大手製薬の第一三共の研究員が、妻の殺害容疑で逮捕された。自殺を偽装していた。

 

「完全自殺マニュアル」にもメタノールによる自殺は取り上げてなかったので調べてみた。致死量30g~100gのメタノールを飲むと、翌日とか翌々日に体調が悪くなり、失明、死に至るらしい。

 

アルコール類は炭素の数でいろいろある。酒に含まれるのはエタノール(エチルアルコール)である。エタノールが、体内に入ると、アセトアルデヒド→酢酸と分解される。酢酸は無害。メタノールでは、ホルムアルデヒド→ギ酸と分解されるが、両方とも有毒。ギ酸は目に集まるから失明し、血中の酸性度があがりアシドーシスに至る。

 

メタノールを飲んだとわかれば対処のしようがあり、エチルアルコールを注入(エチルアルコールが優先して分解されるためメチルアルコールは分解されずに排出)、血液透析などが有効らしい。ただ、酒だといって飲まされてしまうとわからない可能性がある。そもそもamazonでも買えちゃうが足もつきやすい。

 

さて、この容疑者(40歳)は、北大薬学部・同修士課程卒、第一三共入社、千葉大大学院で博士取得。現在、創薬の研究に従事。被害者の妻は、京大大学院卒で同僚(研究者)だったが結婚を機に退職(40歳)。千葉大の博士号取得は、担当教授と第一三共が従来より共同研究等を行っており、研究室に派遣されていき博士論文を書いたというものであろう(もちろんちゃんと別の専門家の目が入るのは当然)。

 

第一三共の年収は、44歳で1,100万円程度だが、あくまで平均であり、もっともらっていたのではなかろうか。妻は仕事をしていなのだろうか。馬込のマンションは所有か賃貸か。ちょっと派手な生活をすると年収1,000万円でも足りないだろうなとかおもう(税・健康保険・年金負担大)。

 

どんな物証があったのだろうか。動機はどんなことなのか関心がある。