新「特務社員、、、光一郎」献残屋藤吉郎



1)(ボンボン特務社員, 光一郎誕生)

国一平のもとで3年間、訓練を受けた光一郎は何とか特務社員としての合格点をもらった。

国一平特務社員は当初はボンボンで、ダメだと思っていたが、時間が経つにつれて、捜査員としての器量を現し始めたのであった。

そして、3年間、国一平の特訓を受けて、知恵も、、、格闘技も一流になり、射撃の腕前も上達した。

そして、ボンボンなりに、親を利用して事務所は構えた。

名称も「ボンボン特務事務所」と。。。。

身辺警護から、探偵業務までとして、結婚したばかりの妻、あのじゃじゃ馬こと美鈴が相棒として始まった。

国一平は二人のコンビはいいと思っていた。

何かあれば手伝うこととしての出発だった。



2)(七光りな身辺警護、、、初めは仕方がないか、、、)

ボンボン光一の事務所は開いたが、初めから仕事依頼は来なかった。そんな美味い話はないものだ。

ボンボン光一の父親がお情けで、仕事を回してくれた。

港湾の事業の貸倉庫の管理だった。

芝浦桟橋の三川商船の倉庫の番人だった。最近、倉庫内に保管してある重機機械の小型が盗難に遭っていたのであった。
警備保障としては一番優しい、倉庫番がいいのではと三川汽船の社長の温情であった。

ボンボン光一が考えたいたほど、簡単ではなかった。何せ、倉庫が広くて、デカいのであった。

そして、エアコンもないので、夏ではなくても暑くてたまらなかった。

ボンボン光一は始めたばかりなので、社員一人と二人での番人だったので、きつい仕事だった。

自分で選んだ仕事だから、辛抱だつた。

初めから身辺警護のような、ガードマン的なスマートな仕事ではなかった。

三川汽船の荷物は重機ばかりではなく、多種多様な荷物が入ってきた。それが同じ倉庫内に積まれるのであった。

三川汽船から言われたことがあった。

入荷する荷物には注意するようにと。。。。時には違反物も入ってくるので、、、と。



3)(新米特務社員のガードマン情話)


ボンボン特務社員は光一と、新入社員とじゃじゃ馬の美鈴の3人での出発だった。

親の七光りで委託された倉庫番が最初の仕事だった。

倉庫内は広く、暑くて、やりきれなかった。しかし、新妻のじゃじゃ馬が元気だったので、光一は救われた。

最初の1年は何事も無く、倉庫番をこなした。

2年目に事故が起きた。

倉庫番を軽く見ており、そ番人も、簡単と鷹をくくっていた。

しかし、世の中には悪人はいるものだ。

管理する荷物と中身を確認をしていなかったのであった。

そして、棚卸の時に不祥事が発覚したのであった。

いつの間にか、中身をぬかれていたのだ。

簡単と思っていた倉庫番でミスをしたのであった。

それからは倉庫内に搬入する品物の確認を必ずするようにしていった。初歩の間違い、、、恥ずかしかった。

倉庫番も3年が過ぎて、一人前になった。

そして、身辺警護の仕事が来た。

前職の国一平が紹介をしてくれたのであった。

ボンボン警護の光一は張り切った。



4)(ボンボン警護の初仕事)


ボンボン警護に紹介された身辺警護の仕事は、有名女優の警護だった。最近脅迫状が届き、身の危険を感じたプロダクション事務所が自宅からの送り向かい、仕事場での警護であった。

我儘な女優だったので、国一平から助言があった。

この我儘な女優の身辺警護が出来たら、大概のガードマンは出きるから、頑張れと。。。

やってみてわかった事は、、、まず。時間がルーズであった、予定通りに行動をしないのであった。

そのくせ、予定通りに仕事の時間が間に合わないと怒る、、、怒鳴ると。。。

とにかく、破天荒な我儘な、半分気ちがいのようだった。

仕事場での時間がずれて、待ち合わせが長くなった時に、自分勝手に買い物に出かけけて、暴漢に襲われたことがあった。

ボンボン光一の機転が利いてたので、先回りして暴漢からも守ることが出来た。

また、ある時にはじゃじゃ馬が相棒の時だった。

買い物で勝手に動き回り、じゃじゃ馬が女を見失った時があった。

その時、じゃじゃ馬の美鈴は呆れて,探さなかったのであった。

偶然に、戻ってきて、、、じゃじゃ馬に、、、

「どうして、、、私を探してガードしなかったの。。」と言うので、、、

じゃじゃ馬は「ふざけるなよ、、、たかが女優の分際で、、

ふらふら歩きやがって、、、」

と言い返したやった。

それからその女優は身辺警護を頼んで来なかった。

ボンボンの初仕事、、、身辺警護は失敗だった。





5)(ボンボン警護と捕り物控え)


国一平から紹介された身辺警護は失敗に終わった、ボンボン光一の相棒でもあり、新妻のじゃじゃ馬美鈴の短気で、ガードマンの仕事がダメになった。

そこで国一平が、自分たちの身辺警護会社の社員一人を執行させることにした。国一平の愛弟子ともいうべき、合図公平をボンボン警護に。。。

「光一社長、、よろしくお願いします」と、出向いてきた。

「公平さん、お願いします、、、助かります。」と、、、

そして、公平が一つの仕事を持ってきてくれた。

仕事は大手企業の社長の身辺警護であった。

双葉企業開発株式会社といって、最近伸びてきた、IT企業であった。

株式会社の株式売買での取引で問題を起こしていた。早い話が「会社乗っ取り」である、、、その取引に広域暴力団「関西聯合睦会」が絡んできたのであった。

合法的な株式売買取引であったが、無理難題を押し付けてきたのであった。

そして、脅迫状が送られて来たのであった。

今回の株式売買取引が合法的であっても、暴力と言う圧力をかけてきたのであった。さらに政治的圧力を、、、

双葉喫行開発は若手企業もあって、経験も浅かったので、先方の悪行に、暴力に、金力に、政治的な圧力にあおられ気味になった。

そして、将来において商売ができない状態に追い込まれるような気がしたのであった。

更に、双葉企業開発の青木雄三社長が暴漢に襲われたのであった。その時はボンボン警護の光一と公平がガードをして、無事だった。

しかし、度重なる襲撃に対して、青木社長は恐れを覚えてきたのであった。

それでも今回の企業買収をやめなかったらとの脅迫状が届いた。「家族の危険を知らせてきたのであった」

青木社長はボンボン警護だけのガードだけでは心配になり、警察に届けたのであった。

しかし、関西聯合睦会の脅迫は止まらなかった。

警察は動いたが、関西聯合睦会は脅迫をしてきた、末端のやくざ連中が逮捕されただけだった。

青木社長が暴漢に襲われたのは反ぐれ連中とのトラブルでの襲撃とされ、、、元の企業買収の事件とは切り離されてしまった。

そこには捻じ曲げられた警察官僚の圧力もあった。

従って、それからも「いやがらせ」「横やり」はあった。

日本の経済界では政治力、暴力、警察官僚の歪みなどが絡んで、警察に頼んだから、治まるということは無かった。

ボンボン警護の光一は、、、

「青木社長、、、徹底的に戦うか、全面的に折れるかですよ」

「覚悟を決めてくれれば、、、ボンボン警護はやり遂げますから。」

と、ボンボン警護の光一は告げた。



6)(ボンボン警護の覚悟は、、、)


双葉企業開発の青木社長も若かった。青年の木の一人として、未知の世界との遭遇もしてみようと思った。

人生は一度きりだ、、、異次元世界のやくざに屈することはいやっだった。

ボンボン警護の光一社長の熱意に賛同して、世の悪に対抗してみたくなった。

やくざ世界がどんな悪辣非道かを覗いてきたくもなったのである。

「わかりました、、、青木社長が覚悟をしてくれたなら、とことんやります、、、そして、青木社長の身辺は警護します」

「どうか、よろしくお願いします、、、私ができることはすべてやりますから、、、」

今回の「関西聯合睦会」も本腰を入れて,株式売買の取り決めの邪魔をしてくるはずであり、やくざとの抗争であるから、命がけであった。

やくざが無理難題を仕掛けてくるときは、やくざを前面に押して来るので、関西聯合睦会は人殺しも覚悟で攻めて来る筈だった。

知恵戦争でかなわないときは、「暴力」そのもで襲ってくるのであった。

青木社長は独身だったので、暴漢からは守りやすかった。

手を挙げての戦争だったので、、、

青木社長の身柄を守った、、、二人で交代で泊まり込みでガードをした。

関西聯合睦会は毎日、手を変え品を変え、嫌がらせと、襲撃を切り返した来た。

ボンボン警護の光一は告げた、、、、「同じことの繰り返しで、相手はやってきますから、、、辛抱してください」

そんなある日、関西聯合睦会の若い衆が襲ってきた。ゴルフ場からの帰り路だった。田舎の山道なので銃撃してきた。

光一たちは相手にすることなく、逃げ切った。

しかし、根を上げない青木社長に恐怖を与えた。

深夜、自宅に暴漢が襲ってきた、、、10人程度の銃を持った集団だった。光一と公平も応戦したが苦戦した。

二人は負傷までした、、、その上、青木社長の自宅が炎上してしまったのであった。

そして、関西聯合睦会はその晩に襲撃人数を増やして、青木社長を連れ去ってしまった。

この襲撃には光一も公平も参った。

その話を聞いた、国一平特務社員が乗り出した。

そして、秘密裏のうちに、国一平特務社員が後始末をしてくれた。

翌日の新聞にやくざ同士の仲間割れで、銃撃戦があり、やくざ多数が死亡したと、、、、



7)(闘争の最後は、、つゆと消えてもらう)

国一平特務社員の考えは一つだけである。世の中の悪者は邪魔なだけだと、、出来ることなら消えてもらう。

怖い恐ろしい思想の持主であった。人を困らしたり、悪事をしたり、人を殺したりする人間はいらないという。

なんで、悪人が世の中を闊歩して歩いているのかと、常に思っていた。

だからと言って、聖人君子ばかりでは面白くない。

悪人がいる、、、その悪人を退治するということが善人である人間の役目なのだ。

この世のなか、悪人がいて,善人がいるのである。

本当に面白い、、、悪人がいるから、その悪人を捕まえる警察がある。初めから、決められているような。。。

悪事が起こらないように、身辺警護をしたり、泥棒が入らないように戸締りをしたり、、、人には守ることが義務のような、、、

今回もやくざから狙われて、最終的にはそれらを撃破して守る、、、、

人はやられっぱなしではない、、、侵略されればやり返す、、、そんな本能的な知恵があり、行動をとるのだ。

本質的には闘争本能が備わっているような。。。

ボンボンガードの光一も、持っていたのである。闘争本能を、、、

この世のなか、やくざがどうのこうの言う前に、人にはそれぞれが持っているのだった。

最終的には守るためには「人殺し」は出来るのであった。

誰にでも殺人行動を起すことが出来る。



8)(人は誰でも己を守ることが出来る)

ボンボン警護の光一も思っていた。自負していたのであった。その覚悟が、心構えがあったからこそ、どんな困難にも、暴力的な行為にも対応して、身辺警護と言う危険な仕事にも立ち向かっていたのであった。

しかし、そうではなかった。

大物政治家と言われ、人格的にも人より優れたと言われた、

民友党幹事長の坂上藤十郎が暴漢に襲われた。地方選挙の応援会場でのことだった。

その時、ボンボン警護の光一も、国一平特務社員に頼まれて、応援の警護にあたっていた。

ボンボン警護の光一は民友党幹事長の坂上藤十郎のすぐ後方をガードしていた。

そして、暴漢が襲ってきた、3人がかりであり、拳銃と日本刀での決死の襲撃であった。

ボンボン警護の光一は立ち向かった。光一も以前よりは頑強になり、咄嗟に幹事長坂上藤十郎に多い重なり、身を挺してガードした。

すぐに国一平特務社員たちが、数人駆け寄り、暴漢を取り押さえた、

しかし、ボンボン光一は暴漢の発した拳銃に撃たれた。

幸いに腕だったので、命拾いしたのであったが、、、、

後が悪かった。数日後、ボンボン警護の光一が入院していた病院が襲われたのであった。

逆恨みの仕返しであった、、、光一は病院入院中だったので、瀕死の重傷を負った。

この時ばかりは、気丈夫な妻、じゃじゃ馬も病院で泣いた。

余りにもひどい負傷なので、、、、3人の暴漢で、手足を折られ、左腕を失った。

ボンボン光一は元気になってから、本当に怖いと思った。

やくざは殺すと言ってら、やるんだなと、、、自分の体の痛みを覚えた。

妻のじゃじゃ馬の美鈴は、、、

「命が有ったので、良かったよ、、、本当によかった、、、」

「ボン、、、やめよう、、ガードマンの仕事はやめよう。。

片腕、 片眼の光一でもいいよ。。。」とすがった。

じゃじゃ馬の目に涙が光った。

しかし、光一は腹の中で思っていた.

。。。いや、かんべんならね、、必ず仕返しはしてやると。。。

退院してから、光一はしばらく旅に出た。





9)(1年後、光一は帰ってきた、じゃじゃ馬の美鈴のもとに)


ボンボン警護の光一は負傷してから、1年たった、ある日にじゃじゃ馬美鈴のもとに帰った来た。

左目には黒の皮の眼帯をして、無くした片腕は義手を付けたいた。

「じゃじゃ、、、やっと、帰って来たよ、、、待っててくれてありあとう、、、」

「おかえり、、、よかった、、、元気そうで.片眼のボンさん」

駆け寄ってきたじゃじゃ馬美鈴を抱きとめた。

「おう、、公平に、、新米ガードマン、心配かけてっすまなかったな」

「今日から俺も、ボンボン警護に復帰するぞ、、、よろしくな」

ボンボン警護の事務所では光一が戻ったので、元気な声が響き渡っていた。

ところで、ボンボン光一を襲った関西連合睦会っでは、、、

幹部連中が集まって、恐ろしい相談をしていた。最後までとどめを刺せなかったのは失敗だった。

青木幹部参与はボンボン警護の光一には何度か邪魔をされて、襲撃を阻止されていたので、、、

「いいか、、、やくざの面子にかけても、ボンボン光一は獲るぞ、、、、奴の行動を見張れよ」

と、、、やくざ幹部会から指令が出ていた。

そんな状況を知らない光一は、単独行動をとった。

ボンボン光一は関西連合睦会への復讐心に燃えていたので。。。

しかし、関西連合睦会の動きを察した、国一平特務社員から注意が入った。

ボンボン光一を一人では行動させるなと、、、

そして、見えず悟られず、じゃじゃ馬美鈴が光一に張り付いていた。



10)(ボンボン光一は一人で探しまわった)


光一の頭の中には復讐心しかなかった。自分をここまで襲い,片輪にしてくれた恨みは強かった。

国一平特務社員が話しても、、、妻のじゃじゃ馬の美鈴が頼んでも、光一の復讐心は薄れることは無かった。

しかし、相手の関西連合睦会も光一を、今のままでは納得いかなかった。名前の通ったやくざが、、、広域暴力団が素人のガードマン風情に中途半端に許したのでは示しが付かなかったのであった。

いずれは二つのいがみ合いはぶつかると思い、、、国一平特務社員は特別に注意をしていた。

妻のじゃじゃ馬美鈴も四六時中、張り付き気を配っていた。

横浜連合睦会も事務所を変えていたので、光一にもなかなか見つからなかったのであった。

関西連合睦会が光一の行動を察して、尾行を始め、機会を狙っていたのである。

そして、ある夕方、ボンボン警護の事務所の入り口で、光一は襲われた。

横浜連合睦会は付け狙い、用意周到に5人のやくざ者で襲撃してきた。光一は普通ならやられている筈だったが、彼もまた準備をしていた。

襲ってきた3人を、義手に仕込まれていた拳銃で撃ち殺し、残りの二人を右手の訓練した拳銃で銃殺した。

あくまでも正当防衛を狙っての狙撃であった。

この状況を知った関西連合睦会は光一を銃撃したことで、暫く体制を引いた。

関西連合睦会はこの銃撃襲撃で捜査がはいり、首謀者の逮捕者が出たのであった。

ボンボン光一の復讐心は少しは治まった。





11)(ボンボン警護は片目のボンと異名を取り、恐れられた)


関西連合睦会のやくざ連中も今回の光一の襲撃で、警察の逮捕者も出たので、仕方なく一段落した。

ボンボン光一の事務所は妻のじゃじゃ馬美鈴と新米社員源氏守と3人での業務再開であった。

忙しい時に公平が手伝ってくれていた。

今回の関西聯合睦会との抗争で、ボンボン警護は信用がついて、ガードの仕事が増えた。

今回は町工場の「住田工業」と言う会社からの依頼であった。地元の反ぐれ暁からの手形取立の件での相談だった。

業者仲間の振り出した約束手形の裏書き保証の取り立てであった。不渡りになったので、全額支払ってほしいとの申し入れであった。

住田工業の住田社長はが確認したら、事実であった。

取り立てに来た反ぐれ暁の人と話し合いをして、期日を決めて、支払う約束をしたのであったが、、、

その間の担保を出せと言ってきたので困った、、、そこで、ボンボン警護の光一に連絡が入った。

そして、光一の父親と住田社長は仕事での付き合いがあったので、助けを求めてきたのであった。

連絡を受けた光一は住田工業へ向かった。

そして、待たせてあった反ぐれ暁の人間と会った。

片目の光一が入ってきて、挨拶をしたので、驚いて話が控えめになった。

「杉下と申します、、本日は手形保証している、住田工業さんにお支払いの件で伺いましたので、、、」

「わかりました、代理の三川光一郎と言います。。申し訳ありませんが、再度お話を聞かせてください。」

と、ボンボン警護の光一は説明を求めた。

そして、事情を聞いて理解した。

「ところで、不渡りを出した会社は、現在、仕事はしていますか、、、それともしていませんか」

と言う質問に、、、

反ぐれ杉下と言う人間が答えた。

「まだ、営業しています」と、、、

「そうですか、、、それでは、その債権回収の件は、振り出し人と話合いをしてからにしてくれませんか。。。

倒産して、全て、回収不能になってから、当社との話し合いになりますので、、、」

と言うことで話し合いがついた。

まずは法律的な解決をしたのであった。

裏書き保証した会社が完全に倒産して、支払い不能になってからの話をすればいいのであった。

「住田社長、、、調べて、保証した会社との話合い、準備をしておきましょう。。。」

と、ボンボン警護の光一は話をしたのであった。



12)(取り立ての話が飛んだ方向に、、、)


東京都墨田区内の反ぐれ暁からの取り立ては、ボンボン警護の仲介で話が付いた。不渡りを出した住田工業が一回目だったので、買戻しをすることで決着がついたのであった。

そのことよりも、反ぐれ暁の上部団体の関東連合紅葉会の因縁があったのである。

関東連合紅葉会の若頭青葉幸太郎が以前起こした殺人事件の裁判の証人をすることになっていたが、、、今回の手形の件で債権は無しにするということの要求がされたいたのであったが、ボンボン警護の仲介で債権は無くなった。

そのために、今度は脅迫が始まった。

暴力団が牙を向いて、嫌がらせ、脅迫を迫ってきたのである。

住田社長は警察に保護を頼んだが、四六時中ガードはしてくれなかった。裁判で証人をするならと言うことで、家族の脅しまで始まった。

住田社長の証人が無いと、殺人罪として立証できなかったので、関東連合紅葉会としても必死であった。

警察がガードしてくれないならと、、、ボンボン警護に再びガードを依頼したのであった。

「三川社長、、、ガードをしていただけますか。。。」

過去のガード実績をしていたので、家族の警護を依頼した。

関東連合紅葉会では、、、

「ガードをボンボン警護に依頼したようだ、、、、厄介だな」

「どうせなら、、、邪魔だから、、、一緒に潰してしまうか。。」と言うことになった。

関東連合紅葉会では再度、確認してからと言うことになった。

反ぐれ暁の杉下幹部が確認してきた。

「住田社長、、、どうしても,裁判には出ますか、、、証人は引き下がりませんか。。」

と言うことで、、、、

住田社長は「裁判には出ます、、、」と言って

覚悟を決めて返事をしたのであった。

ボンボン警護の光一も腹をくくって、ガードすることにした。

当然、警察にも連絡をして上でのことであった。



13)(住田社長、、、裁判に出頭)


今回の裁判証人問題では、、住田社長は警察と、、、ボンボン警護にガードされて、裁判に出席することにした。

それによって、関東連合紅葉会は最後の手段に出てきた。

裁判で証人されれば、、、間違いなく刑が確定する。

そして、事によれば死刑もありうるのであった。

そのために、関東連合紅葉会は必至であった。

関東連合紅葉会の若頭青葉幸太郎が有罪か無罪かので、命がけであった。

関東連合紅葉会では命知らずのやくざ者が、、、名を上げようとする馬鹿がいるので、、、ボンボン警護は用心していた。裁判が近くなってからはボンボン警護の光一が泊まり込みで警護していた。

警察関係も夜通し警護していた。

しかし、夜中に決死の暴漢が襲ってきた。

黒覆面で5人が住田社長宅を襲った。

ボンボン警護の光一はガードしていたが、一瞬のスキをついて、住田社長は襲われた。

銃撃されたので、住田社長は即死状態であった。

襲った暴漢は逃げて、犯人は分からなかった。

裁判は中止になり、、、事件は起きたが、暴漢がわからず、、、警察も犯人を特定できなかった。

誰が見ても、聞いても。。。関東連合紅葉会には違いないのだが、、、そうだとは断定できなかった。

このことがニュース流れ、、、ますます、やくざに関しては恐ろしくなり、見て見ぬふりをするようになった。





14)(ボンボン警護の光一は自分のふがいなさに、涙した)


住田社長の時は不覚を取った、、、トイレに行ってる、隙に乗り込まれたのであった。なんとも甘かった、、、

自分では警護に自信があった上に、家の中なので,ちょっと安心したようだ。。。一人の守るべき人間を守れずに失ったことが悔しかった。攻めるよりも守ることの難しさを痛感した。取り返しのつかないことなので、、、

ボンボン警護の光一は家族に、深く陳謝した、、、謝って,すむことではなかった、、、、

住田社長の無念を晴らさずにはおけなかった。なんとしても、襲ってきた暴漢を見つけ、その暴漢が今回の判決の犯人とつながっていることを証明しないと。。。

ボンボン警護の光一は決めた、、、、何が何でも見つけて証明すると。。。

そうしないと、いけないんだと、、、無念を晴らせないと。。いい聞かせた。

そして、ボンボン警護の光一は関東連合紅葉会に張り付いた。暴漢の一人は声に聞き覚えがあったので、、、その声を頼りに、来る日も来る日も。関東連合紅葉会の一人一人にあたっていった。

時間はかかったが、、、やくざ同士で自慢する話が聞けた。それを頼りに、襲った暴漢を探していった。

やっと、ひとりを見つけ、締め上げた。

暴行であり、暴力での締め上げで、吐かせた。

5人を締め上げ、証文を取った、、、、そして、警察に証拠固めをしてもらい、、逮捕にこぎつけた。



15)(ボンボン警護、暴漢5人を逮捕して、関連付ける)

ボンボン警護の光一は無気になっていた。自分が警護していたにも関わらず、警護者を殺されてしまったことに、悔いを残したのであった。

何が何でも、暴漢者を探して、判決を待っている関東連合紅葉会の若頭青葉幸太郎を有罪にするためには必要なことだった。

ボンボン警護の光一はその暴漢者を一人だけ分かっていたので、あらゆる情報を駆使して、探し出した。

そして、確保して、監禁したのであった。

何が何でも残りの暴漢を吐かせようと考えていた、違法行為は仕方がない、、、拷問に伏して、白状させようと行動を起していた。

光一も自分が、拷問にかけて、手を緩めなかったので、びっくりした。

最終的には残酷な拷問を遣って退け、のこる4人の住所探し出した。

そして、警察の力を借りて、全員を逮捕した。



  

16)(ボンボン警護も裏社会に名が通った)   


ボンボン警護の光一は今回は徹底して最後の始末まで済ませた。

自分が受けた警護の仕事で、依頼人を死に至らしたことに責任を感じていた。

その結果、命を懸けて仕返しをしようとしたのであった。

依頼人を殺した犯人をみつけ、最終的には裁判の被告人青葉幸太郎を有罪にするまではと踏ん張ったのであった。

ボンボン警護の光一も一流になってきたのであった、

ボンボン警護の光一は警護の仕事を始めて、最初から最後までを締めくくったのであった。

責任を果たしたような気がした。

金持ちの道楽息子に生まれて、初めて、片手、片目を失って、男としての仕事をしたような気がした、

これからは後ろ指刺されずに,警護の仕事ができるような気がした。

やっと、人を警護すること、守ることが分かってきた。

恋女房のじゃじゃ馬と一緒に、これからも命がけの警護をしていこうと思う。


17)ボンボン警護の新たな出発。。。

ボンボン警護の光一は今回の隅田工業の警護で学んだことが多かった。
狙われた依頼人の身辺警護ほど難しいものはなかったのである。昔からいわれれる様に、、狙うよりも狙われほうがたやすく狙えるという「剣客」の果し合いのようなものだということを。。。
守ることの困難さをしったのである。
これからの身辺警護は慎重に、きめ細かく計画的にやらなければということを,体で学んだのであった。
責めるよりも守ることの難しさを知ったのである。
昔の剣豪が戦う時に「守ることの難しさを説いているように」身を守ることの難しを言っているのであった。
責めるのは自分の都合で責められるが守ることは常に守りであり、、気が抜けないのである。
責めることと守ることでは「己の神経」の使い方がまるで違う、、、
その辺の武道の心得を修行しての旅でもあった、、、ボンボン光一であったのである。
心構えが違ってきたボンボン光一は、身辺警護に対応する時の気構えが変わってきた。。。
その気構えは警護される人にも伝わっていったようである、、、
その姿勢は警護を依頼する人々からも信頼されて、、、仕事がふえていったのである。
ボンボン光一は片腕片目になってから、、人格的にも成長して人からも頼られる警護員になってきたのである。。。
国一平からも「特務員」になったようだと、、、いわれるようになった。



18)ボンボン光一の特務員仕事が国一平から依頼された。

国一平から連絡が入り、、、ボンボン光一は国一平の事務所にむかった。
「光一、、、国会議員の有田由紀の警護の仕事が依頼されたので、お前、やってみないか」
と、、、身辺警護を頼まれたのである。
彼女は坂上藤十郎、民友党幹事長の息子の嫁さんで、将来を嘱望されている国会議員なのだが政界に敵が多いのであった。。。
しかし、坂上藤十郎幹事長は息子より、有田由紀を勝っているのである。。。何かと重宝狩り、有用しているのだった。
彼女は行動力が旺盛で、決断力があって、男勝りなのである。
坂上幹事長は常日頃から「息子藤吾と嫁の由紀が逆であれば」よかったと、、、
そんなことで、有田由紀議員もその地位を利用して、政治に辣腕を発揮していた。
内心思っていたのである。
民友党初の女幹事長になることを夢見て政治一身に働いていた。
そのような話を聞かされたボンボン光一は今回の身辺警護には興味を持ったのである。
やり手、女政治家かとも思い会える日を楽しみにしていた。
そして、国一平に連れられて、有田由紀議員の事務所を訪ねたのである。
ボンボン光一は思っていた人物像とは違っていたので好感が持てた。
気取った、気位の高い,いやな女を想像していたので思惑が外れたのである。。
国一平と有田由紀議員の事務所に入って、、
挨拶をされた。。。「はじめまして、、有田です、国さんから聞いていますので、、宜しくお願いします」と、、、丁寧に静かに頭を下げてきたのである。
「初めまして、ボンボン警護の光一と申します、、、宜しくお願いします」
と、、、ごく普通の挨拶をした。
ボンボン光一から見ると、、やり手の国会議員には見えなかった、、、
やさしいお姉さんにしか見えなかったので、、、光一は有田由紀議員をしみじみ見つめてしまったのである。
有田議員が不思議そうに、、「あら、、私の顔になにかついているかしら、、」
と、、尋ねられたのであった。
有田議員との面接は合格して、、決められた日に身辺警護のために来ることになったのでる。
最初は外出する際の警護であった。
ボンボン警護の光一は有田議員の予定表を貰い、、、緊急の場合は有田議員から連絡が来ることになった。


19)有田議員の警護について、、、


ボンボン警護の光一は今回の有田議員の警護に当たって、妻の相棒でもある「じゃじゃ馬の美鈴」と一緒に警護することにしたのであった。そして、、、訪問した最初の朝に妻、美鈴を紹介したのである。
「おはようございます、、先生、、、一緒に警護に当たる妻の美鈴ですので、よろしくおねがいします。。」
美鈴も丁寧に挨拶をしたのであった。
「おはようございます、、、有田です、、宜しくね、、、光一さん、素敵な奥さんですこと、、、」
送迎の車の運転は妻美鈴「じゃじゃ馬」がすることになり、、、ボンボン光一は警護に専念することにしたのであった。
「先生、、相棒の妻美鈴はあだ名はじゃじゃ馬というですよ、、、顔に似合わずに男勝りの猛者なので安心してください」
と、、冗談交じりの紹介もしておいたのである。
「そうですか、、、頼もしいですね、、、これから、長くお付き合いできるように頼みますよ、、、」
快く受け流してくれた。
最初の目的地である、、民友党会館についたので、、、有田議員が1時間ぐらい待つようにと言ってくれた。
その間は民友党会館の駐車場で待つことになったのである。
そして、ボンボン光一は会社事務所と連絡を取っていた。
久しぶりのじゃじゃ馬美鈴との仕事であり、、一緒に行動できることが光一にはうれしかった。
本当にいろいろあって、ボンボン光一は妻美鈴をどこへも連れてい行ってないので、すまないとおもっている。
事件が多すぎたし、、、怪我もしての入院もあった上に、心の癒しと称して旅に出たりして、本当にやさしくしていなかった。
ボンボン光一には出来すぎた妻であり相棒であったのである。
これからは時間を作って大事にしていきたい、、、心から感謝しているつまであった。

時間も経ち、約束の時間が来たので有田議員を民友党会館の玄関に向かいに行き、まっていたのである。。
有田議員が玄関から出てきて、車に乗ろうとしたときに、、一人の暴漢が襲ってきたのであった。
ボンボン光一が車のドアのところにいたので、よかったのである。
また、暴漢も日本刀を振りかざしてきたがボンボン光一にガードされてしまった。。
すぐに民友党会館の玄関でガードしていた警備員に取り押さえられたのであるから、、事なきをえたのである。
ボンボン光一は有田議員を乗せて、車のドアを閉めて、じゃじゃ馬に走らせた。
ボンボン光一は安全を確認してから車に追いつき乗車して、じゃじゃ馬美鈴にいったのである。。
「大丈夫だ、、、いいよ、、走って」と、、、
「先生、大丈夫ですか、、、怪我はありませんか」と、、安全を確認した。
有田議員は、、「大丈夫だよ、、、ありがとう、、、あなたは怪我しなかった、、、」と、、心配してくれた。
「先生、、、次の予定はどうしますか。。」と、、ボンボン光一はきいた。
「なんか、ケチが付いたようだから、、、今日は中止しましょう、、、家に戻ってください」と、、、言うことになり
自宅のある田園調布に戻った。
「あなたも、今日は休んでください、、、疲れたでしょうから」
と、、、言うことになり警護の仕事はおわったのである。


20)この世は「出る釘は打たれる」の例えの人生だ。

ボンボン光一の警護の初日に暴漢に襲われた有田銀員はショックだった。。何事もなくボンボン光一が無難に対応してくれたのである。
次の朝、田園調布の自宅に迎えに行ったが、光一から見ると元気がなかかった。
ボンボン光一の相棒である「じゃや馬の美鈴」が心配して、、、
「先生、、、おはようございます、、嫌いでなかったらボンボン警護の特性の朝のコーヒーはいかがですか、、」と、薦めたのである。
有田議員は「ありがとう、、、私、コーヒーが大好きなので、喜んでいただくわ。」と、、、美味しそうに飲んでくれた。
光一は心の中で「じゃじゃ馬美鈴」に感謝したのである。
「今朝は、、警視庁本庁へ行ってください、、昨日の事情聴取があるにで、おねがいしますね、、」と言われて、、、
桜田門の警視庁へ向かった
事情聴取はボンボン光一もおこなったのである。
犯人のことは詳しくは分からないけど、、、警察の話だと自由党政治に不満を持つ者の行為らしいと、、言われた。
一通りの調べが終わってから、^自由党会館の本部に行き、、、坂上藤十郎幹事長に報告をしたのだった。
「昨日は大変だったね、、、政治家をやって、有望視されると、これからもますます狙われるからな、、、気をつけてよ、、、」
と、、念を押されたのである。。
「しかし、あんたの頼んだ警護はなかなかいいな、、、安心したよ」
そのあとは他愛もない世間話をして、自由党会館をあとにした。
「光一さん、、、奥さんの美鈴さんも一緒にお昼をしましょう、、昨日のお礼と言ってはなんだけどね。。」
有田議員の馴染みのステーキ屋に連れて行つたくれた。
光一も美鈴も時間が取れなくて、ゆっくり食事をしていなかったような気がしたのである。
久しぶりに美味しい食事が出来たので二人は嬉しかった、、、そして、時間を作ってくれた有田議員に感謝した。
「光一さん、、、奥さんと二人で買い物をしたいのですがいいですか。。。」と、、光一を待たせて銀座を散歩したのである。。
1時間ぐらい光一は馴染みの喫茶店でお茶を飲みながら待った。
帰ってきたじゃじゃ馬美鈴がにこにこしていた。
「光一、、、有田議員に買ってもらったの、、、」といって、、スカーフを見せてくれたのである。。
「ねえーー美鈴さん、、これからは警護の仕事だけじゃあなく、、、お友達としても付き合ってくださいね」と、、二人の会話は弾み、ボンボン光一から見てもいい感じに映っていた。
朝の有田議員とは打って変わって、いつもの明るい議員になったいたのである。

20)有田議員視察の幼稚園で、、

いつものように有田議員を迎えに行き、、ボンボン警護の光一とじゃじゃ馬美鈴は車に有田議員を乗せて、今日の目的地である「台東区立幼稚園」に向かった。
少子化対策の一環としての教育指導での保育士の指導ぶりの見学と父兄の意見交換会を兼ねての視察である、、、
朝の一時間が終わるころだった。。。。「きやぁーー」という叫び声で、
一人の暴漢が飛び込んできたのであった。
手には日本刀を振りかざして、、何かを叫びながらながら、、、何を怒鳴っているのか聞き取れなかったのである。
と、、、同時に暴漢の前にはボンボン警護の光一が立ちはだかっていた。
暴漢は「どけ、、どかないと殺すぞーー」と叫んでいたような、、、
ボンボン警護の光一は両手を広げた、暴漢の行く手を遮っていたので,暴漢が日本刀を突き出したのである。
光一は避けたかったけれど、、光一の後ろには逃げ遅れた子供がいたのであった。そのために、あえて光一は逃げずに暴漢の刀に刺さたのである。
ボンボン光一は刺されたままに刀を抜かずに、暴漢を抑えた、、、
そのために暴漢は動けずに、ボンボン光一に抑えつけられた。
後から飛んできたじゃじゃ馬美鈴に暴漢は投げ飛ばされて、御用となったのである。。。
警察官も来ての逮捕劇であった。
じゃじゃ馬が光一を心配したが、幼稚園の救護室で応急手当をしたので、、、
そのあとで病院へいった。
ボンボン光一の機転で素早く対処したので大事には至らなか、ったんである。
誰も傷つくことなく、怪我をしたのは光一だけだった。
有田議員は光一と美鈴に感謝した、、「ありがとう、、、怪我は大丈夫、、、」と、、気づかってくれた。
幼稚園の保育士さんたちにも参加してた父兄にも感謝されたのである。。。
そして、、、幼稚園児からも、、、「お兄さん、凄いな、、、怪我は大丈夫」と、、言われた時は嬉しかった、、、警護の仕事をしていて、よかったと思った。


21)有田議員、田園調布の自宅で監禁される、、、


有田議員の父親の有田勇三郎(もと民友党幹事長)が起こした脱税汚職での事件で恨みを残していたのである。
大日本発電機器(株)の東南アジア支社での脱税疑惑であった。
東南アジアタイでの発電事業に関して、「約3千億の発電施設」を設置した時の工事で、地元住民の労働賃金を膨らませての脱税である、、、
その工事の下請け業者である「東亜開発工業(株)」が、、その脱税贈収賄事件で、結論的には騙されて倒産をしたのであった。
東亜開発工業(株)の現地支社は悲惨だったのである。
倒産の原因は「脱税」とされ、同社の須永支社長が絡んだ「贈収賄事件」ということであったが、、
現地作業場での爆発事故で地元住民作業員が15名亡くなり、地元住民との賠償問題等のトラブルがおきたことであった。
そして、須永支社長が住民たちが起こした暴動で亡くなったことが大きな引き金となったのである。

有田議員の父親、有田勇三郎が民友党幹事長をしている時に起きた東亜開発工業(株)の脱税収賄事件では約三千億円の不渡りを出して本社も倒産をしたのであった。
親会社の「大日本発煙機器(株)」は現地法人である、東亜開発工業(株)を見捨てたのであった。そのあおりを受けた東亜開発工業(株)も資金運営が旨く行かずに連鎖倒産をおこしたのである。
タイの発電現場では爆発事故を起こし、、その損害賠償でも資金悪化が起きての崩壊であった。

東亜開発工業(株)の倒産が起きてから5年が経ち、、世の中から忘れ去られた事故であり、会社倒産であった。
そして、今朝は現在の民友党幹事長、坂上藤十朗が関連している、住藤金属(株)が脱税汚職疑惑で検察庁から特別捜査が入ったというニュースが流れた。
ボンボン光一とじゃじゃ馬美鈴は車の中でそのニュースを聞きながら、、有田議員の自宅に着いた。
じゃじゃや馬美鈴が車を玄関先に止めて、、光一が出迎えに出た。
その時、家の中から、、「きゃあーー」と叫び声が聞こえたのである。。ボンボン光一は玄関のドアを開けて中に走った。


22)有田議員宅に凶悪犯押し居る。。。

叫び声でボンボン光一は有田邸の中に飛び込んだ、、、応接間に入った途端に、、、
「そこで止まれ、、、動くんじゃぁない、、、動くと女の命はないぞ、、」と、、顔を覆面で隠した3人の男たちが有田議員を後ろ手に縛って立っていたのでる。。
ボンボン光一は、、「まずい、、参ったな」と、、内心思いながら立ち止まった。
すぐ後からじゃじゃ馬美鈴も入ってきたのであるが、、光一が入り口で合図をしたので止まった。
ボンボン光一は自分に言い聞かせた「落ち着け、、、」と、、、
そして、聞いたのである。
「わかった、、動かないよ、、何もしないから、、、あんたたちはどうして欲しいのか、教えて欲しい、、」
ボンボン光一は侵入した覆面の男たちに聞いたのだった。
「前の幹事長の有田勇三郎をここへ連れて来てくれ、、、話はそれからだ、、」と、、流暢な日本語で言ってきたのである。しかし、、光一も困った。
有田勇三郎は病院に入院中であったので、、「ここにはいない、、」と言って、
有田議員に突き付けた刀を引き下げるように頼んだ。
ボンボン光一も必死に説明をしたのである、、そして、有田議員が有田勇三郎の娘であることをはなした、、
「自分が人質になって、有田勇三郎が入院してる病院に案内するから、、」と、まで言って、、有田議員を抑えている男たちから引き離そうとしたのである。。。
ボンボン光一は一時的にも危険範囲から有田議員を守ろうと試みた、、、
黒覆面の男たちの一人が指示を出したのであった。
「あんたも一緒に来てもらうけど、、有田勇三郎の娘も病院まで付いて来い、」ということになった。
黒覆面の男たちのリーダー格の男は用心ぶかく、、じゃじゃ馬美鈴も一緒に運転していくことになったのである。
ボンボン光一は困った、、、有田議員も光一もじゃじゃ馬も一緒ではまずいと思った。
有田議員を一時的には救ったが、、病院での危機が迫ったのである。
世田谷綜合病院に着いた,黒覆面の男たちは車から降りずにぼんぼん光一に指示を出したのであった。
光一は黒覆面の男たちの目的が分からないので手の打ちようがなかった。
もう少し、様子を見るために、男たちの指示に従っていた。
黒覆面の男たちは一人のリーダーに従って動いていたのである。
有田議員が人質に残されて、、、光一と覆面の男がサングラスに変えて病院の中に入って行った。
そして,有田勇三郎が車椅子に乗って、光一たちと出てきたのである。
有田勇三郎を乗せて、、有田議員や光一達を乗せて走り出した。

 

23)有田議員の箱根別荘で、、、

有田議員と有田勇三郎を乗せたワゴン車は箱根の有田議員所有の別荘に向かった。
黒覆面の男たちは無言だった、、ただ、行く先を有田議員に告げさせて、、じゃじゃや馬が目的地向かい走ったのである。
目的地の別荘に着いてからは、黒覆面のリーダー格の男の指示に従って動いた。
リーダー格の男以外の二人は日本語が話せないようだった、、言葉の分からない言葉で指示命令を聞いて、その通りに動いた。
有田議員は後ろ手に縛られて椅子に座らせられて、、有田勇三郎は車椅子に座ったままでロープを掛けられた。
そして、ボンボン光一とじゃじゃ馬は二人で背中合わせにされて縛られたのである。
そのあと、黒覆面の男たちの別動隊がいたのであった。
連絡を取り合ったリーダー格の男が、その別動隊に指示をだしたようであり、、次の日に更に黒覆面の男たちが5人有田議員の別荘にやってきた。
一人の男が頭から袋をかぶせられて、よろよろしながら入ってきた。
「大日本発電機器(株)」の太田黒昭一社長であった。
その黒覆面たちのリーダー格の男が覆面を取り、、話を始めた。
「なんで、、お前たちはここに連れて来られたか、分かるか、、」と、、聞かれたが誰も答えることは出来なかった。ボンボン光一とじゃじゃ馬美鈴はしらなかったのである。。
リーダー格の男は言った、、「お前ら二人は、、関係は無いが、、警護みたいだから諦めてくれ、」
と、、言われても光一は内心、思ったのだ「ふざけるな、、、関係ないと言われても、、必ず、邪魔をしてやるからと、、」
今は黙って、事の成り行きを見守るしかないと、、、黙っていようとして、チャンスを待った。
「いいか、、俺はチャンスーという、、、今から5年前にタイのある地域でダム工事があった、、その工事の元受け会社が、、大日本発電機器(株)という会社で、その下請けの東亜開発工業(株)が実際の工事をしていたのであった。」
しかし、現場で爆発事故がおこり、、地元従業員が15名亡くなり、会社も倒産してしまい、、事故の賠償責任を取らずに、わずかな保証金で逃げたのであった。
当時の東亜開発工業(株)の須永取締役支社長が奔走してくれたけれど、、交渉中に山道で事故にあい、亡くなってしまったのである、、その上に東亜開発工業(株)は倒産してしまった。
その後別会社がダム工事は仕上げたのである。。
しかし、、爆発事故で亡くなった住民の恨みは残った、また、当時、住民労働者の為に奔走してくれた須永支店長の車事故は故意に仕組まれたことが分かったのであった。
その須永支社長の現地で一緒成って生まれた子供が「チャンスー」であったのである。。
現地労働者と須永支社長の子供たちが、その恨みを晴らすための暴動であった。
その現況が当時の権力者である、有田政調会長であり、、大日本発電機器(株)の太田黒社長と決めての報復であったのである。
時代の流れの中の経済関係や国同士の政治関係で起きた工事であったが、、その政治力を利用した企業の悪行は許されるものではない。
しかし、、企業という生き物は一人の社長が動かすものでもなかった。
「みんなでやれば、、怖くない」という群衆心理で動くのが会社組織なので始末がわるいのだった。
だから、誰を罰すれば済むということでもないのだ。
失敗をしたり、、大きな過失をした場合は、、一人が責任を取れば済むという問題でもないから、、復讐報復は難しい。
あえて言えば、、、会社の代表が「自分から責任は取って、潔くすればいいのだが、、今の世の中にはサムライはいない。。武士道を魅せるような男は居ないのだから情けない」
話を聞いていたボンボン光一には中身がよく見えた。
個人的な恨みを晴らすだけと風におめたのであった。
しかし、、男がいた、、有田勇三郎であった。
「チャンスー、、、話を聞いてくれ、、、あの工事の指示を出したのは私だ、、だから、
責任は私が取る、、、爆発事故に絡んだ事が不始末だったことは、、心から謝る、、
もし、出来るなら、私の持ってる財産を全て処分して、その少しでも償いたい、、
許してもらえないと思うけど、、私の命で償えたら許して欲しい。。」
と、、しわがれ声で頼んだのである。。
日本語の分かるチャンスーには理解できたが、、、他の黒覆面の男たちには分からずに、
今にも二人を殺す勢いであった。
チャンスーが言った、、、「みんなは駄目だと、、いってる、、殺せ」と、、
話を聞いたチャンスーは困った。
彼は思っていたのである、、、「殺せばいいものだとは思っていなかった」のである。。
チャンスーは仲間に話した。
それで、、「みんなで、一晩考えることにしたのであると、、」答えたのである。。。



24)ボンボン光一の逆襲

ボンボン光一は有田勇三郎のは話やチャンスーの話を聞いて、有田勇三郎をむざむざ殺させるわけにはいかなかったと同時にチャンスーにも殺しをさせられないと思ったのである。
箱根の別荘で光一は考えた。
夜中、黒覆面の男達も何人かは寝込んだ、、その間にボンボン光一は自分の義手を外したのである。。そして、縛られた縄を外して、、じゃじゃ馬美鈴の縄をほどいた。
それから、仕込んでおいた義手の中から「拳銃」を取り出し、じゃじゃ馬美鈴に渡した。静かに音を立てずに合図をしたのである。
ボンボン光一は義手に細工してある「刀」を右手に持って、チャンスーに近付いた。
その間にじゃじゃ馬美鈴は有田議員と父親の有田勇三郎をボックスの陰に隠したのである。チャンスーに近付いたボンボン光一は、仮眠に入っていたチャンスーに言った。
義手に細工した刀でチャンスーの首を抑えて、、、「仲間に言ってくれ、、やめろと、、」でないと殺すぞ、、
しかし、チャンスーは笑った。
「だめだよ、、俺を人質にとっても、、彼らはやめないよ、、無駄なことはするな」
と、、言ったのである。
仮眠していた黒覆面の男達は起きてきて、、小銃を構えて、、その様子を見た男たちはそろって首を振った、、、ボンボン光一は理解できた、、、
チャンスーを犠牲にしては出来ないという風な態度をとったのである。
ボンボン光一は、、「チャンスー、、お前の仲間たちは裏切れないようだ、、余程、お前が大事なみたいだな、、、」と、、言いながらチャンスーを諭したのである。
俺では信用出来ないかも知れないが約束するといって、黒覆面の男達の小銃を放棄させたのであった。
じゃじゃ馬の足元に小銃を置かせたのである。
「チャンスー、、元、政調会長の有田勇三郎が全てを投げ打って賠償に応じると言ってるのだから、、信用して欲しい」
「有田勇三郎の娘の有田議員も証言しているのだから、賠償保障の件は信用して、今回あの怒りは納めて欲しい。。」と、、話をしているうちに、縄を解かれた有田議員が連絡を取ったのか,別荘の周りには警察が取り囲んでいた。
そして、、様子を見て突入してきたのである。
ボンボン光一はチャンスーに約束をしたのであった。
「チャンスー、、、あんたとの約束は必ず守るから、、そして、連絡をするよ、、」
チャンスーたちを送り出したのである。


25)チャンスーとの約束

ボンボン光一はチャンスーとの約束は守りたかった、、有田勇三郎は約束を守ると言ってくれたのである。
娘の有田議員に命じて、手続きを始めるようにした。
有田勇三郎が、、大日本発電機器(株)の太田黒社長に言った、、、
「おい、、太田黒、、お前は賠償するんだろうな、、しないとは言わせないぞ、、」と、しわがれ声で半ば脅し気味で話したのである。。
「有田先生、、、やりますから、指導してください、、」と、、なったのであった。
ボンボン光一は話を聞いていて、安心したのである。
そして、、有田勇三郎、有田議員、太田黒社長を乗せて、有田勇三郎が入院してた病院に戻った。
有田勇三郎は病人なので検査をすることになり、、太田黒社長は会社から迎えが来たのであった。
帰り際に、、「太田黒、、今後の事は娘とボンボン警護の光一社長の指示に従い、、速やかなに約束事を実行しろよ、、、いいな、、やらないと今後の仕事に支障をきたすからな、、」
と、、命令口調で指示をだしたのである。
言われた太田黒社長は迎えに来た車で帰っていった。
そのあとで、、有田勇三郎は、、「光一社長、、遅れて申し訳なかったね、、今回は本当にありがとう、、なんてお礼を言っていいか分からないよ、、本当にありがとう。」と、、頭を下げたんである。
頭など下げたことのない人が、、、
そして、、「由紀をいつも警護してくれてありがとう、、、この光一社長なら安心だよ」と、、、
笑みを浮かべたのである。
「由紀、、、わしのざ遺産を処分して賠償に回してくれ、、、それから民友党本部の坂田藤十郎幹事長にも話して於くから会ってきてくれ、、、民友党も脱税疑惑で大変だけどな、、この問題が表に出れば、二重の不祥事になるからな、、よくよく、話してきてくれよ」
と、、言うことになり、、、
有田議員を乗せてボンボン光一とじゃじゃ馬美鈴は引き上げた。


26)顔役が動くと凄い、、「いいことで動けば喜ばれる」のだが。。

ボンボン光一は思った。政治的にも力のある人間が動くことは凄いことを知った。
顔役と言われる人間は「潔く」人の為に動いて欲しいと。。。
民友党の有田勇三郎は「死んでも鯛」であった。
やはり、人の上に立つ人間は良くても悪くても「思いっきり」がいい、、決断力があって、結論が早い。
有田勇三郎の指示に従い、娘の有田議員も行動が早く、思いっきりが良かった。
有田勇三郎の不動産処分の決済が早く、、有価証券等の処分も早かったのである。。
後の民友党の責任における賠償は時間はかかるが、指示はされて有田議員が動いた、、また、大日本発電機器(株)の賠償責任をとらえる準備計画も進んでいたのである。。
ボンボン光一は改めて有田勇三郎は男だなと感心したのであった。
悪は悪らしい潔さがみられたのである。
有田勇三郎の処分した財産は現金に変えられて有田由紀議員が直接に現地被害者に届けた。その結果状況をボンボン光一は、チャンスーが面会が出来るようになってから報告したのである。
「チャンスー、、元気か、、体は大丈夫、、、」と、、、話してから、チャンスーたちとの約束の一回目の賠償金は届けたことを伝えた。
そして、後の会社関係、政府関係の賠償金については有田勇三郎が責任を持って、やっているので、その結果報告はするから安心して欲しいと、、、
「チャンスー、、罪は罪だから、日本の法律に従って、努めてくれ、、」と、、ボンボン光一は約束をしたのであった。


27)有田由紀議員の信頼は厚く、、

有田勇三郎の決断で、彼の不動産物件は処分された、、、そして、現金化されてタイの工事現場だった「大日本発電機器(株)」で働き、爆発事故に巻き込まれた地元住民への損害賠償は行われた。
そのために、有田由紀議員は住むところが無くなり、、世田谷区内の賃貸マンションに移ったのである。
ボンボン光一の迎える所も変わった。
「先生、、ご不自由なことはありませんか、、」と、、じゃじゃ馬美鈴は心配したのであった。
マンション言っても、、都内では高級なマンションではあった。
実はじゃじゃ馬美鈴の父親が経営する賃貸マンションであり、、便宜を図ってもらったのである。
じゃじゃ馬美鈴の父親の「光川商船(株)」が賃貸マンションを都内でいくつか経営していたので、、ボンボン光一たちが住んでいる同じマンションに引っ越したので、、警護もやりやすくなったのである。
そなこともあって、有田由紀議員の父親の勇三郎は安心して、病院生活を送ることが出来た。
そして、引っ越しも一段落した夜に、、、ボンボン光一とじゃじゃ馬美鈴は有田議員を自宅に招待したのであった。
「由紀先生、、」と、じゃじゃ馬美鈴は呼んでいた、、、
その日は光一と美鈴の結婚記念日だったので、、、ささやかなパーティを開いたのであった。


28)有田勇三郎、、狙撃される

今回のタイにおける爆発事故の損害賠償問題で、、、余りにも、有田勇三断で決めて、地元住民に保証したことが、逆に反感をかって、関係者から突き上げをされたのであった。
特に開発に関係した「大日本発電機器(株)」の太田黒社長たちは不満をもっていたのである。一度話が決められて解決した問題を、いくら元の担当政家といえども、現在は政治から離れた元老に過ぎないのであるから、
やり過ぎだと批判が出ていたのであった。
民友党本部からも苦情がでたのであった。
坂田藤十郎幹事長からも、調整役としても困ったのである。
このことにより、常に味方して、何事に関しても押していた坂田幹事長も有田由紀議員を前面に出すことを控え始めていたのであった。
そんな、ある日、事件が起きた。大日本発電機器(株)は、兎角噂のあった「関東連合紅葉会」との付き合いがあり、賠償問題などの解決には同連合会の傘下の「横浜紅会」が乗り出すのであった。その横浜紅会の斎藤若頭が行動派だったので、そのやくざ組織が動いたのである。
有田勇三郎が病院で狙撃されて死亡したのであった。
狙撃犯はすぐに自首してきたが、どの組織にも属していない反ぐれだった。
この話を聞いたボンボン光一は関東連合紅葉会ならやりそうなこととおもったのである。
以前にも関東連合紅葉会とトラブルがあった光一であった。
大日本発電機器(株)の太田黒社長は、今回の有田勇三郎の決断指示に難癖をつけたのである。
「なにをいってるんだよ、、あの老いぼれは、、いい加減にしてくれ、、かっこつけやがって、、」
と、、当時の関係者に愚痴をいっていた、、、
「とっくに片づいた賠償問題を、、ふざけるなってんだよ、、あんなボケ爺はいらないな、、あはっあはっ」
と言いながら、、坂田藤十郎幹事長にも話していたのであった。
「民友党にしても、今更、関わりたくない」と、、うやむやにしていたのである。
今回の有田勇三郎の暗殺により、、チャンスーの約束は有田勇三郎の支払いだけとなった。
怒ったのはボンボン光一であった。
「なんて、汚い奴なんだ、、男の風上にも置けない奴だな、、、許せないよ」と、、、憤懣やるせなかった。
光一は内心、、「どうしてやろうか、、この悪党ども」、、と、、思いながら考えた。


29)ボンボン光一、悪を許さず。。。


有田由紀議員に対する風当たりがかわった。しかし、彼女は心に決めたのである。
独立独歩で政治の道を歩くと、、そして、ボンボン光一に話したのである」
「今まで通りには警護料を払えないけど、、いいですか、、」と、、
「気にしないでください、、先生の払えるだけでいいですよ、、」
ボンボン光一は父親の勇三郎氏にも有田由紀議員にも、心意気で付き合っていこうと思っていた。
そして、有田勇三郎の無念を晴らしてやることだけに集中したのであった。
「東京連合会紅葉会」には、幹部やくざの中に昔、拷問にかけて助けた奴がいたのである。。今は紅葉会の副若頭をしている「大槻富次郎」で、、連絡を取り、ボンボン光一は会うことにしたのであった。
「しばらくだね、、、会いたくない奴かも知れないが、今日は頼みがあってね、、」
「本当にご無沙汰しました、、光一社長は元気そうですね、、聞ける頼みなら聞きますよ、、」と、、話を聞いてくれた。
そして、、「もしかすると、、あんたには命がけかも知れないので、返事だけでも聞かせて欲しい、、」と、、ボンボン光一は経緯を話したのである。
「私も組内の話なので、、答えを言う訳にはいきませんが、、光一社長には、、命の借りがありますので、、一つだけ言いますよ、」
大槻副若頭はボンボン光一に命の借りを返す覚悟で答えてくれた。
「光一社長、、実際にやったとは言えませんが、、私の首を見ててください、、」
と、、言って頭を下げて頷いた。
「これで勘弁してください、、、私の精一杯の気持ちです」と、、、
ボンボン光一には十分だった。
「悪かったな、、これで会うのはやめにしょう、、多分、戦争になるから、、それと、
これからはあんたも連合会の人間として俺に向かってきてくれ、、ありがとうな、、」
と、、ボンボン光一は頭を下げて別れた。
これで思う存分に責められると決心したのである。
大日本発電機器(株)の太田黒社長と民友党坂田幹事長と的を絞ったのであった。

ボンボン光一には怖いものは無かった、、まずは悪の権化である「太田黒社長」を狙ったのである。。
太田黒社長の欠点を探すことであった、、悪人特有の「女好き」であったのである。
尾行して見つけた女好きには二人の女がいた、、一人は銀座のクラブを経営している
「ひろみ」という女で31歳であり、、もう一人は赤坂の小料理屋「朱美」のおかみであった。
その二人を徹底して調査をして、弱みを見つけたのである。。
そして、、資料を持って大日本発電機器(株)に乗り込んだ。
その前に坂田藤十郎幹事長の弱みもすべて、調査した上でのことであった。
どうして男とは馬鹿なのか,、権力と金力を持つと、決まったように女を作るのだろう、、、堂々と隠さずできないのか、、秘密にするから脅しのネタにされるのだった。
太田黒社長もその一人であった、、、
秘密を暴露されると困るらしい、、そして、相手の要求を呑むのであった。
ボンボン光一に秘密を暴露されて、慌てて、東京連合会紅葉会の傘下の横浜紅会のやくざがやってきたのである。
やくざが出て来ようと、、慌てる光一ではない。
話し合いが始まっても、、やくざ連中は黙って引き上げていった。
証拠を突き付けられて「殺人教唆」で告訴すると言えば、、誰も責任を取る度胸のやくざはいなかったんである。
太田黒社長は困った、、ヤクザもだめ、、政治家もダメとなれば、、
ボンボン光一の言いなりだった。
そして、、チャンスーの損害賠償を払うことになったのである。
「損害金1億5千万」を光一の指定する受け取り人に支払われた。
民友党坂田藤十郎幹事長の権限で民友党からも損害賠償金が支払われたのである。
全ての損害賠償金の支払いの確認をしてから、、ボンボン光一の悪人退治は行われた。
今回の有田勇三郎氏の暗殺事件に絡んだ「殺人教唆」の疑いで、、、「太田黒社長」
「坂田藤十郎幹事長」が逮捕されたのであった。