送るということ⑥〜闘いが終わって | けんととかわのブログ〜AMLと闘ったけんとは心に。

けんととかわのブログ〜AMLと闘ったけんとは心に。

【夫が白血病に】2人で綴ってきた闘病ブログが
2011.7.9 けんとが闘い抜いた後も、かわが残す2人の確かな記録とかわの日常を綴るブログに〜まだまだ続く私達の軌跡にもうちょっとお付き合いを。


ちゃんとあなたに 伝わってるかな?

ねぇ あなたとだから ここまでこれたの
ねぇ あなたとだから 未来を思えたの

どんな明日が待っているかは
誰にも分からない毎日を
あたりまえのように そばにいて
いろんな"今日"を 過ごして来たの
だから
ちゃんとあなたに 伝わってるかな?

ねぇ あなたとだから けんかもできるし
ねぇ あなたとだから わたしはここにいるの

思ったようにかなわない日も
不安だらけの日も 毎日を
あたりまえのように そばにいてくれて
あなたとの"今日"に 感謝している
だから
ちゃんとあなたに 伝わってるかな?

ねぇ わたしたちの未来予想図は
まだどこかへたどりつく途中
一緒にいるこんな毎日が
積み重なって描かれるの
だから
ちゃんとあなたに 伝わってるかな?



日曜日のワンダーランドの余韻も覚めやらず、

ドリの歌を聴きながら出勤の毎日。

今朝はいきなり

ア・シ・テ・ルのサイン~わたしたちの未来予想図~で

涙がぽろぽろ(ノ_-。)




7月9日

けんとは穏やかな顔で、どんなに呼びかけても

返事はもうしてくれなかったけど

苦しい顔はもう見なくていいんだ....と。

その時も泣けたというより

涙がこぼれて、こぼれて。


弟たちが駆けつけてくれて、暫し、お別れの時間を過ごした。

そして看護師さんたちが、けんとの体を綺麗にしてくれている間に

けんとのお迎えをお願いしに電話をかけにいった。

何日か前に、いざという時にお世話になるところを決めていたから。



本当は、まずは家に連れて帰りたかった。

けんとも、どんなに家に帰りたかっただろう。

わが家はマンションの10階。

以前TVで、マンションのエレベーターは救急車のストレッチャーやこういう状況に備えて

エレベータの奥が開くようになっているというのを見たことがあったので、

前もって管理人さんに聞いてみたら

このマンションのエレベーターはそうはなっていないとのことだった。

以前、他の住人からもそういう問い合わせもあったらしいけど。

でも、救急車のストレッチャーが入らないって、困るよね。。

その後、葬儀をお願いした方とお話したときも、

実際マンションの場合は、やはりお家に戻る事は少ないとの事。

残念だったけど、そういうわけで、

けんとの希望どおりに家族だけで最後を過ごすため

家族葬を専門にやっている斎場へ向かうことにした。


お迎えが来るまで、病室にずっと居れたこと。

看護師さんが大勢でけんとを玄関まで来て見送ってくれたこと。

本当に最後まで手厚い看護をしていただいたこと。

病気と闘っても、去る人もいるのは現実で、

でも、やっぱり病院は生きる為に闘うところであって、

こういうことは、あまり目に触れないようにすることなのだろうけど、

けんとのことをたくさん褒めていただいて、

優しく接してもらったこと本当に感謝しています。



私達が到着したのは自宅からも近い

新しく綺麗な家族葬用の斎場の、二間続きのお部屋でした。

とても落ち着ける、自宅に居る様なお部屋で

一段高く造られた六畳ほどのほうに、けんとを寝かせてもらって

もう一部屋のほうに私達家族が集まりました。

下見をしたわけではなかったのだけれど

とても良い所にお願いできたな~と思いました。

こういう事は、とにかく時間が無い中で決めなくてはいけないことと、

やり直しがきかないわけで....。

本当にいろいろお世話をしていただいたHさんには感謝しています。

その後も他のことで相談にのってもらったり、

今はこのブログも読んでくださっています。

ここでまた、けんとのおかげでの出逢いがありました。


私はけんとと11日間の夜を病院で過ごしてきて

そして、ここでとうとう一緒の最後の夜を迎えることになりました。