先日、凄い番組を観た。
 
同世代ならむせび泣く懐かしき、1985年リリースのUSA for Africa ”We Are The World”の舞台裏を描いたドキュメンタリー、『ポップスが最高に輝いた夜 (The Greatest Night in Pop)』。
 
私はどちらかというと、前年のBand Aid "Do They Know It's Christmas?"派で、アメリカの方は旋律が垢抜けないなぁなんてとんでもなく僭越な感想を持っていた。それでも大好きなビリー・ジョエルが参加しているし、ディオンヌ・ワーウィックとウィリー・ネルソンのハモりが素晴らしいと思って、やはり何十回と聴いてきた曲なので、見応えがあったし、発見も多かった。
 
~ここからはネタバレになってしまうので、これから観る予定のある方には読まないで欲しい。
 
 
 
特に印象に残ったのは、
 
・最初に『バンドエイド』の発起人、ボブ・ゲルドフがこのレコーディングの社会的意義を語り、皆の士気を高めたこと
・ライオネル・リッチーの温かいサーバント・リーダーシップ
・大御所揃いで緊迫した空気の中でも平気でふざけられるスティービー・ワンダーの天然さ加減
・「何だかノイズが聴こえるの!」と神経質になっていたシンディー・ローパーが、そのノイズの原因が自分がじゃらじゃら着けているアクセサリーのせいだと判った時のしおらしい、可愛い素振り
・「スタジオの入り口でエゴを置いてきてくれ」と書いた張り紙を貼ったり、人混みが苦手で歌えなくなっていたボブ・ディランに、機転を利かせた対応で彼らしい歌を引き出したりしたクインシー・ジョーンズの見事な采配
・プリンスの代わりにソロを歌うことになったヒューイ・ルイスのいい奴ぶり
・最後までスタジオに残って「終わって欲しくない」と泣いていたダイアナ・ロスのピュアさ
 
などなど。
 
45人の大御所が揃うこの一世一代の企画の呼びかけ人がハリー・ベラフォンテだったということも含めて、知らないことだらけだった。深夜に及ぶレコーディングで皆が疲れ、苛立つ中、ハリー・ベラフォンテが助け舟を出してまとまった。そこへの感謝なのか、この企画を呼び掛けたことへの感謝なのか、誰かがハリーの「バナナ・ボート・ソング」を歌い出し、それがハモり付きの大合唱になっていくところなどは泣けた。
 
今こそ、またこういう企画があればいいのに。
戦争を止めるために、環境を守るために。音楽には、まだそういう力がちゃんと残っていると思うのだけれど。
 
 
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さて。
 
先月は父の葬儀、今月頭は母の1周忌、来月初には父の四十九日と納骨・・・と立て続けの法事で、なんとなく気持ちが落ち着かない中で、14日、おサルが25歳の誕生日を迎えた。
今年も無事にこの日を迎えられたことは、本当に嬉しい。めでたい。
 
おサルは勤めて3年目になる会社を辞めるため、最終勤務日を延期する程の残務の山で、誕生日どころではなかった様なので、メッセージだけをやりとりした。
 
 
昨日はLINEで、おサルの小学生時代からの近所の友達から送られてきたと、写真が転送されてきた。
その友達母子と一緒に東京ディズニーランドに行った時のものだ。小学校4~5年の頃かなぁ・・・
 

 

私は人混みが大の苦手で、なんで高いお金を払って何時間も並ばねばならんのだ!人の頭の山を観に行かなきゃいかんのだ!と思ってしまうタイプ。だから、おサルが小さい頃、「東京ディズニーランドに行きたい」というのを「そういうのは彼女が出来た時に行くものよ~」とかわそうとして「僕はお母さんと行きたいのに・・・」と泣かれたこともある。
 
仕方がなく、小2くらいに一度2人で行ったことがあり、これは多分2回目。そして最後だったかしら。
 
こんなオレ様な母に耐えて、よくぞ、よくぞ優しい息子に育ってくれたものだ。
親子共に、性格も、相性も、お互いをも全く選べない中で、2人で母子旅をする程仲良くさせてもらえているのは奇跡だろう。
ここ数年は、私が両親のことでヘロヘロになっているシーンも多く、おサルがさりげない優しさと絶妙な距離感で寄り添ってくれ、随分助けられてもいる。
 
おサルが私のところに生まれてきてくれて本当に良かった。
母業もめでたい25周年。
おサルよ、私を母にしてくれてありがとう。
私はおサルの母で、本当に幸せです。
 
これからどこに転職するか判らないが、そして自由過ぎる時代で、まだまだキャリアで悩むことも多いと思うが・・・
おサルが心身共に健康で、よき出会いと機会に恵まれながら、自分らしく、楽しい人生を送ってくれることをひたすら祈る。
 
 
おサル曰く、何故か彼の友達がこのブログを読んでくれているそうな。
おサルと仲良くして下さっている全ての皆さま、いつも大変お世話になり有難うございます。
是非これからも、おサルのことをどうぞ宜しくお願いいたします。
 
 
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さてさて。
今月私の心の栄養になったもの。
 
会社の敬愛する先輩が連れて行って下さった、長野の秘境、切明温泉ツアー。
越後湯沢駅からバスを2本、乗り合いタクシーを1本乗り継いで行く、山奥の素敵な宿だった。
 
宿の傍を流れる川の水は、そのまま飲むことができる綺麗さ。
外には源泉かけ流しの温泉が。周りに何も無いので、夜には星が沢山見える。
 
 
宿の近くの河原沿いにも温泉が湧き出ていて、水着で入ることができる。
宿のオーナーは近隣の山の持ち主でもあるので、「どこででも遊んで頂いてOKです」と、かんじきを貸してくれた。
 
 
ゆずジャムのソーダ、山菜の佃煮、ふきで作った味噌、信じられないくらい大きななめこのお澄まし、イワナの塩焼、温泉の温度を利用した窯で焼いたパンなど・・・地元の山の幸と川の幸をふんだんに使った滋味深い優しい食事にも癒され。
 
 
 
 
先輩達とは幾らでもしゃべることがあるので、遠いはずの旅路がものすごく近く感じた。
お互いが元気で、皆で揃って旅に出られる機会はずっとあるとは限らない。「これからは、年に1回は温泉に行きましょう」と約束して帰途に着いた。
今年ももう、1/6が終わる。気を付けないと一瞬で過ぎちゃうね。
色々あるけれど、なんとかしっかり時間を作って、定期的に旅に出かけたいなぁ。