された事件が発生。その事件では、同じく銃撃されたものの、唯一生き残った男がいました。それがタン・イーでした。
リーチェンに指導を受けていた後輩警察官のモン・シャオフェイは、犯人がタン・イーだと断定し、4年間ずっと彼を追っていました。
そんな中、元行天盟組員で、現在は組を抜けてカンボジアの麻薬密売ルートを取り仕切るワン・クンチェンが、タン・イーと会った後、何者かに銃殺されてしまう。
時を同じくして元行天盟組員のチェン・ウェンハオ(陳文浩)がカンボジアから帰国。彼は刑務所に入っていたが、出所後、東南アジアで行方不明になっていました。
見どころ①軽いアクション
捜査の一環でタン・イーの車に乗り込んだシャオフェイ。ところが何者かがタン・イーとシャオフェイを襲います。二人は協力するものの捉えられ、隙をついて森に逃げ出します。この際シャオフェイはナイフで切り付けられました。
手錠で繋がれたまま逃走する二人。山小屋で一晩過ごし、急速に仲良くなる。
逃げる際、タン・イーが気づかずに落としてしまったライターを届け、それをきっかけに食事に行くことに。
また別のタイミングでは、タン・イーからの指令で、シャオフェイはタンの妹分にあたるツォ・ホンイエ(左紅葉)の護衛をすることに。
その際、何者かに銃撃され、シャオフェイの腹部に命中。しかし驚異の生命力で回復します。
敵に襲われるシーンがちょくちょくあって、そのたびに軽いアクションシーンが入ります。見ていてもメリハリがついていて、ただの恋愛ドラマではない感覚で見られます。
一方、少しグロテスクなシーンも。苦手な人は閲覧注意です。
見どころ②メイン・サブCPの接近
オープニングを見ていると分かることですが、今作のメインCP・サブCPともに警察官とヤクザの恋です。
環境も全然違う2者が、少しずつ気持ちを寄せていき、あるタイミングでくっつく、と。その気持ちの移り変わりに注目すると、放送6話目ぐらいまで一気に楽しく見られます。
メインCPは敵対視していたはずなんです。それが徐々に打ち解け、いつの間にか相手のことを好きになってしまう…。感情の盛り上がりが上手に描かれていると思いました。
見どころ③「4年前の事件」の犯人は?
サスペンスドラマとしても見ごたえがあったのが、結局「4年前の事件」の犯人は誰なのか?ということでした。警察には一切話をしないものの、タン・イーはどうやら犯人に心当たりがあるようです。
果たして犯人は誰なのか。展開がぐるぐる入れ替わる感じで、毎週見ていた人たちは相当気になったのではないかと思います。私自身、見始めてから3日で最終話まで行きました。
以下はネタバレエリアです
見どころ④シャオフェイの嫉妬
偵査第三大隊がパブの張り込みをしたとき、タン・イーとシャオフェイはお互いが見ている時に張り合うように。特にタン・イーはパブのオーナーであるアンディとキスを見せつけるまで。これにはシャオフェイも動揺が隠せません。
後にシャオフェイが訪ねてきた時、タン・イーは「アンディとはいい関係だ。その彼氏とも」と説明し、アンディに彼氏がいることを伝えます。これにホッとしたシャオフェイ。「友達が少ない」というタン・イーに、
ここが一つの転換点だったですね。「半分友達」と認めてもらった後は、チェン・ウェンハオ絡みで襲われたタン・イーの護衛と称して彼の自宅に泊まり込むし、好き放題し始めますw
護衛の過程で、同じくタン・イーに好意を寄せていたリー・ジーダーに、
「俺はタン・イーが好きだ」
と告げるシーンも。
相手(この場合はタン・イー)に伝えるならまだしも。本人ではない人に対して「タン・イーが好き」と言っちゃうあたり。シャオフェイはかなりの直情型人間です。思い込んだら聞かない。それは第1話からそうなのですが、これほどまでにタン・イーのことを好きになってしまうなんて。見ていてすがすがしいまでありました。
見どころ⑤タン・イーの出自
第7話で明らかになったのは、タン・イーの出自です。4年前、タン・グォドンは行天盟を解散させ、組織をきれいにしたいと考えていました。そのため、実子ではないものの後継者に選んだのがタン・イーでした。
ではタン・イーは誰の子なのか。母親の連れ子で養子縁組したものの、母親が亡くなってしまったのです。孤独に生きてきたタン・イー。10月21日の誕生日ですら祝ってもらえず、逆にその日に家を飛び出してしまいました。
ストーリー後半のキモとなるのが、まさにこの「タン・イーは誰の子か」問題でした。
その後ホンイエと出会い、自転車泥棒をしていた時にタン・グォドンに見つかり、彼の家に行くことに。13歳の誕生日、タン・グォドンが祝ってくれ、
「これから毎年俺が祝ってやる」
と。家族としての愛情をきちんと与えてくれた相手がタン・グォドンでした。
時代は現代に戻り、10月21日。タン・イーの誕生日。シャオフェイがバースデーケーキを持って登場し、タン・イーは感涙。
ここでシャオフェイはタン・イーが同じオルゴールを持っていることがわかります。シャオフェイはリー・リーチェン刑事からもらったのですが、タン・イーは母親からの唯一のプレゼントだと明かします。
つまりタン・イーの母親はリー・リーチェン刑事だったのです。
シャオフェイが持つオルゴール。ある時、メモが挟まっていることに気づきました。
「正しかったのは、お前を愛したことだけ」 チェン・ウェンハオ
リーチェン刑事はウェンハオの彼女でした。また同じく挟まっていた出生届から、タン・イーと同じ誕生日の子どもがいたことが明らかになります。
この段階で、タン・イーは憎い敵だと思っていたウェンハオと、グォドンと共に銃撃されたリーチェンから生まれた子だったことが分かりました。
実父が分かってもなかなか素直になれないタン・イー。シャオフェイの説得もあり、実母リーチェンの墓参りに行くことに。そこでウェンハオと話をして、ようやく打ち解けることができたのでした。
台湾BLドラマにほぼある「家族との確執」がこんな形で現れたのか!と思って、うまいことまとまったのにねぇ…といった感じ。正直今作ものすごく好きなのですが、ここだけあまり納得は行きませんでした。
見どころ③のアンサー「4年前の事件」の真相は?
第8話から、徐々に4年前の事件のことが分かりはじめます。
①シー・ダーパオ(石大砲)巡査部長が金を受け取り、部下ジョウ・アージーが押収した薬物を横流ししていたことについて、見て見ぬ振りをしてきたこと。
②4年前の事件の日、タン・イーはグォドンと一緒に近くまで来たのですが、グォドンからここで待て、と言われ、誰に会うかも聞かされずにいたこと。
③銃声がしたため、タン・イーは急いで現場に向かい、そこでウェンハオに撃たれたこと。
④ウェンハオはグォドンに会いに行ったが、そこにリーチェンがいたことは知らされていなかったこと。
⑤二人はどうやら別の人に殺され、タン・イー同様銃声で駆け付け、そこにタン・イーが来たので撃ったこと。
タン・イーを撃ったのはウェンハオ、これは確定。結果的に父親が実の子どもを撃ったことになりますね。
では誰がタン・グォドンとリー・リーチェンを撃ったのか?
⑥シー・ダーパオ(石大砲)巡査部長の娘さんが5年前に急性白血病の手術をしたが、適合する骨髄がなく、諦めかけていた時に「急に」ドナーが見つかって手術ができた。どうやらそのタイミングでヤクザに薬物を横流ししたらしい。それが①の真相らしいと分かりました。
⑦追手が迫るアージー。困って高飛びを計画していたとき、ウェンハオとすれ違います。そこでウェンハオが思い出しました。撃ったのはアージー。
途中からこの人怪しい感じの演出になりました。しかしまさかの犯人とは…。意外といえば意外でした。
この後、アージーをめぐり、タン・イーとシャオフェイが衝突。復讐だけを考えるタン・イーは逮捕されてもいいと発砲したのですが、シャオフェイはそれを身代わりに受けました。
タン・イーにまっとうに生きてほしいシャオフェイ。こののちタン・イーは刑務所に収監されますが、シャオフェイは「戻ってくるのを待つ」と力強く宣言し、タン・イーが刑務所に入っていくシーンで物語終了となりました。
これまで同じHIStory3の那一天が名作で、これを超えることはないと思っていました。しかし終わってみたら圏套も大変なすがすがしさを感じる作品でした。正直甲乙つけがたい。青春のきらめきを感じたい人は那一天だし、じわじわと明らかになるサスペンスものが得意な人は圏套がおススメです。
HIStoryシリーズ、名作ぞろいだと言われるゆえんがここら辺にありそうですね。ただしどちらの作品にもちょっと気をつけたいところがあって、圏套はヤクザものですからグロテスクなシーンも多いです。那一天はネタバレなので言いませんが、青春のきらめきでストーリーを終えたい人は9話までで終わることをお勧めします。
最後に印象的だったシーンをひとつ
シャオフェイとタン・イーが丁寧に恋愛感情を高めていっていたシーンです。
病室に戻り、看病するタン・イー。シャオフェイを屋上に連れ出し、
「お前は俺の日々を変えたが、悪くない変化だ。生き続けてくれ、俺のためにも。」
そう言われて、シャオフェイはタン・イーにキスをしました。返答として、
「俺は生きるよ。悪くない変化なら、俺がもっと変えてやれる。」
直接的に二人が付き合うようになった場面です。
ヤクザとして常に死を覚悟していたタン・イー。刑事だから今日の捜査で死んでしまうかもしれないと常に覚悟していたシャオフェイと心は同じでした。死を覚悟する2人だからこそ、シャオフェイは今を生きたいと言って、タン・イーとの恋に一直線に進んでいったのでした。この辺りはお見事というしかない感情の表れだったと思います。この夏ぜひおススメのドラマでした。















