大久保建佑です。
お酒の歴史編、第5弾です。
前回は日本酒を書きました。その名の通り、日本を代表するお酒です。
しかし、日本のお酒として外してはいけないものがもう1つあります。
それは「焼酎」です。
日本のお酒、と聞いて、真っ先に連想するのがこの2つではないでしょうか。
今回は焼酎の歴史について書きながら、焼酎の名産地が何故、九州や沖縄に寄っているのかもお話しして行ければと思います。
■焼酎の技術はどう伝わった?
さて、早速ですが「焼酎の名産地が何故、九州や沖縄などの南の方に寄っているか」のお話しに入ろうと思います。
これは、焼酎を作るための蒸留技術がどの様に伝わってきたか、という所から考えると分かりやすいです。
先ず蒸留と言う技術は、以前書いたウィスキーの記事でも少し触れており、15世紀までにヨーロッパより伝わり始めています。
そこから大陸を伝わり、徐々に東へ蒸留と言う技術が広まっていきます。
即ち「ヨーロッパ→ロシアorインド→タイor中国」という順番で技術が伝播したと考えられます。
そうなると、タイや中国から日本に伝わる時、次はどこへ行きつきそうでしょうか?
そう、一番距離の近い沖縄、または九州ですね。
このため、沖縄と九州では蒸留と言う技術を使ったお酒が早くから作られ、焼酎の名産地として名を馳せたと考えられます。
(沖縄は正確には泡盛なので、泡盛については別で書こうと思います)
なお、最初に沖縄と九州どちらに先に伝わったかというお話しには諸説あり、一番有力と言われているのは「タイから沖縄に伝わった説」の様です。
■焼酎の種類
次に焼酎で気になる事と言えば、原材料でしょう。
芋、麦、米などが有名でしょうか。
ここでは、原材料ごとの味わいの特徴をまとめてみようと思います。
次回購入される際の参考になれば幸いです。
・芋焼酎
恐らく焼酎と言えば、真っ先に連想する種類は芋焼酎かと思います。
これは九州でサツマイモがよく栽培されていたのが関係していると思います。
味わいとしては非常に濃厚で、香りも癖の強いものが多いです。そのためお酒の度数と合わさり、敬遠する方も多いのではないでしょうか。
しかし最近では、芋の品種の選別、強すぎる香りの元となる部位を取り除くなどの工夫で、癖を押さえたものもあるので、珍しい銘柄を見つけたら飲んでみてはいかがでしょうか。
有名銘柄:黒霧島、白霧島
・麦焼酎
芋と並ぶツートップは、間違いなく麦でしょう。
芋と異なり、癖が少なく飲みやすい銘柄が多いです。 有名な産地は長野県と大分県の2か所で、CMで「大分麦焼酎 二階堂」という言葉を聞いたこともあるのではないでしょうか?
有名銘柄:二階堂
・米焼酎
芋と麦には及ばないものの、米を原料とした焼酎も種類が多いです。
味わいとしては日本酒に近く、フルーティな香りなものが多い、初心者に向いた焼酎と言えます。
ちなみに、獺祭を作っているメーカーも米焼酎を作っていたりします。
有名銘柄:白岳 しろ
・そば焼酎
こちらは少々マイナーな原材料かと思います。
名前の通り、うどんと双璧をなす麺料理「お蕎麦」を原材料としています。
味わいは麦焼酎よりさらに軽いものが多く、よりライトな味わいが特徴です。
有名銘柄:雲海
・黒糖焼酎
こちらもあまり見ないですが、一定数の生産がなされている原材料です。
有名銘柄:里の曙 黒糖
この他にもジャガイモ、しそ、トウモロコシ等色々な原材料を使った焼酎が数多く存在します。
どの様なものが存在するか気になったら調べてみてはいかがでしょうか。
ちなみに焼酎の飲み方ですが、個人的に「炭酸水割」がオススメです。
ハイボール感覚で飲みやすいですし、割る事で癖のある香りも軽減されるので、一度お試しください。
それでは、良いお酒を。
大久保建佑