中高一貫校に子どもを通わせていると、受験を経て同じ学校に集まった家庭同士、数年かけて保護者会や学校のイベントを重ねるうちに、自然と顔見知りが増え、気がつけば割と距離の近い関係になっている。
この、ほどよい「濃さ」が中高一貫校の特徴でもあり、魅力でもある。
そんな中、保護者LINEをつくり連絡や情報共有を行う。
「今度お茶しませんか?」という気軽な誘いから始まり、話題は子どもの塾や部活といった学校生活へと広がる。
そこまではごく自然な流れだが、気づけば副業やネットワークビジネスとか、不動産の話へと移っていくこともある。
また、将来資金の話題に共感しながら、投資や資産運用の提案につながるケースもある。
教育や受験の悩みに寄り添う形で、特定の集まりに誘われることもあると聞く。
もちろん、すべてが悪意のあるものではないし、良かれと思って勧めている場合も多いのだろう。
ただ、子どもを通じて築かれた関係性の中でそれが行われると、正直戸惑いもある。
中高一貫校という環境は「閉じたコミュニティ」。
同じ学年、同じクラスになることもあり、6年間という時間を共有し、簡単に切ることができない。
だからこそ、そこでのやり取りは、思った以上に繊細になる。
断れば気まずくなり、応じれば関係性が変わる。
中高一貫校は、単に教育の場であるだけでなく、家庭同士の関係性も含めた一つの小さな社会だと思う。
同じ方向を向いた家庭が集まり、子どもたちが6年間をともに過ごす環境に代えがたい価値を感じる家庭は多い。
そこには、価値観の近さが生む安心感や学校全体で醸成される空気がある。
だからこそ、その中で築かれる人間関係には、少しだけ意識的でいたいとも思う。
踏み込みすぎたくないし、関係が続く前提だからこそ無理をしたくない。