今朝、ラジオを聞いてたら、経済評論家が「日本の株価の上昇は当たり前で、今まで異常だった」「経済成長に比例して伸長するのは当然だ」とかの賜っていた。

 

まず、経済評論家とは何かというと、学位はもっていないので学問的裏付けはないけど、マスコミ受けするスキルが高く、台本にそって話せる人、言動に一切の責任を負わない人である。いわゆるコメンテーターの一種であろう。

 

一般に経済・金融分野の専門家とかいう人の話は、ポジション・トークと言われるものも含まれると考えた方がいい。立場が変われば、気持ちのいいほど反対のことをいう人もいます。

 

さて、最初のテーマに戻ると、以前から予想値でも出していたのかな。経済成長で説明で細かい株価は説明困難でしょうね。出発点をどの株価にするかによるが、名目成長率をかけてきても全然説明できないでしょ。

 

かつてバブルの頃、「株をやらない人は馬鹿である」と吹聴していた長谷川慶太郎という経済評論家がいた。平成元年夏のシティコープの講演会であった。1年後にはバブルは崩壊した。なお、このシティコープ現在のシティグループの前身。リーマンショック後の金融危機で大変な目に遭いました。

 

日本の株価は、バブル期と比較するが、構成銘柄をみると残念過ぎる。産業競争力は失われており、日経平均とかいう指標だけで判断するのはおかしい。確かに足元の収益はよいが、円安、円滑な価格転嫁(実は転嫁しすぎている疑いあり)によるもの。株価は、円安と米国株価に連動するだけ。普通の人にとっては、インフレによる実質賃金の低下と預貯金の目減り(これが重要、金利ゼロが改善されない)、円安によるインフレが痛い。

 

世界では、米国の大統領選挙、中東の不安定性、ウクライナ戦争、東アジアの不安定性、自然災害の頻発、人種・民族対立などなど、過去に比べてもコントロール困難な巨大リスクが存在している。

 

万一、株価が暴落したら、かの評論家は「だからリスクがあると考えていた訳です」とか平然と言い募る。絶対に反省なんかしない。それが商売だから。ちなみに金融機関の人は対顧客で絶対にこんなことはしません。コンプラ問題になりかねません。