こんにちは!
神話創造プロジェクト・プロデューサーのゴトーケンタです。
僕は来月33になるのですが、
「その若さで経営コンサルタントなんて大変じゃない?」
「コンサルって経験が大事でしょ?」
「経験ない人に仕事なんてくるの?」
なんてよく聞かれます。
すべてYESです。
一つには、経営コンサルといっても、財務なのか法務なのか教育なのか経営革新なのか新規事業立ち上げなのかなど、 業容はとても幅広く、提供するサービスを自身の強みに絞ることでそれが可能になります。
相談者の状況に応じて、テーラーメイドで
というのはもっともですし、100社あれば100種類の問題があるので当然といえば当然なのですが、つい先日、「状況に併せて適切なコンサルティングプランを立案しますよ」というのは、サービスがあるようでないのと一緒なのだと氣づきました。
僕が経営コンサルとして独立するときに考えたのは、世のコンサルの大先輩たちと同じことをやっていては駄目だということです。
だって、同じ料金で同じ事をしているのなら、経験豊富な諸先輩方に頼んだほうがいい、となりますから。
先の質問にあったように、自分自身、以前は経験不足や若さを理由にしてしまうことがありました。でも状況や条件というのは、制約されるものではなく利用するものなので、第三者がそう思うだろうことを逆手にとってやろうと発想を転換したのです。
これは失敗なのですが、そうは思っていてもやはりなめられてはいけないという思いがどこかにあり、一生懸命生意気な演出をしてきていました。これは失敗したので、路線変更をして新しい演出に切り替えていますし、これからだってどんどん変化します。
成功の反対語は失敗ではない、なにもしないことだ。
というのは有名な言葉ですが、やってみてわかることはたくさんあります。そういう意味で、トライアンドエラーのスピードといったら若さゆえというか、自分の強みであると言えます。
ほぼ日手帳で有名なコピーライターの糸井重里さんのキャッチコピーは一本いくらかご存知ですか?
一本、1000万円なのです。
しかしながら、その裏には、生まれては没になったキャッチコピーが数百とあって、書類にすると数センチから10センチ以上にもなると言います。
何が言いたいかというと、年齢ではなく、失敗経験の量が重要だということです。よく、コンサルの話でいうと、「机上の空論ではなく、徹底的に現場主義」とうたっている方というのは、こういうことが言いたいんですね。
理屈の通用しない現場で生きた体験をたくさんしていて、そこから生きたノウハウをたくさん仕入れていますよ、と。
もう一つ、ぼくが重要視していることは、過去に積み上げられてきたノウハウやセオリー(方程式)を一旦ぶっ壊すこと、です。
ありがたいことにそういった方程式が豊富に活用できる現代では、あらゆる問題を何も考えずに方程式に当てはめてしまいがちです。
例えばSWOT分析に代表される、二項比較のモデルには注意が必要です。企業、個人におけるターニングポイントにおいては、AかBどちらの道に進むべきか、という問題は、実は方程式で簡単に導き出されるものではありません。
そして、そのどちらも正解ではない場合があります。どちらを選んでも誤りの場合、方程式を安易に用いることはリスクにしかなりません。
ではどうするのか?
日々のコンサルティングで常々言い続けているのは、第三案を検討せよ。ということです。
一見民主主義的に見える、多数決なども危険です。どちらかと言えばこっちみたいな方法で導き出されたそれは、果たしてパーフェクトな結論でしょうか?
全員一致の意見は採用しない
と否定的な考えをもっていたのは、ドラッカーでした。反対意見が出ることで問題を深めることができ、一見正解に見える解の弱点や副作用が浮かび上がることを知っていたからです。
なので、相談者からの「今こういうことが課題で、ああしようか、こうしようか迷っているんですよね」という相談に対して、「他の方法はありませんか?」とか
「そもそもその事業をやめる覚悟はありますか?」 という質問を返す場合があります。
どっちにしようか迷っている、背中を押してどちらかを選択する勇気をもらいたい、そういう相談者はとても多いです。
でもそういう相談に対して、じゃあこっちにしましょう、なんていう無責任なアドバイスはしません。課題が顕在化しているということは、実はすでに見えない別の潜在的な課題が隠されているからです。
それをあぶりだしてクリアにすることが本当の意味でのコンサルティングだと思っています。
もっと言ってしまえば、顕在化された課題の解決は現状維持にすぎず、現状打破には潜在的な課題の解決こそ必要ということです。
長編なので、次回につづく・・・・