菊封緘はがきの書留別配達使用例 | 郵便・切手から 時代を読み解く

郵便・切手から 時代を読み解く

切手コレクター必見! 経済評論家にして郵便・切手評論家でもある池田健三郎が、辛口トークと共に「ゆうびん」や「切手」を通じて時代を読み解きます。
単なる「切手あつめ」や「郵便物コレクション」とは次元の違う、奥深き大人のライフワークの醍醐味をお伝えします。

香港国際切手展の出品作品仕上げと、来月初に予定されているスターオークションの準備がともに佳境を迎えているため、きょうは先日のJAPEXにおけるジャパンスタンプ・オークションの落札品を1点スマホで撮影してご紹介するにとどめます。



これは、菊封緘はがきの使用例で、書留・別配達にするために菊切手2銭・5銭・20銭の計27銭分が加貼されています。5銭と2銭で合計7銭が書留料金に対応し、20銭切手が別配達料に対応しています。

差立て局は、下野・大田原局(明治40年5月31日)で東京・日本橋宛てとなっています。

この時代は、まだ「速達」がありませんので、どうしても急ぐ郵便は、高い追加料金を払って、「書留・別配達」にしなければなりませんでした。このため、その実例は驚くほど少ないのが実情です。

この封緘はがきの急速扱いは、わたくしが長年探し続けて、ようやく入手したもので、まことに感慨深いものです。