ゆるキャラプロレスに動じない女性リングアナと水道橋を疾走するプロレスラー | KEN筆.txt

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鈴木健.txtブログ――プロレス、音楽、演劇、映画等の表現ジャンルについて伝えたいこと

BGM:高橋幸宏『Extra Ordinary』

 

2日はニコニコプロレスチャンネル2本立て。まずはアイスリボン1・29両国KFCホール大会中継をアイスリボン・はらあいリングアナウンサーとともに。はらさんは昨年末、アイスリボン恒例のクリスマスイベントで進行をご一緒させていただいたことがあった。

 

 

その時、会場設営の都合で我々2人はワイヤレスマイクのスピーカーからもっとも遠い位置で話さなければならず、絶えず音声がブツ切りとなるため一方が言ったことをお互いが反すうするような感じで進めた。単純計算で、同じことを2回言うのだから通常より2倍の時間を要す。

 

そういう聞き取りづらい時こそ、はらさんのような澄んだトーンだと拾いやすい。今回も本職さんの声と比べたら、いつも以上にこちらの鼻声が際立ったことだろう。

 

今大会の第2試合に大崎のゆるキャラ・大崎一番太郎とノン子が登場。ノン子嬢(こう見えて現役女子大生らしい)の大切なプリンを食べたとか食べてないとかで口論となり、その決着戦がアイスリボンのリングでおこなわれることになったのだ。

 

▲アイスリボン公式サイトより。左が大崎一番太郎氏で右がノン子嬢

 

なんともプリミティブな理由で闘いとは発生するものなのだと、改めて教えられた気がした。これを実況するというのだから、常識的な発想であれば無茶振りもいいところなのだが、2015年の「ニコニコ超会議」でゆるキャラバトルロイヤルを場内実況解説した経験がここで生きた。あの時にくまモンが見せたリック・フレアーばりの卑劣な手段は、今思い起こしても見事という以外になかった。

 

▲おびただしい数のゆるキャラがリングに集結したその時の様子。イスとりゲームによる決着戦で、くまモンは音楽が流れている最中にコーナー下へイスを移動させて巧みに隠し、止まるとすぐに座るというヒール殺法を全開させていた

 

そういったゆるキャラならではのやり口を見ているので、この試合も姑息な手段が出るかと思われたが、普通にプロレスをやると両者とも首から上に気まずい事態が起こるとの判断から()、結局はアイスリボンの選手が代理で闘うとなった。このあたりのくだりを、冷静に実況するはらさんは凄い。

 

ニコプロ民の間でも好評だったはらさんがお帰りになられたあと、続いてプロレスリングNOAH・潮崎豪選手の生インタビューに。なんでも新宿で電車が止まったらしく、開始時間ギリギリに飛び込んできた。

 

「駅から走ってきました」とゼーゼー言っている潮崎さんが、そのまま番組で晒される。選手の方がド頭から疲れているというシチュエーションは今までなかっただけに、これは新鮮。それにしても、水道橋の街でプロレスラーがアスファルトタイヤを切りつけながら暗闇走り抜ける光景というのも、なかなかな情景である。

 

3・14横浜文化体育館で中嶋勝彦選手が保持するGHCヘビー級王座に挑戦する潮崎さん。2人は豊作の年と言われた2004年デビュー組である。それ以外には高橋裕二郎、諏訪魔、飯伏幸太、鷹木信悟、フジタ“Jr”ハヤトというそうそうたる顔触れ。

 

その中の2人がビッグマッチのメインでタイトルマッチをおこなうのだから当時、週刊プロレスの中カラー特集で7人を特集したことを思えば感慨深い。後半には息も落ち着き、いつものように笑顔を振りまく潮崎さんだったが、汗をかいたことで風邪をひき、それが原因でタイトルマッチに敗れたらこちらとしても気まずいので、風邪だけはひかぬようにと伝えたのだった。

 

▲はらさんとのツーショットよりもこちらの方が笑顔なのは、別に潮崎さんとそーゆー関係なのではなく「俺たちのはらさんと馴れ馴れしく写りやがって…こうなったら解約してやる!」という一部視聴者からの声が浴びせられるのではという強迫観念によるものなので、ご了承いただきたい