アントマン&ワスプ クアントマニア | にしくんの映画感想図書館

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作品レビューについては基本的にネタバレ有でなおかつ個人的な感想です。

宜しくお願いします!

★★★★★★☆☆☆☆

2023年

監督  ペイトン・リード

出演  ポール・ラッド  エヴァンシェリン・リリー

 

さすがに画面も設定もゴチャゴチャしすぎ

 

「アベンジャーズ エンドゲーム」では量子世界を使ったタイムスリップの可能性に気づき、アベンジャーズとサノスの最終決戦に向けて重要な役割を果たしたアントマンことスコット・ラング。ある時、実験中の事故によりホープや娘のキャシーらとともに量子世界に引きずり込まれてしまったスコットは、誰も到達したことがなかった想像を超えたその世界で、あのサノスをも超越する、すべてを征服するという謎の男カーンと出会う。

 

MCUフェーズ5開幕作品であり、『アントマン』シリーズとしては3作目。監督は過去2作品同様ペイトン・リード。出演はポール・ラッド、エヴァンシェリン・リリーほか、マイケル・ダグラス、ミシェル・ファイファーが引き続き続投。新たなアベンジャーズの敵となるカーンはジョナサン・メジャースが、そしてスコットの娘キャシーは本作よりキャスリン・ニュートンが演じている。

 

最近段々作品を追いかけるのが少し億劫になってきたが、1作品でも見逃すと一瞬にして取り残されてしまうので、とりあえず惰性で観ている感じが強くなってきたMCU作品。ドラマ作品も含め、気が付けば30本を超えるシリーズになった。なお、本作を観る前にドラマ作品の『ロキ』の鑑賞を推奨する。

 

『アントマン』シリーズの3作目だが、正直言って本作は前2作に比べると何とも言えない出来だったと思う。まず画面がどこもかしこもCG物だらけで、非常にゴチャゴチャしている。彼らがいる世界から、登場するキャラクターまで、CGで作られたものがあまりにも多すぎるのだ。そもそもアントマンの面白さは家の中や街中の様々なものに対してアントマンが小さくなったり、大きくなったりすることによる遊びやその対比が魅力の一つだったのに、本作でそれを見ることは出来なかった。

 

そもそもストーリーライン自体も小難しくて面倒だ。そもそもフェーズ4以降のMCUはマルチバースというややこしい設定を持ってきている上に、ここに来て新たに量子世界という、これまた面倒な感じの設定を本格的に持ってこようとしている感じする。量子世界自体は『エンドゲーム』で大きな役割を果たしているが、そこをさらに広げるとなると、これまた非常に面倒な感じがする。

 

最大の問題点は何と言っても、新たなスーパーヴィランになると言われているカーンのインパクトがあまりにも弱いことだ。本作が本格的な初登場となるわけだが、こう言っては何だが、アントマンに負けるようなキャラが今後スーパーヴィランになれるのか、大いに疑問なところ。そういう意味ではやはりサノスは圧倒的な存在感があったし、ジョシュ・ブローリンの演技も相まって、ヴィランとしての説得力に溢れていた。それに比べるとカーンはあまりにも小物感が強い気がする。もちろん今後の展開は分からないが。

 

今年は劇場作品があと2本と、ドラマ作品が数本配信予定。やはり終わりが見えない物を見続けるのも楽ではない・・・。

 

(C)Marvel Studios 2022