みなさんこんにちは!
今日は書籍の紹介です!🌟
ご縁があって、今回ピースさんという方の「無限のあい」を拝読しました。
正直に言えば、受験勉強などで多少触れることはあっても、これまで生命についてあまり真剣に考えることはありませんでした。
けれど、この本を手にとってみると、「私とは誰か」「なぜ人は生きるのか」といった根源的な問いに、真正面から向き合う時間を持てた気がします。
以下に、この書籍の魅力を読者の立場から記します。
「私」と「自分」の違い
一番印象に残ったのは、「私」と「自分」は同じようでいて、実は異なるという視点です。普段は区別せずに生きていますが、この指摘を受けて初めて「確かにそうかもしれない」と思わされました。小さな気づきのようでいて、意識が大きく変わる瞬間でした。
(「無限のあい」では、「私」を“今意識がある命”と定義し、「自分」を“名前、記憶、人種、性別、意識の連続性などから、生まれてから死ぬまで同一人物と考えられる命”と定義しています。区別する理由は、それこそが「あなたが生きる意味を知るための核」だからです。)
学問が交差する面白さ
この本で面白いと思ったポイントは、哲学だけでなく、物理学や進化学といったさまざまな分野を横断しながら、ひとつのテーマを掘り下げていることです。普段なら別々に学ぶような知識が、ここでは一本の糸で結ばれていて、まるで壮大な対話に立ち会っているようでした。著者のピースさんの見識の深さを痛感しました。
文明の発展と「幸せ」
個人的にすごく共感できたのは、「文明や文化が発展しても、人は必ずしも幸せになっていない」という部分です。便利になった現代で、なぜ心は満たされないのか。その問いを突きつけられることで、自分の生活にも思わず置き換えて考えてしまいました。
「死」や「時間」と向き合う
死とは何か、時間とは何か。普段は考えすぎないようにしてしまう事柄も、ここでは「私」という軸を置いて丁寧に解き明かされています。読み進めながら、当たり前と思っていたことが、実は不思議なものに見えてくる感覚がありました。天国についての考え方は、全く私の視野では思い浮かばないものだったので興味深かったです。
「正義」をめぐる筆者の想い
終盤の「正義とは何か」という章では、単なる理屈ではなく、筆者自身の社会への想いが強くにじみ出ていました。現実の社会問題とも重なる部分があり、読後には「自分ならどう考えるだろう」と問い返されるような感覚が残ります。
まとめ
138億年という宇宙の時間から、日常での「私」に至るまでを一気に見渡せるこの本は、ただの知識ではなく、自分自身を見つめ直すきっかけを与えてくれます。普段は素通りしてしまう問いを、少し立ち止まって考えることができます。
難しそうに見えて、読んでみると具体例なども多く不思議と自分の心にすっと入ってくる一冊です。深い思索に触れてみたい方には、ぜひおすすめしたい本です。