ドラムスローン
どうやらお気に入りのドラム椅子を無くしたみたいだ。
困った。
もし無人島にドラムパーツのどれか1つしか持ち込めないですよパターンの、あの例のくだりがあるとしたら、
俺は間違いなく椅子を1番に選ぶ事だろう。
因みに俺の好みは、
硬くもなく柔らかくもなく、つまり固すぎず軟らかすぎず、
けれどあくまで基本的には固い座面。
つまりは固く、
か、た、く、な、におしりを支える絶妙すぎる座面の固さ及びクッション性、
その座面クッション部と、おしりが触れあう瞬間のシートのザラザラ~っとした、
しり触り、なんかも重要でそのすべてが相まって1つの座面としてのハーモニーは奏でられている。
と思っている。
だからこそ椅子こそが限りなくドラムの他のどのパーツよりも演奏に対する集中力を左右するという意味では非常に重要であり、そいう意味からも椅子こそがヒジョーに重要な
「楽器」なのである。
というのが私の一見解である。
さらには、幾度のステージを経て、
その経て、経ったった事によって発生した座面とそれを下から支える椅子脚の接続部分のビスの絶妙な緩みが生む、前後への揺れ、(接続部分の劣化による、グラグラ感というヤツだね。)
これも非常に重要になってくる。
これはグラグラし過ぎると体が不安定になって安定性にかけ不味い事もあるのだが、
逆に、グラグラせず固く揺れなくても、それはそれで柔軟性にかけ、何かが違う。
(なぜならばスティックをヒットした時の、その反動に対するバネの効果を担っていると考えられ、
これが、あまりにも固すぎると妙に体が固く感じるまでに至ることもある。)
なので、この少し劣化したぐらいの、このちょっこっとの揺れを利用して、
そっと体を前に押してもらうような体勢でバスドラムをさらに深く「ドン」と踏み込んでいくような感触を感じながら鳴らすキックの音こそが、生のロックバンドの「ゆらぎ」を自然に産み、
あくまで、良い意味での「下手くそ感≒ロック」的な部分(的確な表現ではないが)を演出していると、そんな、気がするのである。
そんな気が。
どうやらお気に入りのドラム椅子を無くしたみたいだ。
これは困った。