「早生まれは受験で不利」という話は、受験界隈では昔からよく聞く。
特に男子は、その傾向が強いとも言われる。
「4月生まれと3月生まれでは、小学生の時点でほぼ1年違う」
「精神年齢の差が大きい」
「新4年の頃はかなり差がある」
などなど。
そんな中、2026年の東大新入生アンケートをもとに誕生月との関係を調べた記事があった。
それによると、2007年度生まれの人全体の月別比率と比較し、東大新入生の中では、3月生まれは統計的に有意に少なかったという結果だった。
逆に4月生まれはやや多い。
性別ごとの違いでは、女性の場合は統計的に有意な違いはなかったが、男性の場合は、3月生まれが少ないのに加え10月生まれが多かった。
「やっぱり早生まれは不利なのか…」
と思わず身構える受験親も多いだろう。
実際、小学生の段階でみると1年差は大きい。
体格も違うし、集中力も違う。
同じ新4年生でも、4月生まれと3月生まれでは幼さがかなり違って見えることはある。
中受はどうしても「早く成熟した子」が有利になりやすい。
一方で、受験を見ていると、それだけでは説明できない場面もかなり多い。
小5まではパッとしなかったのに、小6で急に伸びる子もいる。
逆に、低学年からずっとトップだった子が伸び悩むこともある。
中受界隈は「不利情報」にとても敏感な気がする。
早生まれ。
男子。
共働き。
親が算数を教えられない。
通塾開始が遅い。
特に模試の偏差値が並び始めると「月齢差」が気になり始めたりする。
もちろん、傾向的なものはあるのだろう。
しかし、最後はかなり個人差が大きい世界でもある。
ある時期を境に急に伸びる子もいるし、逆に、順調すぎた子が急に止まることもある。
中学受験は意外と長いし、大学受験まで含めればさらに長い。
小4時点の完成度が、そのまま最後まで続くわけではなかった。
むしろ、最後の最後になって伸びた子がいた。
アンケート記事の最後に、「3月生まれの東大生は、より長く生きてきたライバルと互角に戦い抜いてきた」という趣旨の言葉があった。
受験では「不利をなくす」方向ばかり考えがちだが、不利な条件の中で試行錯誤してきた経験が、あとになって効いてくることもあるのかもしれない。