経営実践道場 大和 | 大阪の社長 kentのブログ

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関西で介護事業と不動産オーナー業をしている社長の
日常感じた事や出来事を綴っています。

昨日は旧盛和塾大阪の自主勉協会があり参加していました。

 

昨年末に世界各国にあった盛和塾は解散となり、各塾が違う名称で活動している状況ですが、我が大阪塾は 「経営実践道場 大和」 と言う名称で活動しています。

 

盛和塾大阪の名称で活動していた頃には1200名くらいの塾生がいましたが、今では500名程度まで減った模様です。

 

まぁ 盛和塾=稲盛和夫 なので、稲盛塾長がお辞めになられるのなら自分も一緒に辞めようと思う人が多いのも頷けますが…

 

僕はまだまだ学びたい気持ちもあり、また、お世話になった先輩諸氏が残られると言う事なので継続して参加させていただいております。

 

ただ、以前のように積極的に参加する訳ではなく、静かに参加させてもらっています。

 

昨日の自主勉協会の経営体験発表者は塾歴12年、盛和塾大阪の頃には世話人、委員長などを歴任された中堅の塾生の発表でした。

 

この方とは同じ不動産業と言う事で、盛和塾大阪の中では比較的親しくさせていただいていましたが、経営内容までは深く知らなくて、不動産事業だけではなく商業施設の再生事業や相続サポート、民泊などの多くの事業を手掛けられていたので、そこそこやられているんだとばかり思っていました。

 

でも、経営体験発表の中で財務分析があるんですが、売上は1昨年までは10億円程度あり、最大で17億円の売上を上げておられたようですが、経常利益となれば1%程度でとてもじゃないけど持続可能とは言い難い状況の会社でした。。。

 

不思議と売上17億円の時と直近の売上4億円を比較しても利益はさほど変わっていません。

 

17億円の売上には保有不動産の売却によるものだと言う事なので、不動産会社特有の「販売用不動産」を売却し、その売却額が売上に付加されたのでしょうね。

 

しかも、利益が出ていないと言う事は売却益もそんなになかったのではないでしょうか?

 

保有不動産売却の理由はバランスシートの改善と言われていましたが、確かに保有不動産を売却すれば資産や借入金も減り、自己資本比率は高まるかもしれませんが、PL(損益計算書)が悪すぎるのでこのままの経営だと一向にバランスシートの改善などできないと思いました。。。

 

また、タイミングも悪かったようで、大阪の日本橋で民泊を始められ、島根県の出雲でご縁があり6室の古民家を改装して民泊施設に変えたと言う事です。

 

今年の春からコロナの影響でインバウンド客はなくなり、飲食店のプロデュースをされていた所も自社の幹部社員とオーナーに結託されて経営を解除されたと言う事です。

 

それに家賃収入があった不動産も売却されたので、会社の運営は厳しいのは厳しいんでしょうね。。。

 

経営者としてのアイデアやプランニングは長けておられると思いますが、それを形のあるものに変えていく能力と、持続させる能力が足りないのか???

 

なにか全ての事業が中途半端な状況になってしまっているのではと感じました。

 

人当たりは非常によく、スマートで言葉も難しい言葉を話され、事業プランやアイデアは秀でていますが、やはりそれだけでは経営者としてはダメなんでしょうね。。。

 

その会社の経営理念には、全従業員の無限大の幸福を追求すると謳っていましたが、こんな利益ではなにができるのか???

 

従業員や経営幹部に裏切られたと言う事も、裏を返せばその会社に残る事に不安を拭えなかったからではないのか?って感じました。

 

『経営者は決算書に言い訳はできない』

 

これは同じ盛和塾で学ぶ方に教えられた言葉です。

 

盛和塾の塾生の会社の経営理念の多くに「従業員の幸福を追求する」と言う文言が入っています。

 

それは稲盛塾長にそう教え込まれているからですが、同時に稲盛塾長は「最低でも経常利益率10%は出せる会社にしなさい」と仰られています。

 

それは少々の不況が来ても経常10%あれば、赤字に転落することなく、従業員を守っていく事ができるからだと言う事です。

 

結局、理念に立派な事を掲げていても、利益がなければ未来に投資する事や、不況時の対策も講じることができません。

 

そんな不安定な会社で働くことが従業員にとっての幸福になるんでしょうか???

 

僕はそうは思いませんね。

 

会社が立派な業績を上げるには事業構造の見直し、再構築を始め、経営者も従業員も一緒になって努力を重ねた結果だと思っています。

 

そして、会社が効率化や採算を強く従業員に求めるのは、何があっても従業員を守っていけるだけの体力を持つためにです。

 

そして、取引先やお客様にも継続してサービスの提供ができる様になると考えています。

 

そう言う意味においては、昨日発表された塾生は現実を受け止め、今何を為すのか?を考え直さなければダメだと思います。

 

会社があるのは従業員のお陰です。

 

決して経営者のエゴを満足させる事ではないと思います。

 

社会的な評価を得る事よりも、従業員が安心してこの会社で働いていける会社になる事が先決だと思うのですが…

 

まぁ彼は能力の高い方なので、昨日の気付きで事業の再構築をされて行かれると思います。

 

頑張ってください!

 

応援しています!

 

ウチも負けずに更に良い会社になっていけるように努力を重ねて参ります!!!