スーパーマーケットで | KENSUKE・A オフィシャルブログ 「SISTER JET」 Powered by Ameba

スーパーマーケットで

1月×日
七草粥的な、気分も考慮、いつもより少しだけ悩んだあげく、
結局の所スーパーマーケットにてキャベツと缶ビールと牛乳を買う。
お会計、
急いでいる訳ではなくてもすいていそうな列をチョイスし並ぶのが
世の常。すると、あきらかに俺が並んだ列だけ進みが悪いが、
急いでいる訳ではないのなら途中から列を変えるなんていう高速道路の
車線変更みたいな事はしない。
その1分に何が起こる?たぶん何も起こらない、
いや起こらないでくれ。
なので後から来たであろう横の列のおばちゃん2、3人が通り過ぎて行っても、たかが、2、3人。
列を変えない事に俺のスーパーマーケットでの買い物の意義がある
というそぶりでカゴを持つ。
カゴの中を覗くと、
カゴからキャベツと缶ビールと牛乳が俺を見て笑っている気がしたが、
後一時間もすれば彼らは所詮俺の胃の中、
今のうちだと鼻で笑い倍返してやった。
やがてエベレストもアマゾンも超えてレジにたどり着くと
レジ係の店員さんの胸には「研修中」の3文字。バッチがパッチしてあった。
おそらく昨日、社員さん↓じゃなくて、社員さん↑に聞いたばかりであろう彼女の手つきと手順は、

今の所マニュアル偏と応用偏の狭間を8分の6拍子で行き来し
ていて非常に解りずらく時間も要するが、
一度ハマってしまえば二度と抜け出せないような妙な完璧さはしっかり伴っていた。
そして缶ビールをバーコードに「ピッっ」と通す。
すると、なんと若干31歳の私。
あきらかにヒゲそり残しモード。
いつもに増して濃いめのヒゲの私。
そんな私に向かって、

She said

「年齢確認できる物はありますか?」
wow!

というここ数年で1番レベルの高い次元のハイサービス、
本当の、お、も、て、な、し、接客を俺に向かって提供してくれたのであった。

「ああ、あああ¥¥¥¥¥¥¥¥」

と言葉を探し、
微笑み返した俺の顔をもう一度しっかり直視した彼女の顔からは、
「まだ研修中で手慣れな物なので、つ、い、つ、い、年齢確認
をしてしまったのですがー、
お客さんはビールOK牧場でした先輩!」

という気持ちが痛い程伝わってきたが、
その無音の我々2人の会話部分はもちろん言葉として空中に飛び交う事はなく、
スーパーマーケットのレジに立つ我々2人の間には、
妙な作り笑いと、アイコンタクトな瞬間だけが存在していた。
きっと何も知らずに通り過ぎて行った隣の列のおばちゃんが見たら、
もしかするとまるでドラマのワンシーン、
恋に落ちる2人に見えていたかもしれない。

レジブクロハツケテクダサイとI said。