今日は雛祭り、お子様(女子)の成長を祈願する祭りです。

この時季、卒業、入学と靴屋にとっては一年で一番忙しく、必然的にお子様の足と接する機会も増えます。

それと同時に、足にトラブルを抱えているお子様と接することも多くなります。残念なことですが年々増えているように感じます。

まだ、言ってくれるお子様は良いのですが、トラブルを抱えていても自覚がなく親御様も気づかずというケースも多々あります。

一般的に、足のトラブル特に外反母趾に関してハッキリしはじめるのは、私の感覚ですが小学校4年生ぐらいからが多いように感じます。

中には、6歳ぐらいで自覚していたというお子様もいます。

しかし、意外と痛みがなければそのままで、親御様も気がついていてもそのままにしているケースが多いように感じます。

実際、トラブルを抱えたお子様に「お医者さんに診てもらった?」と聞いても殆どは「診てもらってない。」と返答されます。

どうしても、日本では靴の歴史が浅く、足の健康に無頓着なところがあります。また、足の専門医も他の先進国に比べるとかなり少ない状況のようです。

日本では、足のトラブルで各科をたらい回しにされたなどと良く聞く話です。一方、米国などでは、足の専門外来があり、足のトラブルを一括して診てくれるシステムのようです。

欧米では、整形外科靴、矯正インソールなども、一般的でもっと身近な存在です。したがって、一般の人々も足の健康に関して極めて関心が高いのです。

例えるなら、欧米における足の専門医は、日本の歯科医師のように身近な存在のようです。

そのような環境においては、親御様も、お子様の足のトラブルを見過ごすこともなく出来る限りのことはすると思うし、あたり前に、靴、サイズ、履き方、歩き方、など、慎重に考えるようになると思います。

本当に残念なのですが「足だから」、「直ぐ大きくなるから」、「直ぐ汚れるから」、と言われ、さらに店頭に並んだ靴のサイズと価格を確認してセルフサービスで買う。このように日本では子供靴が選ばれている現状です。

しまいには、「足、痛い?・・・成長痛だから大丈夫だろう。」と自分で診断してしまう親御様までいらっしゃいます。つまりは、親御様が足の専門医に成ってしまっているケースです。

その結果として、子供たちの足が病んでいる状況に拍車がかかるのだと思います。

とにかく今日は雛祭りです。子供の健やかな成長は願う日です。お子様の足もしっかり見てみましょう。気になることがありましたら、お近くの幼児・子供シューフィッターにご相談下さい。

医師ではないのでトラブルを治すことは出来ませんが、少なくても正しい靴の選び方、履き方など、その他、有益な情報提供をしてくれすはずです。