最近の入手品 昭和23年1月の速達書留書状 神田→京都市あて | 郵便・切手から 時代を読み解く

郵便・切手から 時代を読み解く

切手コレクター必見! 経済評論家にして郵便・切手評論家でもある池田健三郎が、辛口トークと共に「ゆうびん」や「切手」を通じて時代を読み解きます。
単なる「切手あつめ」や「郵便物コレクション」とは次元の違う、奥深き大人のライフワークの醍醐味をお伝えします。

昭和23(1948)年1月1日の新郵便法施行は、郵便史家にとってきわめて重要な事実です。この日をもって、日本はあらたな法体系のもとで郵便制度を再展開することになったのですから、コレクション形成においても、しっかりと節目をおさえておく必要があると思います。

 

因みに新郵便法施行は、速達郵便料金改正を伴うものではなく、たまたま旧料金を継承してスタートすることになったので、「料金が不変ならば別段気にすることはない」と考えるコレクターもおられるやもしれませんが、わたくしはそうした立場をとりません。

 

というわけで、新制度移行後のなるべく早い日付の使用例が欲しいわけで、画像はようやく探し出した1通です。

 

昭和23年1月6日に神田から、京都市内あてに差立てられた、速達書留書状です。

 

この年は、7月10日に料金改正があり、速達料金は4円から15円へと、実に3倍を超える額に値上げされてしまいますので、新郵便法下での4円料金期間は6か月余しかありません。この間の郵便物を満足できる状態で集めるのは存外、骨が折れるものです。