いつもは台湾BLドラマを見て、レビューを公開している、40代ゲイのkeyです。
今回、番外編として、日本作品の「Life 線上の僕ら」のレビューを公開します。
年明けからFODに加入していましたが、思うところあって4月上旬でいったん解約します。
そのため、FOD作品については今のうちに見ておかないといけません。
今作も、実はずっと前から見たいと思っていました。その理由は後ほど。
メインキャストと第1話のあらすじ
伊東晃(いとうあきら)
…白洲迅(しらすじん)
西夕希(にしゆうき)
…楽駆(らいく)
伊東晃
星ヶ丘高校に通う成績も優秀な高校生。モテているのに恋愛話はない。
西夕希
晃とは別の高校に通う高校生。自由奔放な感じ。
「2人でいれば、怖いものなんて何もない。そう思っていた、あの頃は。」から始まりました。
私とお付き合いの長い方なら、この始まり方に相当不安を持ったのがお察しいただけるのではないでしょうか笑
もうヤバいフラグ立っています。
「僕らはこの世に放り出されたちっぽけな小さな点だ。心細くて、寂しくて。だから、いつか繋がれるもう一つの点を探し、線になれる相手を探し、生きる。」
「道路の白線から落ちないように歩くゲーム」をしていた、仙台市内の別々の高校に通う高校生。
たまたま同じ線を歩いていて二人は向かい合ってしまい、お互いに譲らない。
「これ落ちたら、サメに食われんだよ」という西。「こっちだって、氷の剣に刺さんだよ」と伊東。
「よし、2人で生き延びるぞ」
そういって2人で協力して位置を変えることに成功しました。
翌日以降も同じ「白線ゲーム」をしていて、同じ場所で2人は出会います。
お互いの境遇を少し話したりしているうちに、徐々に西との触れ合いにドギマギし始める伊東。
さて伊東家。子どもは姉と伊東の二人ですが、姉はあんまり家にいついていない様子。
母親からは「地元の普通の大学に行き、普通の幸せを掴んで欲しい」なんて言われており、伊東もそのつもりらしい。
今日も「白線ゲーム」中にいつもの場所で会った2人でしたが、「すれ違って、手を離したら、行ってしまう」と思った伊東は、思わず後ろから西にキスしてしまいました。いたたまれなくなり、伊東は「白線ゲーム」を止めて帰ってしまいました。
伊東は学校で、友達に好きな人を聞かれ、なぜか西のことをイメージしてしまいます。
学年一の美人、白石穂香から告白されても、フってしまう始末。
西はいつもの場所で「この線は、そいつと繋がっているから」と言いながら待ってくれていたのに、伊東はつい避けてしまう。
西が話しかけてくれましたが、キスのことではなく、線から落ちたことを非難。その過程で、
「問題は、会いたいか会いたくないかだろ。俺は会いたい。お前は?」
こうして「白線ゲーム」を再開しました。
「でも、できればこれからは横に並びたい。別の設定考えないと。2人一緒のやつ。」
手を繋いで帰る2人。第1話最後には、2人で動物園デートに行く様子も。
見どころ①名前呼びするまで
第1話はずっと「伊東」「西」と呼び合っていました。
第2話では主に大学生時代のことが語られます。
伊東は自分の感情を抑えられず、マンションの陰でキスをしたりしてしまうし、夜寝るときも、西のことを考えます。
ところで姉と、将来のことを話す瞬間がありました。
「自分に正直に生きれてるかってこと。あんた昔から失敗怖がって、慎重になりすぎることがあるから」
「時には突っ走ることも大事。若いんだから」
どうやら伊東は、いろいろな想像はするものの、失敗しないように諦める人生を歩んできたことが推測できます。
一方の姉は、自分のしたいことを思い切りしているんです。それが、お母さんにとっては「普通」ではないので、反発してしまっています。
さて一方の西。キスされたときに、困ったような浮かない顔を浮かべていました。
西の家でレポートをやっていた時に、気持ちが高まり、伊東が西の上に覆い被さりましたが、西は拒否しました。
「そういうの、迷惑だから。
俺が困ってるの、分かんない?いつも勝手すぎるんだ。こっちにも、心の準備があるんだ」
つまりキスは嫌じゃないんです。このあたり、西の不思議なところですね。
伊東もその点は聞き返しましたが、明言は避けました。
「俺、嫌われちゃったら、とか考えるんだけど、でも顔見るとどうしても抑えられなくて。本当は、踏み出したいんだ。行き着くところまで行きたいと思ってる…夕希と…」
ここから、二人は名前呼びが始まりました。お互いに涙を流しながら名前を呼びあいました。この辺りはウルっと来ましたね。今回のレビューにおいても、ここから二人の呼び名を名前に切り替えたいと思います。
この先ネタバレエリアです
見どころ②就職、そして白石との再会
20歳のクリスマスは2人で過ごしました。
21歳では就活に悩む夕希にアドバイスをする晃。
「俺めちゃめちゃ社会人になりてぇけど。そしたら一緒に住めるじゃん。そしたら毎日一緒にいれる。俺の目標、それ。」
そして25歳。社会人になり、同棲を始めました。
そこにヘッドハンティングで白石穂香が入ってきました。晃に笑顔で握手を求めてきた白石でした。
見どころ③「普通」の結婚観
周囲と結婚観や子どもの話になり、黙ってしまう晃がチラホラ見え始めました。
帰宅後、夕希から週末、旅行に行こうと誘われました。話したいことがあるらしいのです。
夜になり、星を見上げて子犬座を見つけた夕希。
「こんなに多くの星の中からさ、あの二つを結ぼうとしたんだよ。あそことあそこに星があるのは意味があるはずだ、って。」
「俺たちってさ、1人1人はこの世に放り出されたちっぽけな点だと思うんだよ。だから、怖いし、寂しいし迷う。
自分にはこれ、ってつながる線が見えていれば、最初から迷わないのにな。」
いつもと違う感じを感じた晃。夕希は脚本家になりたいから仕事を辞めると言ってきました。
夕希も、自分がしたいことをようやく見つけられたのですね。
旅館の部屋でくつろいでいると、晃のお気に入りのzippoが見つからない。
翌朝目覚めてみると、夕希がいない。昨日の海辺まで行くと、そこにいました。
ちゃんとzippoを見つけてくれていたのです。
朝日をバックにした笑顔の夕希に、涙を浮かべながら抱きつく晃がいました。
こうして静かな幸せを手に入れた…そう思っていたのでした。
28歳になった晃。この砂浜の時以来、不安が付きまとっていました。
「あの時、出会った頃より大人びた笑顔を、本当に綺麗だと思った。
でも次の瞬間、夕希のいない世界を想像して、足元から滑り落ちるように怖いと思った。
夕希はこの先ずっと俺と一緒にいてくれるのだろうか。」
これだけ好きな夕希を失ってしまうかもしれない
という恐怖がひたひたと晃を包み始めました。
それと同時に、周囲は結婚したり、子どもを産んだり。いわゆる「普通」の人生を歩みつつありました。
この「普通」が、晃の心をむしばんでいってしまったのでした。
結婚をせかされるのは夕希も同じなのですが、夕希はうまくカミングアウトを乗り越え、二人で進む未来をイメージしていたのと対照的な晃の心。
このあたり、私も当事者なのでよくわかります。
周りが結婚し始めたり、後輩に子どもが生まれたりすると、確かに焦りのようなものを感じます。特に親からの無言のプレッシャーを笑 だから、私は大学卒業以来、実家にはあまり帰っていません。いろいろ言われるのが嫌なのです。
カミングアウトが成功し、ほっとした夕希は、晃と今後のことをきちんと話そうと決意したのです。
その時に、目に入ってきたのはアラスカのオーロラツアーのポスターでした。
晃の会社では、白石穂香が栄転で本社勤務になるらしい。
その引き継ぎを行っているときに、
「伊東くん、好きです。
私、やっぱりあなたのことが好きです。」
ほらね…やっぱりこうなる。
白石穂香からは、今週末にデートに行く予定を提案されました。
晃の帰宅後、夕希は自分が担当したラジオドラマを聞かせました。
昔晃が言っていたセリフを使ったドラマで、以前に行った海辺を思い出す二人。
週末に行こうと夕希に提案されたのに、なぜか白石との予定を優先してしまった晃…。
ここからすれ違いの日々が始まりました。
たまりかねた夕希。アラスカに行く提案をしてみました。
「昔からこういうとこ行ってみたかったじゃん。いつか、暇ができたら行こうよ」
ところが。晃の返答は…
「約束はできない。別れよう」
「俺たち、2人でいて先があるか?若気の至りですまされる年じゃない。お前も俺も、元々同性愛者ってわけじゃなかったじゃないか。
将来を考えたら、お前も普通に結婚して、家庭を持ちたいだろ。いつまでも、こんな不毛な関係を続けてれば、きっと40、50になって後悔する。
この関係に執着するのは、間違いなんだ」
残念ながら、二人は別れることになってしまったのです。ここは切ない…。
しかし、今作最大のヤバいポイントは、この直後にやってきました。
32歳になった晃は、かつて夕希と暮らしていた家で、今では白石穂香と一緒に暮らしていたのでした。
二人は結婚していました。ここはもう辛いとかいうより、晃の気持ちの変貌ぶりに呆然としてしまったというのが正直なところでした
でも、今の日本では同性婚も認められていないし、晃の考えは十分理解できるのです。
見どころ④「二人」の未来
幸せに結婚生活を送っていた晃。しかし…。
晃は、まっすぐ家に帰らずカフェで時間潰しをするようになっていました。
「これで、いいじゃないか」と自分に言い聞かせても、家に帰る気持ちになれません。
カフェが閉店になったら、公園のベンチで時間を潰し、そのまま夜を明かしてしまいました。
「俺は、あの日、あの朝日の中、気づいてしまった。夕希を愛しすぎていると。それに気づいて、蓋をした。
これ以上、深く愛してはいけないと。」
後悔の涙を流す晃。この後、帰宅して、穂香に離婚を告げました。
33歳になり、離婚したことを実家に報告しようとした時、姉が国際結婚しようとしてると連絡がありました。
母親のいつもの「普通」を押し付ける価値観に、ついに晃はブチギレてしまいました。
「もうやめろよ!普通普通普通…なんだよ普通って。もううんざりなんだよ!
なんでお互い愛し合ってるのに別れなきゃいけないんだよ。
俺必死で普通に生きようとしてきたよ。人の顔色伺って、レールから外れないように、失敗しないように生きてきた。周りの人間に受け入れられることを想像して、行動して。でもそれじゃ、幸せになれなかったんだよ。」
「離婚した。どうしても忘れられない人がいる。俺、やっぱり夕希が好きなんだ。簡単には受け入れられないかもしれないけど、俺は本当に夕希を愛してた。」
「でも、俺は馬鹿で、弱いから、普通に縛られて、本当に好きだった相手を自分から手放した。だから、正直に生きている姉ちゃんには幸せになってほしいんだよ。認めてやってよ。」
ここは思わず泣いてしまいそうになりました…。ちなみにこうして親にもカミングアウトをしたのに、結局夕希と連絡を取ることはできなかったのでした…。もう辛い![]()
ゲイの人の気持ちを全て代弁するわけではないですが、「普通の幸せ」なんてよく言われるし、それが女性との結婚生活を指すことも当然理解しています。でも、じゃあ私たちは幸せではないんだと告げられているようで…。マイノリティって本当に気持ちを押し殺して生きている面は否定できないと思います。
見どころ⑤オーロラツアー
36歳になった晃。たまたま見つけたオーロラツアーの掲示を食い入るように見つめます。
アラスカに飛ぶ晃。オーロラを見て、「空に、線ができてるみたい。」
晃が見つめる先に、とある人物がたたずんでいました。その人に、別の人が、追いついてハグしました。
もちろん、私はこのシーンを見たいがために、この作品を見たのです。
シーグウ(ホアン・ジュンジー(黃雋智))が「ごめん、お待たせ」と話しかけ、
ハオティン(ソン・ウェイン(宋偉恩))が「遅いよ」と答えるこの伝説的シーン。
「HIStory3 那一天~あの日」のメインCPの二人が特別出演しています。
見たことない方もいらっしゃるでしょうから、タイトル部分にシリーズ前半のレビューのリンクを貼っておきます。
すべて見終わった方なら、このセリフはとても重たい意味を持つとご理解いただけるでしょう。
この二人を見て、止められないぐらい涙があふれてきたことは言うまでもありません。
それを1人で見つめていた晃。そこで一人の男性とぶつかりましたが、それが何と夕希。
夕希に必死にしがみつく晃。しかし夕希は彼を避け、ぶん殴ります。
夕希は、何度も晃のことを諦めようとしました。でも、それは無理でした。
最後にアラスカに来て、これですっぱりと晃を忘れようと思っていた矢先の再会だったのです。
晃の真摯な気持ちを聞き、夕希はこう告げます。
「約束して。本当の約束。1つでいいから。ずっと離れないで。」
こうして、二人はお互いにとって最愛の人となり、結ばれました。
冒頭のフラグから、ここまで長かった…。
穂香との結婚なんて、もうリアルすぎて何も考えられなくなっちゃいました。
そののちにハオティン&シーグウCPも出てきたころから、精神は崩壊気味(笑)
やっぱり私は「那一天」が好きだと再認識しました。

















