以前、「100年愛されるキャラクターの作り方」という本を出版しました。
キャラクターの世界観、ネーミング、コンセプトなどキャラクターを構成する要素の話からデビューさせるまでの話、契約の話など。
画を描くだけでなく、そこから継続的に愛されるための施策や必要な知識も書いています。
その中で、作品を発表したり、営業をしたりすることも書きました。
キャラクターをヒットさせるには、単純に「いいキャラクター」を作ればいいというわけではありません。そして、知名度を上げるだけでもいけません。
デザインだけのキャラクター作りだけではなく、「世界観」や「メッセージ」「ネーミングの面白さ」などのキャラクターの背景作り、そして一番大切なことは、「ヒットさせる環境作り」となります。
「宣伝」「個展」「業界関係者への売り込み」「プロモーション」をすることで、様々な人の手を通して、多くの人たちに、商品や書籍などの形で目に触れることとなり、ヒットの確率が上がっていきます。
多くの人と出会う事で、関わっていく人たちの中に、「このキャラクター」「この作品」を世の中に残していきたいと思う方も出てくるでしょう。
デザイン的な視点での「キャラクター開発」の本は多く出ていると思います。しかし、
「プロデュース視点」での「キャラクター開発」の本は当時あまり見かけていませんでした。
以前も書きましたが、皆さんはキャラクターを描き、私たちプロデューサーは、キャラクターをヒットさせる「青写真」を描きます。
「青写真」がヒットする環境作りとなります。
キャラクターの知名度が上がったら、すぐにビジネスにつながる訳ではありません。それなりの人脈や知識、そして、売れた後の展開も必要になるでしょう。
ライセンスをすることになったら、メーカーさんと契約する事になります。
どの会社と契約をすればいいか、分からない事もあるでしょう。
普段から、自分の商品を入れたいと思っているお店で、気に入ったメーカーさんのメモをしておくのもいいでしょう。
そして、ギフトショーなどで、そのメーカーさんの資料をもらったり、名刺交換をしたりしてみてください。
自分のキャラクターの商品がどういったメーカーさんに作ってもらいたいのか、そしてどんな売場で展開されるイメージなのかも、全て事前にイメージし、情報をインプットしてみましょう。
ウチの会社でも、新しく入った社員には、小売店を見に行ってもらいます。そして、メーカー名のリストを作らせたり、売場のレイアウト、陳列方法も見てもらいます。
エージェントとして、クリエイターさんの商品を魅せるのもエージェントの役割なので。
プロパーの売場では小売店さんが陳列までやってくれますが、イベントなどでは自社で陳列まで行います。
キャラクターの魅力を理解しているのは、作家さんであり、エージェントもそうなので、その魅力を発揮できるような見せ方を考えます。
ヒットした時の来るべき時に備え、知識やイメージをしっかり持つ事も環境作りになります。イメージを持つ前に、どんどん話が来てしまう場合は、他のクリエイターさんがヒットした事例を振り返って見てみましょう。
時代は移ろうので、そのままという訳にはいきませんが、時代に合わせた展開は可能です。
ヒットするまでの「心構え」「環境作り」を普段からしっかり行ってみてください。
弊社、マインドワークス・エンタテインメントでは、2007年より日本での、ケアベアビジネスのエージェントを行ってきましたが、今月末を持って契約を終了する事になりました。
今までケアベアを応援していただいた皆様、商品をご購入いただいた皆様、イベントにお越しいただいた皆様、商品化を行ってきたライセンシーの皆様、ケアベアを販売していただいた小売店の皆様、そして、ケアベアの監修、営業、販売、契約など、裏方で盛り上げてくれたスタッフの皆様、そして、ケアベアを応援してくれた全ての皆様、
本当に本当にありがとうございました。
ケアベアのコンセプトを皆さんに理解していただきながら、ケアベアの普及を行ってきましたが、弊社の力不足で別の会社にケアベアの日本でのライセンスエージェント業務が移行する事になりました。
こらから別の会社が、ケアベアを盛り上げてくれると思います。
エージェントが変わってもケアベアのコンセプトやケアベアの良さは変わりないのでこれからもケアベアを応援いただきますようよろしくお願いいたします!
8月に入り、日本選手の活躍もあり、テレビはリオ五輪一色。
今回の五輪でも放送中やレスリングでマスコットキャラクターのぬいぐるみが
投げられるシーンでキャラクターを見かけますね。
Wikipediaで見ると、1968年の冬季五輪グルノーブル大会からマスコットキャラクターが採用されたようです。
ちなみに、パラリンピックは、1980年開催のアーネムパラリンピックで採用されたのが最初のようです。ソウル大会以降は、オリンピックとパラリンピックが同じ都市で開催される事もあり、今回のリオ五輪のように2つのキャラクターに何らかの関連があるようなコンセプトで作られていますね。
そして、キャラクターデザインに関わる人たちにとって、気になるのが東京「オリンピック&パラリンピック」のマスコットキャラクターです。
どんなキャラクターになるでしょうか?
皆さんにそのチャンスがあるのせよないにせよ、「もしキャラクター制作のチャンス」を得た時のことを書いてみます。
もし五輪キャラクターを一般公募をした場合、皆さんはどのようなキャラクターを作りますか?
まず、「日本」から連想するもの「桜」「菊」「キジ」「錦鯉」など日本の国花、国鳥や「ソメイヨシノ」「ユリカモメ」など東京の鳥や植物から連想したり、東京の形や日本の国の形などをベースとしたキャラクターは類似のものが多くなるでしょう。
それらのモチーフからいかに独自性を出すか、もしくは全く違うコンセプトから発想するかを考えます。
募集をすると分かるのですが、こういったテーマがはっきりあるものでは、本当に似たような作品が多く送られてきます。
どんな時もキャラクターを開発する時、著作権侵害には細心の注意を払います。
エンブレム問題でも大きく話題になりましたからそこは詳しく言わなくてもいいでしょう。
逆にいうと、「ぱっと思いついたアイデア」は類似作品となりやすい可能性を秘めています。
弊社でもコンテストを開催してきましたが、その際に選定するものは、「独自性」「ユニークさ」を選考する基準にしてきました。
過去のオリンピック&パラリンピックのマスコットを見てもユニーク性を重視した作品が採用されているようですので、その視点があったと思います。
選ぶ側の気持ちとしては、「一般的に受け入れられるいい作品」を世の中に出していきたいと考えます。
その反面、「誰もが考え付くモチーフやコンセプト」は著作権侵害のリスクも考えます。
弊社が開催してきたイーキャラブック大賞でもそうでした。
「誰も考え付かないコンセプトやデザインで発信力のあるキャラクター」の中から選びました。
「東京オリンピック&パラリンピック」の場合、「東京の歴史」「江戸」を深堀してもいいですし、「東京の良さ」「水」「島」など東京の特徴で海外に発信して行ける事を整理し、それをいかに「独自性」をもってキャラクター化していくかを考えるのが大事です。
過去の五輪で選ばれたキャラクターは「?」と思うものもありますが、「独自性」「ユニークさ」から選ばれたのではないかと思います。
最近のオリンピックは、商品化ロイヤリティも収入源となるので、あまり奇をてらう必要はありませんが、じっくり「コンセプト」を練ってキャラクターを作成するのがいいでしょう。
ちなみに、仮に一般公募になった場合、応募前にも関わらず「いい先品が出来た!」といって、TwitterやpixivなどSNSにデザインを事前にアップするのはお勧めしません。というか絶対にしないでください、と言いたいです。
これは、オリンピックに限らず、他のコンテストも同様です。
大抵、一般公募方式の際には、募集要項の中に「未発表の作品」という条件が付いています。
エンブレム問題で揺れた際に、ツイッターに多くのデザインが上がり、話題にもなりましたが、基本的には全て審査対象外です。
審査対象外となる可能性があるだけでなく、いいと思ったデザイナーが、類似の画を応募してしまう事にもなりかねません。そのようなキャラクターはあとからの著作権侵害の問題をはらんでいるので、審査側は選定する可能性が低いです。
キャラクター公募に応募される方は、ぜひご注意ください。
東京オリンピック&パラリンピックのキャラクターが一般公募になるか、推薦方式になるかは分かりませんが、皆さんにもチャンスが出た場合は、ぜひユニーク性が高く、発信力があり商品化につながるような作品を作成してみてください。

