クラシエ ココンシュペールの解析1 シャンプー・トリートメント(ピュアスカルプ)商品概要編 | 化粧品犬が化粧品開発を模索するブログ

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リクエストがあったので、今回からクラシエのココンシュペールシャンプー・トリートメント(ピュアスカルプ)の解析を開始します。

 

2016/3/16にリニューアル発売された製品です。

旧製品は2013年に発売されています。3年ぶりのリニューアルというわけです。

 

クラシエとしては高価格な製品です。1本500mlで1500円ぐらいですね。

なので知らない人もいると思いますが、容器が印象的で、見ると「あれか!」となる人も多いと思います。

 

個人的な事情ですが、仕事で中国行きが近いため、今回は少し簡略版で書かせていただきます<(_ _)>

 

 

ココンシュペールはアウトバス製品もあるのですが、話がややこしくなるので今回はインバス製品に絞ります。

そうすると製品ラインとしては以下の3つ+コンセントレートがあります。

 

1.スカルプシリーズ

    インナーコンフォートシャンプー(ピュアスカルプ)

    インテンシブリペアトリートメント(ピュアスカルプ)

 

2.スリークシリーズ

    インナーコンフォートシャンプー(スリーク&リッチ)

    インテンシブリペアトリートメント(スリーク&リッチ)

 

3.エアリーシリーズ

    インナーコンフォートシャンプー(エアリーブルーム)

    インテンシブリペアトリートメント(エアリーブルーム)

 

4.コンセントレート マスク

コンセントレートは、アジエンスMEGURIのように、シャンプー。とトリートメントの間で使う設定になっています。

アジエンスMEGURIのように必須ではなく、お好みで使う事になっています。

これは1品しかなく、各シリーズで同じ物を使います。

(今回は試していません)

 

今回は3つのシリーズのうち、リクエストのあった事もあり、スカルプシリーズのみ取り上げます。

製品名で言うと、

    インナーコンフォートシャンプー(ピュアスカルプ)

    インテンシブリペアトリートメント(ピュアスカルプ)

となります。

シャンプーとトリートメントで違う名前が付いているのが、なかなか鬱陶しいです。

またこのスカルプシリーズのみ、シャンプーだけでなくトリートメントも含めてノンシリコンと言う特徴もあります。

 

 

外観

製品写真は既に上に出してしまいました。

今回は製品ではなく、120円トライアルを使っています。

製品が1500円と高いため、トライアルも20円ぐらい高いです。

これです。

 

さすがに、独自の形の容器の印象はないですね。

 

概要

探したのですがニュースリリースがありません。

仕方ないので公式ページから説明を拾いました

 

クラシエの40年の髪の専門研究の成果。「まゆ」由来成分に着目したヘアケアブランド。●「金のまゆアミノ美容液」(保湿&補修成分(加水分解シルク、セリン、プロリン、グルタミン酸Na、アルギニン、アラニン))を配合。傷んだ髪の密度を高めてダメージを本格補修。

 

繭というか、シルクですよね。良くある(あった)コンセプトだと思うのですが。

前回取りあげた専科オイルホイップも繭って言ってましたね。専科は加水分解シルク+セリシン(絹の精製時に捨てられていた水溶性成分)でしたが、本製品は加水分解シルク+セリシン構成アミノ酸(セリン、プロリン、グルタミン酸Na、アルギニン、アラニン)と言うわけです。

悪くはないコンセプトなのですが、ココンシュペールは1本1500円もする高額シャンプーなので、それを考えると平凡すぎます。

また「髪の手触りを良くする→シルクを連想する」、とかだったら、まあ分かるのですが。しかしこの製品の発想は「髪の補修をする→繭の成分が良い」と言う事になっていて、真剣に考えると理由がよくわからない、無理がある発想です。

例えば「絹と、絹を構成するアミノ酸を加えました」と書いてくれた方が自然です。

まあ商品名がコクーン(繭)+優れている(Superior)から来ているとと思うので、そこにつなげたかったのでしょうが。

 

●使った瞬間からするりとなめらかな手ざわりを実感できるインバスシリーズ。

●さらさらふんわり弾む髪へ導く「エアリーブルーム」、しっとりまとまるなめらかな髪へ導く「スリーク&リッチ」そして軽やかにまとまる素髪へ導く「ピュアスカルプ」のラインナップ。

●アミノ酸系洗浄成分配合のノンシリコンシャンプー(ラウロイルメチルアラニンNa(エアリーブルーム、ピュアスカルプ)、ラウロイルサルコシンTEA(スリーク&リッチ))

●サルフェート(硫酸系界面活性剤)フリー処方

●ホワイトブーケの香り。

 

ココンシュペールには前述したように、本製品を含めて全部で3シリーズありまして、洗浄剤組成として共通している点は多いのですが、主洗浄成分を何にするかで特徴を出しているようです。

そのなかでスカルプシリーズについては、上のほうでは「ラウロイルメチルアラニンNa(エアリーブルーム、ピュアスカルプ)」などと書かれており、いかにもアミノ酸系洗浄剤が主成分のように書いてあります。しかし実際は主成分はエーテルカルボン酸と言われる洗浄剤(ラウレス-4カルボン酸Na)であり、次に多い洗浄剤も両性洗浄剤2種類(ラウラミドプロピルベタイン、ココアンホ酢酸Na)であり、アミノ酸系洗浄剤はそれらより少なく配合されているに過ぎません

エーテルカルボン酸は安全性は高いのですが、泡立ちは悪く使用感的にももう一つな洗浄剤です。

エーテルカルボン酸は処方の組み方次第で良くなることもあるので何とも言えないところもあるのですが、

この辺りが、クラシエさんに何となく不信感を抱くところです。

 

 

CM

見つけられなかったです。

ないのかもしれません。

 

使用感など

正直言って、化粧品犬の髪(ショートのストレート。毛量多い)には全く合いませんでした。

売りの毛髪修復?はいいのですが、髪の根元はやや立つものの、髪がごわついてピンピン跳ねるので、とても収まりが悪い。

メントールが効いているのも、特に注意書はないので、人によっては嫌がる人もいるでしょう。

もしかしたら、もっと髪が少なくてコシも無くて、育毛剤なんかを使用している人なら、合うのかもしれません。

そんなことは一切書いてないですが(^_^;)

この製品は、「ノンシリコントリートメント」という珍しい一面もあるのでk、ナチュラル的な要素を求めてこの製品を購入すると痛い目を見そうです。

 

今回はトライアルを試しただけだったにで助かりました。

次回から処方詳細編です。

 

ちなみに取り上がる予定はないのですが、スリークシリーズ(スリーク&リッチ)の方は、同社のヒマワリを思わせる使用感でspレ程悪くない印象でした。でも値段がヒマワリの1.5倍ですから、あえてココンシュペールを選ぶ必要も無いでしょう。