短編小説「時を超えた魔人たち」原作者 献残屋藤吉郎

 

第一話「魔界の7人衆」

第二話「反ぐれ新選組血風禄」

第三話「風雲児将門」



〇第一話「魔界の7人衆」

(将軍金貸権藤、、、事業を引き継ぐ魔界7人衆に)

将軍金貸権藤も今回のやくざ連中の執拗な襲撃には疲れた。永い間の金貸し業に神経を使い果たしたのであった。

そして、将軍権藤は信頼のおける仲間が出来、、、安心して身を引くことが出来るような気がしたのであった。

日本全国の悪行金融相手の競争にも疲れたような、、、少しだけゆっくりしたくなったのであった。

特に二人の初めからの側用人がなくなり、、、心が小さくなったような、、、

そして、柳生十兵衛が頼るに足りる人物になったこともあり、、人助けは魔界7人衆に託することにしたのであった。

人助けは難しい。

金を貸せばいいというわけではない。。。

金は貸せば返してもらわなければならない。。。

助けられはしたけれど、、、返すという苦労が困難が生まれるような

だからと言って、、、無償とはいかないような

その辺の兼ね合いが難しい。

人の世とは本当に難しい。

金を貸して、助けて、、、そのあとの返済がスムーズにいくようにするには。。。

これからは考えないと。。。

低金利だけでは駄目だ。。。

貸したら、、、返済する方法も一緒に考えないと。。。

魔界7人衆は考えた。



所業無常なのだ。。。。



(魔界旅人7人衆の頭を、、、、)

将軍金貸権藤が引退をして、全てを魔界旅人7人衆に任せた。そして、魔界7人衆は相談をした。

金貸などの庶民の生活に詳しい、、、大前田栄五郎を頭にして、金貸し業を動かしていくことにした。

魔界旅人7人衆は、古い新しいはこどわらかった。

頭を大前田栄五郎、、、そして、副頭を笹川の繁蔵として、、、柳生十兵衛、中山安兵衛、服部半蔵、荒木又右エ門、真田幸村を幹部旗本してスタートしたのであった。

金融会社の名称は「旅人金融」として、誰隔てなく貸し付けた。

そして、服部半蔵を頭にした「旅人リサイクル」を設立して、金属からあらゆる廃品の選別リサイクル工場を作り上げた。

返済の出来ない人、リサイクル工場で働けるようにしたのであった。

そして、運送会社も作り、運搬事業も開始した。

安心して、借入ができるようなシステムを構築していった。

広域暴力団からの嫌がらせ、横やりは入ったが、旅人金融の旗本衆が対抗していった。





(旅人金融は金融業の店舗を赤坂店一つにした)

店先を広げると守ることが困難になり、金を貸す場所を一つにして貸し出しを始めた。

それで金融店の顔を大前田栄五郎として、庶民に貸し出ししやすくしていったのであった。

庶民の心を理解する魔界旅人の中でも「やくざ出身」の大前田栄五郎と笹川の繁蔵が義理人情を介していると考えての事だった。

全国から金のゆきずまった庶民が訪れた。商いの失敗での借り入れも多かった。

やくざと分かれば絶対に貸し出しをしない。

しかし、やくざ金融で困った人々の救済は行っていった。

返済の行き詰った人たちには「働く場所」を用意して利、斡旋紹介をしたりしていった。

「魔界旅人金融」は悪商法金融の連中には面白くなかった。彼らは貸してなんぼの世界だから、、、人助けは考えていなかった。

返済ができないものからは絞るのであった。

やくざ商法の道へ引き入れていくのであった。

売春とか麻薬販売とか、、、人の道の外れた道へと。。。

そんな道へ引き連れこまれた人たちを少しでも、救済しようとしていたのであった。

新たなやくざ道を、、、、義理と人情の道へと引率していこうとしていたのであった。

そのためにも大前田栄五郎と笹川の繁蔵は当たり役だった。

そして、助けられた中には二人の侠客であった、魔界旅人に敬意を表していった。

リサイクル工場や運送会社に集まった、庶民は一つのグループをつっていった。

「大前田栄五郎一家と笹川繁蔵一家」が自然に出来上がったのであった。

貧乏人の義勇軍である、、、、そして、魔界旅人の旗本衆が、それらの用心棒となり、、、悪行やくざ金貸しに対抗していった。



(魔界旅人集団からの義勇軍誕生)

魔界旅人から「大前田栄五郎一家」と「笹川の繁蔵一家」の貧乏に集団が出来上がった。

魔界旅人金融から金を借りた貧乏人が団結したのであった.

借りた金は返済していくが、その返済も魔界旅人が運営する「旅人リサイクル」で働きながら、または紹介された事業所で働きながら返済していくのであった。

そのためにそれれの事業所や金貸しとのつながりができて、信頼感が出来上がったのである。

やくざ渡世の親分子分ではないが、一種の絆ができたのであった。

そして、人と人の助けいが生じ、円満な生活環境ができあってきたことが、、、悪商法グループの反勢力組織には邪魔な存在となったのあった。

最初はたかが、貧乏人グループのやっていることとたかをくくっていたが、見て見ぬふりの出来る状態ではなくなってきた。

全国的な組織を有して、悪商法を束ねているやくざ集団も腰を上げて、対策を打ってきた。

特に関東連合睦会と関西連合紅葉会は談合をもって、協定を結んだのであった。

関東連合睦会は金融面で痛手を被り、資金調達にひずみが生じたので、会長自ら音頭を取り、積極的に関西聯合紅葉会と手を結んだのであった。

魔界旅人金融の大前田栄五郎たちは情報を入手したので、ガードを固め、用心をしていた。

表向きは企業面をかぶった、中味はやくざである、背に腹は代えられず、やくざ牙を向きだしてきた。

魔界旅人金融に対抗して、最初は低金利で貸し出して、徐々に罠を仕掛けていくのであった。

その罠の仕掛け方が巧みであり、気が付けば覚せい剤にまで染められていくのであった。

気が付いた時には抜き差しならぬ、蟻地獄に落とされていることが多かった。

それらの罠が用意されているにも関わらず、落ちてしまう人間には弱い面があり、やくざには人を騙す技が長けていたのであった。

そのことを充分しっていた、魔界旅人の大前田栄五郎や笹川の繁蔵は注意をしていたのであるが、、、そのやくざの罠に嵌る弱者が多いのであった。

常に大前田栄五郎も笹川繁蔵も金を貸すときに、

「ほかの方が金利が安いからと言っても、、、よくよく考えてな、、、本当に何処が安いかを考えて、借りてな」

と。。。

念を押してはいたが、、、その上をいく、言葉上手がいたのであった。



(やくざ金融の蟻地獄に嵌って、、、泣き込んでくる弱者)

今回の駆け込んできた弱者は、大島健一と言う水商売をしている男であった。銀座でクラブを経営していて、お店の開業資金で1000万円を借りたのであった。

担保は内装譲渡付きで権利書を差し出した。しかし、返済が遅れたこともあって、返済合計が1500万円に膨れ上がってしまった。

そして、水商売を長くやっていたので、借りた金融会社の渡辺部長から、借金の返済を伸ばしてやるから、売春を持ち込まれたのであった。

金融会社の意気のかかった、新たなホステスを入れて、管理は金融会社がやるからと言うことで、強引にやらされていた。

管理売春をするということから始まって、覚せい剤の密売も新たに入ったホステスの間でやらせられていた。

金を借りたばっかりに、違法商売をやるようになり、金を借りた店主の大島健一は、身動きが出来なくなってしまった。

早い話が、金を借りたばっかりに、店そのものを乗っ取られてしまったのであった。

渋谷興行と言う会社が経営をしているような状態になり、何かを言うと、、、「利息をつけて金を返せ。。。」と脅してくるようになってしまった。

大島健一は人の紹介で、魔界旅人金融に駆け込んできたのであった。

大前田栄五郎は話を聞いて、、、「もう少し、早めに来てくれていれば、、、処理も難しくなかった筈と。」。。。

思ったが、、

大島健一は必死であった。やっと作り上げたお店を取られてしまう、、泣きじゃくった。

「何とか、助けてください。。。お願いします」

大前田栄五郎は、、、「兎に角、詳しく、話を聞かせてください。。。それから、相談しましょう」

と、言いながら。

「大島さん、、、大丈夫ですよ、、力になりますから、、」

大前田栄五郎は相談に乗ることにした。



(大前田栄五郎、、、男気を出して)

魔界旅人金融は大前田栄郎が受けた相談を受けることにして、笹川の繁蔵が泣き込んできた大島健一を連れて、全面に押し出している「渋谷興行」に向かった。

そして、、、渋谷興行の事務所に入り

「ごめんください、、大島さんの借り入れの事でお伺いしました笹川と言うものですが、お話の出来る方はおりますか。。」

そして、渋谷興行の渋谷支店長、中島治夫が出てきた。

「中島ですが、、、御用件は何でしょうか」

と言いながら、金融の貸し借りの交渉と知りながら、、、

とぼけて、応対をしてきた。

話しの目的が分かったので、笹川繁蔵と大島健一は事務所の応接間に通された。

笹川の繁蔵は返済について相談に来たことを告げた。

双方の考え、意見を出し合い、話し合いをしたが、まとまらなかった。

中島支店長は初めから店舗を返すつもりはなかったのであった。そのための無理難題を突き付けてきたのだった。

笹川の繁蔵は、無駄なことが分かったので、途中で引き上げることにした。

大島健一を連れて、笹川の繁蔵は会社に戻って、事情を説明した。

そして、結論はでた。

笹川の繁蔵が判断したことなので、今回の交渉は無理と諦めた。そのあと、大島健一には事情を説明して。。。

全てを「魔界旅人金融」に対応と処理を任せてもらった。

魔界世界の特権行使をすることにしたのであった。

翌日のニュースで報じられた、、、やくざ金融の仲間割れによる抗争事件として、、、渋谷興行の渋谷店は閉店をしたのであった。



(魔界旅人金融、いよいよやくざ金融業界の制覇へ乗り出す)

今回のやくざ金融の渋谷興行の抗争で、大前田栄五郎は魔界金融の仲間と

相談をした。

柳生十兵衛をはじめとした「魔界7人衆」で、日本全国のやくざ金融をすべて、

魔界力を駆使して、金融部門だけを制覇することに。。。

やくざ金融や悪徳商売による、金融部門だけでもすべてをつぶして、「魔界旅人金融」の支配下に納める計画を立てた。

どうせ、困った弱者を助けるために、やくざが運営する金融店をつぶしとぃくなら、初めから計画を立て、のっとっとり、傘下に取り入れていったほうがいいような気がしたのであった。

「魔界7人衆」が将軍の屋敷集まり、その計画を練った。

そして、服部半蔵がその計画のために踏査を始めた。

その間にトラブルが持ち込まれたなら、笹川繁蔵が頭になって解決をしていくことで。

話がまとまった。

「魔界7人衆」も一つの目標が決まり、活動がしやすくなった。

裏金融の日本制覇でぁった。



(魔界7人衆の野望)

金貸し将軍の屋敷に集まった「魔界旅人7人衆」は考え方がまとまった。

そして、将軍も賛成してくれた。

金貸し業をしていく上で、どこかでやくざ金貸しと悪徳金融業者とはぶつかることに

なるなるなら、、、初めからつぶしてしまえという手段をとることにしたのであった。

この考え方は魔界旅人7人衆全員の考え方であった。

やくざ金融、悪徳金融業者相手なので、相当トラブルというか抗争は起きると覚悟をしてのことだった。

もともと、命はないもの。。。魔界の人間だから。。。この世の法律にも縛られない者同士だから、、、怖いものはない。。。

そんな強気な考えで、悪徳金融制覇への意欲を持ったのであった。

一度は浮世を生きた人間である、、、魔界に転じて、たまたま、金貸し将軍との出会いで、再び浮世に生きている、彼らであった。

浮世時代には多くの人殺しをしてきた魔界人であるが、、、金貸し将軍との出会いで、戦争や仇討や決闘での人殺しではなく、、、、弱者の救済での悪人退治という言い訳ができるようなことが、今の救い文句であった。

服部半蔵の調べで、まずは、一番あくどい金貸しをしている業者から手をかけることにした。その結果、東京新宿で金融業を営んでいる「東京金融株式会社」が出てきた。

大手会社への金融ならまだしも、、、個人商売相手にあくどく金を貸しては、不動産の取り立て差し押さえ、挙句は覚せい剤の密売、売春までさせては、弱者の生き血を吸っている吸血鬼みたいな業者がいたのであった。

中身はやくざだった。。。まずは血祭りにあげる金融業者が見つかった。

その業者の実態を調べて、つぶす計画を立てた。



(悪徳金貸しつぶしの戦い)

新宿歌舞伎町で水商売関係に金融を専門に営業している「東京金融株式会社」がある。

資金はどうしているか不明だが,、かなりあくどく金貸しをしている。。。。その場で必要な金を直貸してくれるので、、、諜報に利用している。

しかし、返済がきつかった。

10日で1割とか、5割とか利息が高く、、、借りるときはいいのだが返す時には苦労している。人とはつい、返せると思い借りてしまう。。。面倒な手間暇がないために、借りるのであった。

実際はなかなか、返せないものなのだ、、、そして、きつい取り立てに追い込まれて、身の破滅が待っているのであった。

やくざが人のためには金は貸さない、、、必ず見返りを求めるのであった。

逃がすはずがない。。。

必ず追い込まれる。

「返せなければ、体で返してもらうと。。。」脅かされる。

暴力金融の手口であり、、どんな手を使っても追い込まれる。

そんな弱者が逃げ込んでくる。

「魔界旅人金貸し金融」はそんな連中を助けていた。

そして、今回は「東京金融株式会社」のあくどい、金融と取り立てに腹がたってきた。

弱者を助けるだけではだめだと、、、元を絶たなけらばと、、、大前田栄五郎は思った。

魔界旅人7人衆は相談をして、、、抹殺計画を立てた。





(抹殺)

魔界旅人7人衆はいつも考えていた。弱者はその場限りを助けるだけではだめだと、、、

元の元凶、、悪道金貸しをつぶさなければだめだと思い、、、「東京金融株式会社」を抹消しなければ解決しないと、、、、

魔界旅人7人衆は調べた。東京金融株式会社の悪業を、、、麻薬密売、売春行為と金貸しより多すぎる。

金貸し業の本業より副業がおおすぎるのだ。

実際の仕事も麻薬密売に力を入れて、、、その結果の副業として差し押さえた物件、お店などで売春をしていた。

魔界旅人7人衆は相談の結果、つぶすことにした。

東京金融株式会社は関東連合睦会の傘下にあったので、当然、睦会との闘争が起きた。

初めから魔界旅人7人衆は喧嘩を売るつもりだったので。。。

関東連合睦会からの出方を待っていた。

関東連合睦会の本部から神田という幹部組員がやってきた。

「魔界旅人金融の責任者はおりますか、、、お会いしたいのですが、、」

と、、、受付社員が取り次いできた。

そして、魔界旅人金融の赤坂店にいた笹川繁蔵が対応した。

「私、副店長を務めます笹川と申します、、、、用件は東京金融株式会社の件ですね。。

どうぞ、、、入ってください」

と言われて、応接間に通った。

関東連合睦会の神田幹部は「東京金融株式会社の決着はどうしてくれますか、、、どう処理してくれますか、、、ご返答をしていただけますか」

対応を聞かせてほしいとのことであった。

笹川繁蔵からは、」」、「お宅の関連会社、、、東京金融株式会社が金融業から余りにも一脱していたので、、、債権者の味方に手助けをしただけですよ。。。」

「そのことで、文句があるなら、出るところへ出てもいいし、、、いつでも関東連合睦会が相手ならいつでも相手しますよ。。。あまり、あくどい金貸しはしないほうがいいのではないですか」

「いつでも来てください、、、、待ってますから」

と笹川繁蔵は追い返した。



(関東連合睦会の反撃)
関東連合睦会本部に戻った幹部組員の神田は、魔界旅人金融の対応を報告した。

連合睦会の佐藤会長他の幹部連中は激怒して、若頭の白鳥紘一は「ふざけるな、、、たかが、町金融が。。。」

他の幹部連中も、、、「ちょっと、なめられてるな、、、痛い目を合わせないと、ダメだな、これは、、、」

佐藤会長も「以前から、魔界旅人金融にはなめられてるな、、、素人と思って我慢してたが、、、、

「この辺で少し、痛めておこうか、、、白鳥、お前が指揮を執って、つぶしておけ、、、」

「わかりました、、、明日にでも挨拶にいってきますよ、、、、神田、4,5人でいいから、頑丈なやつをそろええ置くように」

関東連合睦会としては佐藤会長の了解を得たので、行動を移すことにした。

そして、早速、関東連合睦会の白鳥若頭は組人5人を連れて、赤坂の魔界旅人金融を訪ねた。

「ごめんよ、、、関東連合睦会の白鳥といいますが、、責任者の方はいますか、、、」

白鳥若頭が挨拶をして、魔界旅人金融の受付に取次ぎを頼んだら、、、その日は大前田理事長が出てきた。

「はい、、、責任者の大前田と申します」と対応をした。

そして、応接間に通して話を聞くことにした。

「大前田さん、、、随分と仁義に外れたことをしてくれましたね、、、、この始末はどうつけてけれますか。。。返事を聞きたいのですが」

「白鳥さん、、、道に外れているとは思いませんがね、、、、そちらが人道に外れた非道をしたと思っていますが、、、、」

「へえーーそうですか、、、大前田さんたちは私たちの金融にケチをつけるんですか、、、」

「そんなつもりはありませんよ、、、、あまりにも酷いやり方、取り立てに文句がいいたいだけですが、、、、」

大前田栄五郎は更に付け加えた。

「助けを求めてきた人たちを救っただけですよ。。。。私たちに文句があるなら、いつでも相手しますよ。」

関東連合睦会の白鳥若頭は、、、、「そうですか、、、私たちに喧嘩を売るんですね。。。そうとっていいですね、、」

「大前田さん、、、関東連合睦会に喧嘩を売るんですね、、、よく、分かりました、徹底的にやりましょう、、、今ここで
やってもいいですが、、、今日の結果を持ち帰って、連絡ししますので。。。。。後悔しないでくださいよ。。」

と、関東連合睦会の白鳥若頭は引き上げていった。

大前田栄五郎も覚悟した。。。。正面切っての喧嘩に,、、抗争に。。。


(関東連合睦会と魔界旅人金融の金融喧嘩始まる)

関東連合睦会の若頭白鳥龍児が引き上げた、その晩に赤坂の魔界旅人金融に関東連合睦会の奇襲があった。
深夜であったが、魔界旅人金融も覚悟していたので、いつ襲われてもいいと思い準備をしていたので、対応ができた。
笹川繁蔵をはじめ荒木又右エ門、中山安兵衛、服部半蔵の人切軍団が待ってたので、10人のやくざ連中はいとも簡単に
撃退されてしまった。
生き残った一人のやくざは事務所に戻り報告を紙ていた。
「魔界金融の連中は強くて、、、とても歯が立たないよ、、」と血だらけになって戻ってきた。
「まるで化け物だよ、、、、大砲でもぶち込まないと、、、だめだ、、」
それを聞いた若頭の白鳥龍児は、、、
「馬鹿野郎、、他の連中はやられたのか。。。」
「わかった、もう一度、乗り込もう。。。今度は機関銃と拳銃でな、、、、
20人用意して、俺も行くから、、、、」
関東連合睦会もあせった。
若頭白鳥龍児も覚悟を決めて,取り掛かった。
若頭白鳥は関東連合の面子に懸けて。。。。もという意地に懸けても

(命を懸けた殴り込み。。。関東連合睦会)
関東連合睦会の白鳥龍児若頭も素人の金貸しになめられたものと、やくざの面子に懸けて潰してやろうと、
本気になって取り掛かった。
若い者を前に「馬鹿野郎、、、、このままではやくざで飯が食えるか、、、」と、どなりまわしていた。
そして、用意して銃や機関銃を振り回して、わめていた。
集めるだけの人間を集めて、夜中に「魔訶旅人金融」の事務所に乗り込んだ。
できるだけ、静かに店舗兼事務所に忍び込んで、一斉に銃を発砲した。
魔界7人衆も待ち構えていたので、関東連合睦会が何人来ても対応できた。
関東連合睦会が来ても、魔訶世界の人間だ、、、、
あっという間にかたずけられた。
殴りこんだやくざが、銃を撃っても撃っても死なないのだから、、、かなうわけがない。
白鳥若頭は引き上げた。
そして、二度と魔訶旅人金融には手を出さなかった。



(魔訶旅人金融には、やくざ世界の金融は手出し無用となった)


関東連合睦会との抗争があってからは、やくざ業界の金融関係は魔訶旅人金融に遠慮をするようになった。

どうも変だぞと思うようになった。人間社会の抗争なら、相手も死人が出るはずが、出ないでいる、、、、

魔界の世界の人間たちと抗争をしているようだ。。。まるで化け物集団と戦っているようだと、、、噂が出始めていた。

今後、魔訶旅人金融とは関わらないほうがいいということになってきたのであった、、、
魔訶旅人金融は金融だけに絡んでくるので、、、やくざ金融は避けるようになった。

関東連合睦会との抗争があってからは、、、「魔訶旅人金融」には一切、関わらなくなった。
そして、金融ごとでぶつかつたときには、話し合いで、やくざ金融側が引き下がっていった。
魔訶旅人金融と競っても負けるからで、初めから競合しないよに勤めていた。


(魔訶7人衆の金融並びに救済事業は、、、、、)

やくざ世界の関東連合睦会との抗争があり、、、決着がついてからは、「魔訶7人衆金融」とのあいだの
金融関係の仕事は話し合いになった。
御互いに商いで争っても、損はしても利益にならないので、、、お互いが譲り会うようになっていった。
「魔訶7人衆金融」は金融業と、弱者の救済事業に専念をしだしたのであった。
新宿周辺の弱きもの、、、、女たちの不合理な事情に絡んだトラブルは、「魔訶7人衆金融」が助けられれば、、、
助けを求められれば、、、助けていった、、、、。
金融業と「お助け業」を生業としていった。。。。。
魔訶7人衆は「金の力と」「不思議な武力を」駆使して、、、汚れた社会の清涼剤として、、
動き出した,、、、これからも弱者の味方で、、、本物の悪を叩きのめして。。。
魔訶7人衆が今まで、数多くの「人殺し」をしてきたことに対しての、、ほんの少しだけ「償い」
をしていたのであった。



〇第二話「反ぐれ血風禄」、、「誠の旗は揺らぐ」

1.誠の旗は揺らぐ
東京都下の日野市に「誠の旗を閃かす集団」がいた。不良仲間の暴走族グループで、その旗頭が近藤勇一、副参謀役が土方幸三で、その組織の統率は取れていた。
「誠の旗」のもとに、反ぐれではあるが、悪事はしない。
あくまでも弱者の見方を掲げて、日々、暴走していた。
金がなければ、反ぐれ仲間でアルバイトをしたり、土木工事を請け負った、小さな下請け作業ではあるが。。。。
日野市のはずれに、プレハブで事務所兼、道場というか鍛錬所を構えていた。常に自炊をして、鍛錬所では体を鍛えていた。
剣道、柔道、空手と得意分野を練習していた。
反ぐれ集団であり、暴走族ではあったが、集団規則が決められおり、「誠の旗」のもとにまとまっていた。
地域社会でも優遇されていた。
特に副参謀が規律に厳しくまとまった反ぐれ集団であった。
見た目は暴走族の集まり、反ぐれ集団であったが、家族環境や学校生活に不釣り合いだつた仲間が集まってきた。世間で言えば不良であった。
しかし、一番悪いのは自分だとわかっていても、それを認めず、人の政に、世の中の政にしたり、家族から、置かれている環境から逃げ出した、、、、所詮は反ぐれなのだ。。。。
そして、世の中からはみ出した弱者が、徒党を組んで強がっているだけなのだった。しかし、その中で近藤と土方だけは違っていた。
同じ反ぐれと言われるならば、少しぐらいは弱者のため、世の中で虐められ、はじけた仲間を救いたいと願っていた。
だからと言って、何をしていいか、わからないでいたのであった。
今のところは弱い暴走族の喧嘩の助つととか、反ぐれの手助けをしていた。時には地域の暴力団との抗争に参加したりしていた。
近藤たちが参加する抗争には「理」があって、一つに喧嘩理想を持っていた。
それが「誠の旗」を掲げ、権力や金力に左右されない戦いであった。

2.集う、、、勇者たち
近藤勇一、土方幸三には同じ町内に後輩の沖田研二という20歳の滅法剣道の強い若者がいた。病気気味ではあったが、反ぐれ事務所には顔を出して、反ぐれ仲間に剣道を教えていた。とにかく天才というか、剣を持たせたら誰も寄せ付けなかった。
そんなことで反ぐれ同志の抗争にはいつも参加していた。
そして、今、埼玉の坂田町に屯する暴走族、弱小グループの斎藤組から助成をを頼まれていた。以前からの付き合いもあり、抗争相手が東京反ぐれ「大和」という組織なので、近藤たちは望むところだった。
東京反ぐれ「大和」は関東睦会という広域暴力団の組織下にあり、近藤たちは弱小ながら、組することは無かった。
相手が大きければ大きいほど、立ち向かう、意気込みがあり、血が燃えたのであった。
今回も相手の人数は50人は超えており、向かう近藤たちは「誠の会」が5人、そして、斎藤組が10人だった。それでも戦いを挑んだ。
埼玉県坂田町の利根川河原で、抗争は始まった。人数の少ない近藤たちは果敢に立ち向かっていった。
特に沖田研二、斎藤一郎の木刀は冴えた。
この勇ましい戦いを見ていた、御影守と虎の牙はこの勝負は人数の少ない方が勝つな、、、とみていた。
そして、抗争が終わり、東京反ぐれ「大和」が引き上げた後に、御影守と虎の牙は近藤たちに近づいた。
そして、話しかけた、、、、、近藤勇一と土方幸三が話を受けた。
御影守は今は株式会社「宇都宮」と金融業の総裁として経営に参加していた。
「あんたたち、、、喧嘩強いな、、、普段は何しているの」と御影守が尋ねた。御影守から見たら、いい若い者が、健康そうなものが。。。
喧嘩で飯を食べているようには見えないので、ぶしつけな言い方をいした。それに抗争相手は、関東睦会の傘下の反ぐれではないかと名指しで言われ、普通は逆らわないものだがな、、、、
しかし、喧嘩は褒められたものでは無いが、少人数で反ぐれ「大和」に立ち向かう勇気は大したのだよ。
と御影守は思ったのであった。そのあと、いろいろ話を聞き、御影守は彼らを気に入った。
そして、良かったら一度会って、じっくり話がしたいことを告げた。
怪我もしているので、その夜は別れた。

3.新選組旗揚げ。。。
日野にある近藤たちの事務所兼道場に、御影守が牙の虎の弟子を連れてやった来た。
近藤勇一、土方幸三、沖田研二そして、今回の抗争で参加した斎藤一郎が相対した。
そして、御影守が挨拶をして、自己紹介をした。現在、自分たちがしている事業内容を説明して、出来たら事業参加して欲しいことを述べた。
先日の反ぐれ同志というか、暴走族同士の抗争をみていて、近藤たちの少人数での戦いに感心したのだった。
それで話をしたくなったと。。。。。
「美辞麗句は言わずに、裸のままの言葉で話すから、失礼があったら許して欲しい。。。」と御影守は話し出した。
「あんたたちが、わしの話を聞いて、納得したら、今、やつている福祉事業を手伝ってほしい。。。」
御影守は事業内容を話始めた。
事業内容は、、生活困窮者救済事業、子供食堂の経営、労働救済のためのリサイクル工場の経営、そして、炊き出し活動であり、ホームレスたちのたまり場の「夜の巡回」等である。
特に「あんたちが、やってる,たまりばの巡回活動とは共通しているところもあり、あんたちの集団活動を、精神、身体訓練だけに終わりにしないで、世の中の福祉事業に貢献してくれないかな、、、」
話を進めているうちに、近藤たちも興味を示し,相槌を打ち、話に参加してきた。
そのあと、いろいろと話を詰め、条件を出し合って、近藤たちは御影守の話を受け入れた。
そして、大枠では御影グループに参加賛同することになった。反ぐれ集団の名前も、、、誠の旗に集まるから。。。
「誠の旗」に決めた。通称、「今風新選組」。。。
「旗の会」の組長は近藤勇一,副長が土方幸三と、、、
これからの話し合い、交渉は二人の長が当たることになった。

4.反ぐれ「新選組の運営」
御影守グループの傘下に参加して、資金的な援助を受けることになった。新選組の運営は副長の土方幸三が受けもち、近藤勇一局長は反ぐれ組織の拡大に力を入れていつた。
夜の見回りは、沖田研二、斎藤二郎が受け持ち、ホームレス、浮浪者の監視を行っていつた。
近藤局長は日野市を中心に屯している反ぐれ、弱小暴走族をまとめていった。
そして、近藤局長、土方副長の指導力と人間的魅力で、新選組に参加する隊員は増えていつた。
反ぐれ新選組の隊員は、日野市近辺の反ぐれ、弱小暴走族を助けたり、吸収していった。
埼玉深川の永倉反ぐれが広域暴力団「関東睦会」傘下の「大和」と抗争になり、近藤たちの力を借りた。組織は小さいが反ぐれ「新選組」は強かった。
そして、五分の手打ち式を終えて、永倉反ぐれは「反ぐれ新選組」に参加した。
更に、神奈川県横須賀の井上連合が加わった。徐々に組織が拡大してきた「反ぐれ新選組」に対して、反ぐれ「大和」の上層やくざ「関東睦会」も合併、吸収と圧力を賭けてきた。
しかし、近藤勇一、土方幸三はゆるがなかつた。
隊員も増えて、夜の見回り組も巡回の回数を増やしていき,困窮者救済も進んでいった。
反ぐれ「新選組」には自負があった。困った人たちを救済していく、そして、仕事のない人に御影グループへの参加を促して、就業生活の確立をしていくという。
それでも、広域暴力団「関東睦会」からの嫌がらせ、圧力が目立った。
その話を聞いた御影守は、以前、懇意にしていた広域暴力団「相竜会」に相談してみることにした。そして、そのトラブルは御影守が預かった。
御影守と相竜会会長、白木大二郎とのつながりがあって、協力しあつていた。そして、白木大二郎が亡くなってからは、次期会長大岩松雄とは、関係金融事業の「宮益坂金融商社」との関係から絆は深かった。
そこで、小さなことだが、反ぐれ新選組には関わらにようにと話を通した。
そんなこともあって、反ぐれ「大和」とは、道をずらしていった。


5.反ぐれ新選組血風禄「誠の旗の行くところ」
御影誠のグループ傘下に入ってから、近藤勇一、土方幸三たちの反ぐれ新選組の進む道は決まった。
そこで、反ぐれ仲間も増えてきたので、仲間意識を高め、統率して、組織を堅固にするために「反ぐれ新選組の規則」を作ることになった。
土方副長を中心に組則、そして、規則を違反したものに対すする罰則を作り上げた。
夜の見回り組も人数が増えたので、順次に一番隊から5名で行動を決めていった。
見回る場所も増やし、浮浪者、ホームレス、挙動不審者などの指導補導に当たった。
その成果が出て、困窮者救済住宅への入居者も増えていった。それに伴い、仕事のない人々にリサイクルセンターへの従事者も増加していった。
また、反ぐれ新選組の手伝いもあって「炊き出し」の成果も理路整然と行われるようになってきた。
また、他の弱小暴走族とのいざこざも減って、反ぐれ新選組に合流していった。
近藤たちのの反ぐれ新選組も規則正しい日常が遅れるようになったので、隊員同士の、剣道、柔道、空手などの練習も盛んになり、心身ともに前向きになっていった。
そんな統制の取れた反ぐれ新選組に不穏な動きが現れた。
それは茨城地方をまとめていた、芹沢亮を首長にした暴走族が参加してきてから、規則を乱して、まとまりが悪くなってきたのであった。
芹沢亮たちは事務所で酒を飲んだり、不良女子を連れ込んで悪さをし始めた。
そこで土方幸三が中心になって、芹沢亮一派を日野事務所から追放をしてのであった。
一度はもめたが、近藤、土方、沖田らに足腰が経たぬぐらいに叩きのめされたのであった。
そのあとは近藤たちを中心に日野事務所は平穏を取り戻した。

6.反ぐれ新選組に新しい風
反ぐれ新選組も人材が揃い、
一番隊隊長は沖田研二、二番隊隊長は永倉眞六、三番隊隊長は斎藤一郎まで組織ができた。
調査役には山崎丈太郎が動き出した。
そんな中で人も増えてので学問所的な指導も始まった、その担当にはあとから参加してきて、近藤たちに共鳴した、伊藤勝太郎が就任した。
しかし、理屈ポイ伊藤に土方幸三はなびかなかったのであった。
そして、伊藤勝太郎の塾生が増えるにつれて、土方幸三とはそりが合わなくなっていった。時間が経つにつれて、衝突が激しくなり、最終的には袂を分かちあった。
そして、伊藤勝太郎は塾生数人を引き連れて、反ぐれ新選組を出ていった。
土方幸三は伊藤勝太郎の問題が起きてから、隊則を一段と厳しくしていった。
反ぐれ新選組としては隊そのものが強固な団体となっていった。
その後、反ぐれ新選組は夜の見回りも、世直し事業への参加活動も活発になっていった。組織内部のトラブルもなくなり、活動に、鍛錬に励んだ。
土方副長が何の気まぐれか、春も盛りで、桜も満開に咲いていた夕方、、、
「沖田、みんなを誘って花見でも、夜桜見物にでも行こうか」と。。。
沖田は喜んで隊員を誘って準備をした。
その日は、土方が気が変わらないうちにということで、夜桜見物となった。

7.関東睦会傘下の「反ぐれ大和」との抗争
反ぐれ新選組は組織がしっかり固められ、近藤、土方たちの指導教育もよく整い、世間的にも地域的にも、その活動が認められてきた。
その反面、他の反ぐれや暴走族は規制も厳しくなり、また、上層組織団体の広域やくざへの上納金が回らなくなってきた。
反ぐれ新選組は御影グループの傘下にいるので、活動もしやすく、新選組への資金援助も確実に入金されているので、その運営も堅実であった。
御影グループには上納金制度がなかった。
関東睦会傘下の反ぐれ「大和」は収入の道も不安定で、高齢者を集めては「集合住宅」に住まわせ、それらの高齢者の年金や生活保護の回収管理を行っていた。
従って、反ぐれ「大和」にかき集められた困窮生活者たちから不平不満が出て、反ぐれ「大和」の集合住宅からは逃げだすものが現れてきた。
その生活困窮者たちが、反ぐれ新選組の行う「炊き出し」等に参加して、助けを求めても来た。
反ぐれ新選組は助けを求めてきたものは救いの手を差し伸べて、養護していった。
その生活困窮者の手助け問題で、反ぐれ「大和」から抗議が出たのであった。
以前に御影総裁の口利きで、関東睦会とは話し合いができたいたが、反ぐれ「大和」は話が違うといちゃもんをつけてきたのであった。
一部で、夜の見回り途中で、反ぐれ「大和」と抗争が起きた。そして、事が大きくなって、反ぐれ同志で年中もめて、暴力的な行為が起きた。
抗争が起きれば世間は黙ってはいない。やっぱり、反ぐれか暴走族上がりの暴力団体かと、、、言われ。
警察が動いた、、、警視庁刑事局長の明智壮一郎から連絡が入った。反ぐれ新選組は御影グループの傘下で、福祉事業の活動をしていると聞いているが、間違っても暴力沙汰を起こさないようにと。。。
警視庁刑事局長の明智壮一郎と、御影守とは復讐代行の時代からの古い付き合いであり、大学時代の同級でもあったので、、、今もって付き合いが続いていた。
しかし、近藤や土方たちが、いくら自粛して、反ぐれ「大和」を無視しても、先方は現在の反ぐれ「大和」の運営が上手くいっていなかったので、難癖をつけて、、、
彼らは上層やくざの「関東睦会」への都合もあって、何としても、力づくで、暴力沙汰を起こして、自分たちの面子を保とうとしていた。
反ぐれ新選組では、近藤、土方たちが困っていた。御影総裁の手前、抗争には持ち込みたくなかった。
そんな話を聞いていた、永倉伸六と斎藤一郎が新選組とは関係なく、反ぐれ「大和」とは個人的なことでの喧嘩に持ち込み、抑え込んでやろうということを相談していた。
しかし、近藤も土方もそのことを知って、その行動は止めた。
そして、御影総裁には迷惑を賭けたくなかったので、二人は反ぐれ「大和」の上層団体、関東睦会に乗り込んだ。
初めから、喧嘩するつもりはなく話し合いに出かけて行った。

8.反ぐれ新選組局長、近藤勇一の覚悟
関東睦会系列の反ぐれ「大和」との諍いから、話し合いでまとめようと、反ぐれ新選組の近藤勇一と土方幸三は関東睦会の本部に乗り込んだ。
二人とも覚悟はできていた。しかし、暴力抗争で決着をつけようとは考えていないので、話し合いで決めようと思っていた。
そして、関東睦会の幹部参与三田市蔵が応対してくれた。
新選組近藤は今回の争いのもととなった、貧困者住宅の件についての妥協策を提案した。
反ぐれ「大和」と反ぐれ新選組とがこれからの貧困者住宅の提供に関して、目的を共有して行く。それによって、反ぐれ新選組のやり方方法での運営をしていくことにより、反ぐれ「大和」も無理な貧困者確保をしなくて済む。
運営の部分では御影グループの事業方針に従い、その中から利益報酬を得ることができる。そして、関東睦会への上納金も無理なく収めれる。
そうすることにより、一部競合する活動が一致して、争いは無くなる。ただし、事業確保のための競争は生じる。
それは反ぐれ団体が、それぞれの工夫努力をする。切磋琢磨することになる。
関東睦会の幹部参与三田市蔵が理解してくれて、今回の抗争は無くなった。
この反ぐれグループ同士の和議がまとまり、反ぐれ団体同士が、暴走族同士の抗争が減少したのであった。
そして、このことから反ぐれ新選組の力が認められ、組織が全国的に拡大されていった。
この話は警視庁刑事局長、明智壮一郎の耳にも入り、反ぐれグループが、弱小暴走族が統率されていったことに、安堵していた。
社会から反勢力と言われような団体が、やくざ団体以外が少しでも、社会貢献する団体に移行していくことに、取り締まる警察側としては、内心嬉しかった。

9.反ぐれ新選組の大いなる野望
近藤や土方たちの努力、そして、反ぐれの仲間たちの結束により、反ぐれ新選組はその組織を拡大していった。
すべてが順調であったが、必ず、はみ出し者は出てくる。
反ぐれにはもともと、反骨精神の強いもの、自分が一番と思っている連中、自分が一番だと錯覚を起こしているものが多い。
そんな集団の中で中心人物に慣れず、常に下働き多く、不満を持っているものも多い。自分の器量というか、器をわからず、背伸びする反ぐれも多い。
それらの不平分子が時たま、、いたずらをするのであった。反ぐれ仲間の力なき弱者への虐めだった。怪我程度で済まばいいのだが、酒などが入つているときなどは死亡することがある。殺人事件を起こしてしまうのであつた。
最近、殺傷事件が多いので、取り締まりは厳しくしているが、警察の介入もあり、反ぐれ新選組の野望もなかなか進まなかった。
そして、小競り合いが起きている間はよかったのだが、反ぐれ新選組の2番隊隊長の永倉真一が襲われたのであった。彼は反ぐれ新選組の屯所外に居を構えていたので、そこを襲われたのであった。彼は剛毅であり、短気でもあったので、その仕返しを考えた。というよりは、剣道の腕も強かったので、襲ってきた3人を殺傷してしまった。
正当防衛にあたるが、土方たちは反ぐれ新選組の幹部及び隊員たちの外出規制を設けた。
しかし、反ぐれ新選組は統制を取り、規律を守っていたが、幹部以外の隊員たちの小競り合いは多発した。
警察の監視も厳しくなり、夜の見回りも思うようにはいかなくなり、世間の批判も厳しくなつてきた。
そんなことで、関東睦会から反ぐれ新選組に注文が付いたのであった。
関東睦会の幹部参事、三田市蔵からの呼び出しが来て、近藤、土方は出かけた。


10.和議から、、、決裂へ
反ぐれ新選組と反ぐれ大和は、関東睦会の幹部参与の三田市蔵の仲立ちで和議が結ばれて、夜の見回り、生活困窮者住宅の斡旋、管理をしてきたが、表向きは上手くいっているように見えたが内情はまるっきりだった。
反ぐれ大和が、結果がよくなかつた。そして、噂が流れた。
反ぐれ大和は覚せい剤の小売り、管理売春、特に未成年者をつかつていたのであった。新宿を中心に都内、近郊の繁華街などで、裏社会の約束事を無視した「売」を、少女を直接に斡旋していたのであった。
広域を管理していたやくざ組織ともいざこざを起こして、反ぐれ大和を管理していた「関東睦会」とも、その関係が上手くいかなくなってきた。
そんなことから、反ぐれ「大和」の芹沢隆一は半ばやけを起こした。芹沢隆一は反ぐれ大和の塾長であり頭も切れて、兎に角、喧嘩が桁外れに強かった。
人の言うことを聞くのが嫌いで、常に反抗心が強く、時が経つにつれて、規則、決め事の多い世界にはついていけなくなつた。
そして、反ぐれ新選組にも、上層団体の「関東睦会」ともそりが合わなくなっていつた。グループ団体の会合にも話し合いにも参加しなくなり、本来の反ぐれ道を走り出した。
誰も止めることもなく、反ぐれ大和には、芹沢隆一に追従するものだけが、己らの好きな行動をとったのであった。
反ぐれ大和の離反により、反ぐれ新選組は近藤、土方たちはますます、結足を固め、自分たちの夜の見回り、困窮者住宅の管理にも気配りをしていつた。
至るところで、反ぐれ大和の嫌がらせが始まり、小競り合いが起きた。
それでも、反ぐれ新選組の土方副長が中心になつて、規則を固め、当初の目的を達成するために日々、努力をした。
そして、武道に、精神的教養を高めるための、指導を怠らなかった。
  人集まりて 力を出し合い

    己をみいだし 研鑽して

       大きな力となりて


11.反ぐれ大和との。。。決着
反ぐれ新選組との協定を破り、独自の道を進み始めた反ぐれ大和の芹沢隆一は持ち前の我がまま、気まぐれから棒弱武人な行動をとりだした。その反ぐれ大和の動きになびき、好き勝手な道を歩き出した反ぐれ集団は他にも表れ、同盟を結んでその地域で暴れだした。
元来がやくざ世界にもなじめず、規則に縛られるのを嫌う集団であるから、怖いもの知らずの荒くればかりだった。そして、人生を太く短く、己の好きなことをしたいと思う命知らずのならず者ばかりだつた。
その集団がやはり必要なもの、それは金であった。
その金を稼ぐために、彼らは覚せい剤、それに準じる薬類、そして、売春であった。
決まりも統制もとれてない連中であるから、その地域の繁華街で屯している未成年の女子中学、高校生が狙われた。
彼らのやっていることは、その場限りの快楽を求める行為であるから、規制されても、警察関係から逮捕されても、懲りることなく、繰り返された。
そんな反ぐれ大和と同盟を結んだ集団が全国に広がり、反ぐれ新選組といざこざを起こして、抗争事件に発展することもあった。
反ぐれ新選組は高齢者対策としての「夜の見回り」から野宿のホームレス救済、無職者への職の提供、そして、子供救済のための子供食堂への紹介などに、独自の救済活動をしている。
その活動の中で、繁華街での不法活動をしている、他の反ぐれ集団との衝突が多くなぅてきた。
反ぐれ新選組の近藤、土方たちは不法活動をしている、他の反ぐれ集団に対しては積極的に、その行動の抑制を行っていった。見て見ぬふりはできなかつた。
そんなことから、不法活動をしている反ぐれ集団、特に大和とは争いが絶えなかった。
反ぐれ新選組の土方幸三は密かに、その粛清に当たった。表だつた抗争ではなく、新選組内部に特殊見回り組を作ったのであった。
土方幸三は何かあれば、自分が責任を取ることで、新選組の中でも口が堅く、武道にたけた者で行動を起した。
法治国家では違法行為であるが、目には目を、、、悪には悪で立ち向かう覚悟をしたのであった。
反ぐれ新選組の今風血風禄であった。

12.土方幸三の決断
反ぐれ新選組の日野市事務所の夜、、、近藤勇一と土方幸三
は話し合いをした。最近の反ぐれ大和グループの行動は目に余るものがあるような、、、それで、土方が責任を取るということで、、、
「近藤さん、反ぐれ大和グループの粛清は俺、個人のやったこと、これからも俺がやる。」ということで、
近藤局長には口をつぐんでいてもらうことにした。
そして、土方副長が沖田、斉藤、永倉の三人の各隊長に話をした。
他の隊士には何も言わないこと。あくまでも土方副長と三人の秘密行動であることを告げた。
言われた三人も近藤局長、土方副長の性格、人間性を理解していたので了解した。
そして、常に土方副長の他に1名が参加して、粛清を行うことにした。
更に、反ぐれ新選組には、情報係とも言うべき男、山崎誠がいた。その山崎の連絡確認を取ってから、行動は起こすことにした。山崎誠は反ぐれ新選組の情報担当であり、経理にも精通した大学出身のインテリでもあった。
土方副長としては、情報を得て、反ぐれ大和グループのドンともいうべき「芹沢隆一」を粛清したかった。
その他の反ぐれ大和グループの配下たちは、芹沢隆一に付き従っているだけなので、そのグループのドンがいなければ、一部の幹部反ぐれを除いては「反ぐれ新選組」に賛同している。まるっきり、社会から疎外されるような反ぐれではなかった。
そんな意味もあって、土方副長は機会を狙った。芹沢隆一と今回粛清したかった幹部二人がそろう時を。。。
山崎がその機会を伺った。
しかし、その機会はなかなか来なかった。
芹沢たちも情報をつかんだのか、今までのようには繁華街に姿を見せなかった。
これまでは繁華街に出て、毎夜のように飲み歩いていた芹沢隆一が大和の事務所から出てこなくなった。
そこで反ぐれ新選組の土方副長は考えた。土方副長たちが粛清をするという噂を流した。
出来れば反ぐれ大和の芹沢隆一たちが無法をしてくれなければいいことなのであって、粛清の噂が効き目があればいいと考えていた。
少しは粛清の噂は考を奏した。
しかし、時が経てば噂も薄れて、反ぐれ大和の無法は激しさを増した。芹沢隆一にも意地があり、面子もあって、土方副長と芹沢隆一は激突した。
  男の意地がぶつかり

    男の意地がはじけて

       くだらない男の意地が

         燃えて散って花びら落ちる
13.対決
反ぐれ大和の芹沢隆一たちは、反ぐれ新選組の土方副長たちの粛清に話を聞いてから、しばらくは東京都豊島区池袋の事務所を出て歩かなくなった。
しかし、人に警戒して、用心して生きていくことは難しい。特に、世の中の決まりに縛られることなく、無法に生きている人間には法律はきついものだ。
そんなこともあって、心に隙ができる。そして、芹沢隆一たちは反ぐれ大和の事務所近くでならば大丈夫だろうと出かけた。
しかし、反ぐれ新選組の情報係の山崎は逃がさなかった。山崎の連絡を受けた土方副長は沖田、永倉、斉藤を連れて出かけた。そして、池袋についてからは、機会を狙った。
繁華街では粛清は出来ない。
芹沢隆一たちが反ぐれ大和の事務所に戻ったところを襲った。反ぐれ大和の事務所には夜も遅かったので、留守番役が二人いただけだった。
襲う反ぐれ新選組は心構えが違っていた。覚悟を決めて、土方副長を先頭に事務所の中に突っ込んでいった。
初めから勢い、体勢が違っていた。不意を突かれた芹沢隆一たち三人は。沖田、永倉、斉藤に打ちとられた。
反ぐれ同志の抗争でも、殺人は殺人だった。土方副長はあらかじめ、近藤局長と連絡を取っていたので、事後処理は迅速だつた。
反ぐれ大和の組員は芹沢隆一を出頭に2人、いい迷惑だつたのは事務所留守番の二人だった。
土方副長たちが殺したのは合計で5人だった。
しかし、反ぐれ同志の抗争として、事務所には二人で討ち入ったことにして、土方副長と斎藤一郎の二人が池袋警察に出頭した。
土方副長の計らいで、沖田は、この時は胸を技らっており、永倉は家族がいたので、、、、
土方副長と斎藤一郎の事務所討ち入りとしたのであった。
土方副長は、、「沖田、、近藤局長にはよくたのであるから、ゆっくり療養しろよ、、、
沖田、、最後に無理な仕事をさせて、すまなかった、、、許してな。」
そして、
「永倉、、、悪かったな、、お前は家族のもとに帰つて、子供を大事にな。。」
「二人とも本当に、無理なことをさせて、すまなかった」
と土方副長は池袋警察に向かった。
斉藤一郎、3番隊隊長は独り身であったので、土方副長に付き合うことにした。
反ぐれ大和の芹沢隆一を排除した、反ぐれ新選組は、また、以前の新選組に戻った。
土方副長たちの噂は、反ぐれ仲間たち、全国の反ぐれ集団にまで広まった。
御影守にも伝わり、事後処理は行われた。
そして、御影守は刑が決まってから、土方副長、斉藤一郎に面会した。
御影守は土方副長に後のことは心配するな。。。近藤局長たちと留守は守るからと。。。。
土方副長と斎藤一郎の刑は、それぞれに10年、8年と決まった。
永久に会えないわけではない、、、時期が来ればまた、会えるのだ。
反ぐれ集団「新選組」の誠の旗の揺らぐところで。。。。




〇第三話「風雲児将門」
関東の地を駆け巡った侍「一代の武将」
、、、、「朱雀天皇に対応した新皇」

(1)相馬の小次郎

平の将門は日本の第50代桓武天皇の皇胤で、平氏の姓を授けられた、高望王の三男の鎮守府将軍の平の良将の子ども。
父、平の良将は上総国佐倉に領地があった。
母の出身地は相馬だったので相馬で育ったので、、、。。
「相馬の小次郎」と言われていた。
若いころは京都で軽輩の役職についていた。
平の将門は38歳で討ちとられた。
若くして関東で暴れ、平定したが、時の朝廷と争いがあって、反逆者として戦いに敗れた。
悲運の武将であった。
一時は筑波山に兵を進め、威勢と名実は関東一円に鳴り響いた。
下野、武蔵、上野、の5か国を支配し、国家へ対する反乱は無かった、私戦はあったが、、、、
平の将門は馬が好きで、こよなく愛していた。
下総の国、常陸の国に広がった平氏一族の抗争が関東一円にひろがり、将門は勢いに乗り、国府を襲撃した。其の際に
「印鑑」を奪い、京都の朝廷に対して「新皇」を自称した。
そして、東国の独立を計り、朝敵となった。
新皇即位後2か月で、藤原秀郷、平の貞盛に討伐された。
「承平天慶の乱」
死後は御首神社、築士神社、神田明神、王国神社に祀られる。
満38歳で討伐される。


平将門は青年のころは京都御所の「北面の武士」として、天皇の護衛にあたっていた。
しかし、京都は公家の人たちが出世をして、天皇の子孫と言っても武士たちに出世の道はなかった。
そこで、将門は関東佐倉の領地に戻った。しかし、国司源護の娘と婚姻が決まっていたにもかかわらず、国香達叔父に嫁ぎ、彼の父の所領は3人の叔父に分配されていた。
そして、将門は武力を持って、その所領を取り返した。
また、将門は朝廷に不満を持つ者に押されて、次々に国司を襲い、その所領を広げたいった。
関東の全土を収めて「新皇」に即位したのであった。
将門は領民にも人気があり、弱い者の味方をして、増税を緩めていった。
朱雀天皇のときに朝廷へ出向き、罰に服したこともあった。
しかし、恩赦により、許されて国も途へ戻った。
そして、度重なる国司の悪政に立ち向かい、朝敵なってしまった。
相馬の国での「相馬の小次郎」時代は馬をこよなく愛し、製鐵事業にも力を注いだ。

(流れ星が輝いた)
平の将門の末裔と言われている、、、平正義は今年も大学受験に失敗して、神田明神にお参り来た。
神田明神は平の将門が祀られているというので、気の弱い正義は祈願に来たのであった。
本当に自分は平将門の末裔なのかと疑いたくなった。豪遊であった平将門には似ても似つかぬおとこなので、、、
38歳で討ち死にするまで、弱い者の味方、農民を助けて、朝廷に歯向かった武者には到底かけ離れているような気がしてならない。。。
しかし、家系図によれば間違いなく平将門の末裔であった。
そんなことを思いながら、神田明神にお参りしていた。
突然、雨が降りだした、、、かなり強く降りだしてきた。
空は暗く、、、雷まで鳴り出した。
春の晴れたいい日だったので、正義はびっくりした。
神田明神の軒先で雨宿りをしていた正義の目の前が光った。
何時しか、正義の目の前の景色が変わった。
そして、春なのに珍しく、雷が落ちた、、、正義の前に有った大木に、、春雷か。
その雷が鳴りやんだら、、、さあつーーと空が明るくなった。
不思議な光景だった。
そして、何事も無く、正義は神田明神を後にした。
神田明神をお参りしてからの正義の心に変化が起きた。なにやら、心が大きくなったような。。。本当に正義は変わったのであった。

(平の将門の墓参り)
平正義は神田明神での春雷に会ってから、自分の先祖である平の将門が気になった。それで、墓参りをしたのであった。
春の桜花が咲くころの昼頃だった。
不思議なことが起きた、、、、正義が墓参りをしていた時だった、突然に雷が鳴り始め、雨が降り出した。
先日の神田明神へお参りしたときと、同じだと正義は思った。空も暗くなり、一転周りの景色が変わった。
そして、またまた、春雷が落ちた。近くの大木が割けた。
そして、正義は不思議な気持ちになったような。。。
雨が酷くなったので、走って近くのお店の軒先に入った。
正義は二度も同じ目に遭い、、先祖の将門が怒りを表しているように思えた。合戦で討ち死にした、先祖が、将門が何かを言いたそうに思えた。戦いに敗れ、朝敵となり、京都の三条河原にさらされた平の将門が怒りを春雷になって、自分に伝えたいような何かを感じた。
38歳で合戦に負けるまで、農民の見方となって、朝廷に対抗していった将門にも言い分があったような。。。
増税を課していた国司に何かを言いたかったのでは、、、、
親が預かった所領を、叔父たちが奪ったことへの腹立ちがあったに違いない。。。また、自分と婚姻関係にあった女性を奪った3人の叔父に対しての怒りもあったと思う。
その親族の争いがひろがり、将門はそれらの国司を襲ったのであった。
そして、関東全域を制圧したのであった。
その勢いで「新皇」となり、朝敵となってしまったのであった。。。。
正義は思った、、、、もしかしたら、なりたくて朝敵になったのではない、、、時代背景の中で、成り行きで朝敵になったような。。。
最後にたたった戦で、額に矢を射られて討ち死にしたために、さらし首になってしまった。歴史の悪戯のような。。。
生きて、庶民のための武将でいたかったような、、、
そんな気がする正義であった。
まだまだ、生きたかった平の将門が春雷になって、この世に落ちたのかも知れない。



(2)平の将門は生きている、、、心の中に
正義も神田明神をお参りして、春雷にあった翌年に東大法学部に入学した。なぜか、急に成績が良くなっていたのであった。、、、、平の将門を心のどこかでお参りしてから、全てが、人生が前向きになった。
大学もさほどに勉強しなかったが、成績も良かった。
大学3年の時に司法試験を受けたら、偶然なのか受かったしまった。
平の将門を祭ってある神田明神をお参りしたり、墓参りをしてから、何かついていた。
正義は心のどこかで、先祖の将門が見守ってくれているような、、、そして、正義を引き上げてくれているような気がしてならなかった。
司法試験に合格したときに、東京永田町にある「将門の首塚」をお参りした。
自分ではお礼のつもりだった。
この時も空が晴れてたのに、首塚に着いた頃に雨が降り出した。そして、冬だったのに雷が激しくなりだした。
正義がお参りしていた時に雷が落ちたのだ、、、、正義の近くに、、、そして、正義は気を失った。
余りにも激しい雷で、正義は自分に落ちたような気がして倒れた。
気が付いた時には病院だった。
正義は夢を見ていた、、、、気を失っている間のわずかな時間だったが、、、
夢の中に先祖の平の将門を見たのであった。
そして、、、「正義、、、目を覚ませ、、、お前にはやることがある、、、わしに代わって、、、」
後は言葉にならなかった。
正義は目が覚めて、、何かが頭の中をよぎった。」
それが何かは分からなかったが、、、後で知らされた。
将門が夢に出てきたことで、正義には力が湧いてきたような気がした。。。今までと違った活力のようなものが。。。
なんか生きているような、、、、
それがなんだかは、後でわかってきた。
その晩、家で目が覚めた正義の枕元には、、、平の将門がいた。
そして、「正義、、、わしの念力を与えるから、これから不合理なことには立ち向かえ、、、弱者を救え」
と、、、平の将門が見えたのであった。
「人には見えないが、、、正義、お前にはわしが見える筈じゃ、、」と
正義は枕元に立つ、平の将門を見つけてびっくりした。

(3)将門と今風を暴れる
正義は大学を卒業して、裁判官になった。日本の法治国家に不満は待っていたが、出来ることなら、自分が関係して改善していこうと腹を決めたのであった。
いろいろな問題が起きるとは思うけど、悪に対しては敢然とたちむかっていこうと。。。。
正義が最初に担当した事件が汚職関係の裁判だった。
第一土木建設株式会社に絡む裏金工作だった。裏金工作とい言っても10億円からの脱税であった。
国税が摘発した脱税額であった。表向きは経理上は綺麗に処理されていた。
下請け会社の毛利開発興行株式会社との取引であった。経理上はつじつまが合っていた。
しかし、毛利開発興行への経理監査が入った翌日に、経理係長の大内一が自殺をしたのであった。
余りにも突然であり、偶然だったので、警視庁捜査二課はその自殺を疑った。
捜査にあたったのが赤垣警部補だった、、、正義とは大学の先輩後輩の中だったので、情報交換を行った。
警視庁からの報告書では捜査半ばではあるが、、大内係長の自殺と今回の汚職には何かかかわりがあるような。。。
そして、その捜査結果待ちになった。
正義判事のもとには、上層部より内示が出ていた。大内係長の自殺は仕事の過労が生じての事故であり、経理上の不正はなかったということで処理をするようにと。。。。
正義は納得しなかった。
いつもの内部の圧力で捻じ曲げられた判決だと思った。
逆らえば、、正義の立場は危うくなる。
しかし、上からの力で抑えられた判決には承服しかねた。
さからっても、申し立てしても、覆ることは無かった。
汚職や贈収賄、、、談合などの経済トラブルは政治家や経済界の有料者の圧力が加わり、、うやむやにされてしまう。
日本の法治国家のインチキ判決が出るのであった。
無罪にはならないが、、、、「執行猶予」つきの判決が。。
無罪と同じだよ、、、、犯罪者が野に放たれ、自由の身になるのだから、、、、
可笑しいよ、、、本来は実刑だろうが。。。
正義は許せなかった。
法を犯した犯罪者を自由の身にすることは、、、罰するべきだと。。。
正義は誓った、、、執行猶予になるべきじゃない犯罪者は、罰するべきだと、、、
今回の事件も詰めていくと、、、企業間には不正があり、一人の人間の犠牲で隠してしまっていた。
正義は、、、将門に言った、、、「将門じいちゃん、、、力を貸してくれ、、、どうしても許せないんだよ。」
春雷で出会ってから、将門はいつでも正義の呼び出しに応じた。
「正義、、、困ってるようじゃのう、、、昔なら邪魔な奴なら殺してしまえばいいのだが、、、今はそうはいかぬだろう。。一度、わしを自殺した大内なにがしの墓前に連れて行け、、、何か見えるかも知らないから、、」
と言うことで正義は、、、人には見えぬ将門を連れて行った。
正義は裁判官と言うこともあって、自殺した大内係長の墓前に伺った。大内係長の自宅は千葉市郊外にあった。質素な戸建てのたたずまいであり、今は無くなった妻の和代が子供二人と住んでいた。
「ごめんください、、、、平と申します」と言ってお線香をあげた。将門も一緒に手を合わせた。
すぐに将門じいちゃんは正義にささやいた。
「この仏は殺されたんだよ、、、恨みを残しているな」
正義は将門じいちゃんに、「わかった、、、もし、わかったら、どうして殺されたか聞いてみてくれ、、」
また、見えるなら「誰に殺されたかも。。。」
将門じいちゃんには死の世界が見えるらしい、、、
正義は仏壇にお参りしてから、、、俄然、やる気を起こした。
「将門じいちゃん、、、これからも教えてな、、、法制会の闇を暴いてやるぞ、、、」
帰りの車の中で正義は燃えていた。
人を殺しておいて、汚職をしておいて、平然と生きている連中を身逃せなかった。
正義には将門と言うこの世のものでは無いが見方がいたのであった。

(正義、正義に刃を振るう)
正義が今回の裁判の内情をばらすことで、裁判所内は大騒ぎになるだろう。。。正義は埋もれさせないように、報道関係にも手を回していた。
「将門じいちゃん、、、今回俺がやることは、早い話が裁判所に反旗を翻すんだよ、、、、将門じいちゃんが朝廷に逆らったことと同じくらいの事をやるんだから、、、見守っててくれよ、、、」
正義は覚悟を決めた。
報道関係は読朝新聞で報道する準備をしていた。警察関係は警視庁赤垣警部補に暴露を頼んでいた。
新聞が出る前日に新聞社の明石記者から連絡が入った。
「平、、、すまん、、、上からの指示で発売中止がでたよ、、、仕方がないから、、、俺も首覚悟で、SNSで流すよ。。」
「そうか、ありがとう、、、無理すんなよ」
と電話を切ったら、警視庁特別捜査班の赤垣警部補からも捜査中止の指示があったとの事だった。
仕方がない、、、正義は裁判所内での反旗だけでも翻そうと行動を起した。
なんとも凄い、、、圧力だった。。。
日本の政界、財界の圧力と言うか、、、共同戦線は凄かった。
握りつぶそうとしている汚職事件を、、、、正義は何としても逆らい、表沙汰にしようとしていた。
新聞記者の明石記者がSNSで拡散したので、このニュースは広まった、、、、裁判所内の裏ばなしであり、汚職のもみ消しの話しだったので、、、大衆週刊誌の話題となり、もはやかき消せなくなっていた。
SNSで拡散されて翌日には裁判所には報道関係の記者がむらがり、、、更には圧力をかけたとされた民友党の事務所にも報道関係者が押し寄せていた。
勿論、警察、検察関係にもである。
最近にないできごとであり、日本の汚職事件の急所に攻め込んだ事件なので、、、報道関係各社は逃がさなかった。
ニュースを圧力によって、握り潰していた大手新聞社も乗り出してきた。
法曹界も逃げきれるものではなかった。ここまで暴露されてしまうと、今までの法曹界のやり方に不満を持つものも現れた。
平正義は判事会から呼びつけられたが、覚悟が決まっていたので、堂々と渡り合うつもりでいた。

(正義、、、政府に反乱を起こす)
正義が起こした裁判所における反乱は各方面に広がった。
正義は裁判官になりたてなので、下級裁判官であった。
日本の裁判官制度では下級裁判官は高級裁判官の任命制度で決まるのであった、従って、裁判官の世界では高級裁判官には逆らえなかったのであるが、、、あえて、正義は逆らったのであった。
来年は左遷にさせられて、僻地に飛ばされる覚悟であった。
また、そうなることを防ぐためにも「世論」を利用したのであった。
できる限りのマスコミを味方にして,今回の反乱を起こしたのであった。
出来るだけ派手に、出来るだけ大袈裟に演じたのであった。
政治の世界では民友党幹事長の汚職事件をさらけ出して、警視庁、検察庁も抱き込んで汚職収賄事件を立証し、当該会社を脱税汚職違反で告訴しての喧嘩であった。
まかり間違えれば、自分が排斥されてしまうのであった。
今回の正義の反乱は計画的にうまくいったのであった。
しかし、国の力は恐ろしい。。。
これから先に何が起こるか分からない。
どんな罠が待ち構えているか分からないのであった。
正義は本当に最新の注意を払って、国に対抗していかないと、、、
反乱は道半ばであった。
将門が失敗したのも、国の持つ凄さ、底知れぬ力であった。
「正義、、、これからが正念場だから、、、念には念を入れたな。。。」
「そうだな、、、将門じいちゃん、、、これからもよろしくな、、、反乱を成功させるためにも」
正義は将門じいちゃんと、、起こした反乱の道を切り開いていくためにも、、、神田明神にお参りした。
前途多難な法曹界への反乱、、、弱気人たちのためにも改善しないと。。。。

(下級裁判官制度により、、戦いには勝ったが、、、制度に負けた)
日本の法治国家の仕組み、、、下級裁判官と上級裁判官せいどにより、正義は裁判所内に反乱を起こして、裁判には勝った。。悪には勝ったのであったが。。。
裁判官制度に負けた。
案の状、翌年の移動で地方へ飛ばされた。裁判官としての出世の道を閉ざされたのであった。
正義は覚悟はしていたが、国の守りの壁は厚った。
結果的には国は、何も失っていなかったのである。正義ひとりのわが身だけが痛みを与えられた。
これが国か、、、、法治国家化、、、凄いと思った。
個人的には勝利したと思っていたことが、、、全て無になった。
国とは害のある人間、無用となった人間は切り捨てられていくのだった。
どんな地位にいるものでも、権力者でいても、金力者でいても、、、国と言う化け物は必要でないものは切り捨てていく。。。恐ろしい生き物だった。
出来上がった国に対抗するものは、容赦なく消されていくのであった。
そして、次に用意された権力者、金力者に入れ替わっていくだけであった。
国と言いう入れ物は魔物は何事も無く生き残っていくような。。。
今回も正義はつくづく思い知らされた。
「将門じいちゃん、、、怖くなったよ、、、国が。」
「国民を守ってくれるはずの国が、平気で人を殺し、法律を曲げていく。。。本当に怖いな。。。」
「将門じいちゃん、、、いくら強くても、弱者の見方でも。。。殺されてしまうのが当たり前だっよな。。」
「そうじゃな、、今考えてみると、わしも甘かったな、、、
正義、褌を締め直して掛かることにしよう。。。」
正義と将門じいちゃんは唸り合った。
正義は島流しにあったのだから、、、昔の「流人」と同じだ。
時間を待つより仕方がない。。。時の流れが呼び寄せてくれることを祈るより仕方がない。。。。
正義は時間があった、、、もう一度法律を勉強した。
島流しになった沖縄で、正義にも連絡があった。
一緒に戦った警視庁の赤垣警部補は今は、、、北海道の田舎交番勤務となっていた。
なんとも凄いと思った、、、反旗を翻したものは行き殺しであった。
新聞記者の明石記者は解雇になり、今はフリーの事件記者をしていると、、、、
正義は誓った、、、、自分に。。。必ず帰り咲いてやると。。。時間が経てば状況も変わると、、、
そして、自分が一番変わってやると、、、成長して見せると。。。
その時に初めて、本当の反乱が出来ると。。。。