≪あらずし≫
東京のおしぼり工場で働く青年・仁村雄二(オダギリジョー)は、内に秘めた焦燥感と凶暴性を抑制しながら無気力な日常生活を過ごしていた。雄二が心を許せる存在は同僚の有田守(浅野忠信)だけであったが、ある日、守は飼っていたアカクラゲを雄二に残して突然姿を消してしまう。
呆然とする雄二の前に守の父・真一郎(藤竜也)が現れ、雄二と真一郎の奇妙な生活が始まる。
2003年公開の黒沢清監督・脚本による日本映画。
(Wikipediaより参照)
レビュー ☆☆☆
オダギリジョーの初主演作で、他にも浅野忠信、加瀬亮、若すぎる松山ケンイチなど、いわゆるミニシアター系好きな女の子にはたまらないキャスティング。
もちろん、私はそんなもの興味がないわけである。
ただ加瀬亮はかなりのチョイ役だけど存在感がかなり濃い。松山ケンイチはエンドロールで名前が出て驚いたほど気付かなかった。めちゃくちゃ若い!!
しかし、見せ方にこだわりすぎていて、どこか岩井俊二感が出ている。少しフランスやイタリアのアート系映画の影響もあるのかな?黒沢監督は前にもフランス映画に似ているなと思ったが、今回もそう。しかし、現代に合わせて少し質感もわかりやすくなっている。
もの凄くリアルで、痛々しい現実は胸に突き刺さる。日本ならではの独特のグレーの質感で良く雰囲気もでてる。電線とかも良い描写になってて良い!!
クラゲの使い方も「ランブルフィッシュ」や「赤い風船」のような使い方で、かなり最新型。東京の汚い川に綺麗な赤は画的にどうみても美しい。ストーリーも良いし、ラストシーンも完璧なんだけど、最後の最後....
なんでBACK HORNなんだーーーーっっ!!
別に映画に関係ないからいいけど、個人的にはなんか冷めた。
あくまで個人的にね。嫌いだからとかじゃないです....
若者の葛藤というか、視点がよくわかったのだけど、そんな映画ごまんとある。
でも、あの不良軍団(松山ケンイチがいる)が良い味出してる。全員がチェゲバラのTシャツ着てるのも笑える!
邦画にしては良作だし。申し分ない。
メッセージ性も高いし、素直に面白かった。
ただ、凄く中途半端。オリジナルじゃない気がする。


